シューマン、ロベルト(1810-1856)

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CD 輸入盤

室内楽作品集〜シューマン:6つのカノン風小品、3つのロマンス、ホリガー:ロマンセンドレス、他 ホリガー、ルージンガー、ケルニャック

シューマン、ロベルト(1810-1856)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4810957
組み枚数
:
1
レーベル
:
Ecm
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

Aschenmusik(灰の音楽)
シューマン&ホリガー室内作品集
ハインツ・ホリガー、他


オーボエの名手であると同時に、作曲家で指揮者でもあるマルチな才能の持ち主、ハインツ・ホリガーがオーボエを吹いて、気の合う仲間と演奏した室内楽アルバムがECMから登場。シューマンの作品4曲に、自作のチェロとピアノのための作品「ロマンセンドレス」を組み合わせた構成です。ちなみにアルバム・タイトルの「灰の音楽」とはクララ・シューマンによって焼き捨てられ灰になってしまったシューマンの「ロマンス」の話に由来するものです。

【シューマン:6つのカノン風小品 Op.56】
対位法を研究していたシューマンが、ペダル・ピアノのために作曲したカノン風の6つの小品を、シューマン夫妻やブラームスと親交があった作曲家、テオドール·キルヒナー[1823-1903]が、オーボエ・ダモーレとチェロ、ピアノの室内楽に編曲した16分ほどの作品。

【シューマン:3つのロマンス Op.94】
シューマンがドレスデン時代の終わりに書いたオーボエとピアノのための作品。しみじみした美しい旋律で室内楽ファンにはおなじみの名曲で、さまざまな楽器で演奏されもしますが、オリジナルはオーボエです。

【灰の音楽〜ロマンセンドレス】
ホリガーがチェロとピアノのために作曲した『ロマンセンドレス』は、2003年にルツェルン音楽祭事務局から委嘱された23分ほどの作品。
 クララ・シューマンとブラームスの親密な関係に触発されて作曲したとされるシューマンのチェロとピアノのための「ロマンス」の楽譜は、晩年のクララによって焼き捨てられたというエピソードでも知られています。1971年に出版されたブラームスの回顧録に掲載されていたその話に衝撃を受けたホリガーは、無残にも灰となってしまった楽譜と、シューマンの悲しみと絶望、怒りを想って作曲に取り組み、シューマンの音楽素材を散りばめながら、葬送行進曲、夜、死、灰などをイメージした音楽を書き上げています。

【シューマン:F.A.E.ソナタ〜間奏曲】
シューマンがブラームス、ディートリヒと共作したヴァイオリン・ソナタ「F.A.E.ソナタ」はヨアヒムのために書かれたもので、ヨアヒムのモットー「Frei aber einsam(自由だが孤独に)」からそのタイトルが付けられています。全4楽章の作品のうち、シューマンは第2楽章と第4楽章を受け持ち、のちにシューマンのヴァイオリン・ソナタ第3番の第3楽章と第4楽章に転用されることとなります。ここではオーボエとピアノ用に編曲されています。

【シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番】
デュッセルドルフ時代のシューマンが、短期間に書き上げた作品。ここではチェロとピアノのために編曲されたヴァージョンにより、作品の率直な力強さがパワーアップしています。

【チェロ:ルージンガー】
チェロのアニタ・ルージンガー(ロイツィンガーとも)は1982年チューリッヒ近郊に生まれ、ジェルジ・クルターク、ミクローシュ・ペレーニ、スティーヴン・イサーリスなどに師事。2008年ニューヨークで開催されたナウムバーグ・コンクールに優勝し、2009年にカーネギーホールでデビュー。以降国際的な活動を開始し、デイヴィッド・ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレをはじめ、多くのオーケストラに招かれる他、ホリガーやケルニャックと定期的に共演を重ねています。

【ピアノ:ケルニャック】
ピアノのアントン・ケルニャックは1982年、スロヴェニア系オーストリア人の家庭に生まれ、ザルツブルクのモーツァルテウム音楽院で学び、その後バーゼル音楽院でルドルフ・ブッフビンダーに師事。ハンガリーの音楽家フェレンツ・ラドーシュとジェルジ・クルタークからも多大な影響を受け、国際ブラームス・ピアノコンクールで優勝したほか多くの賞を受賞。以後、室内楽を中心にヨーロッパ各地、カナダ、アメリカで活躍。また、ルツェルン音楽祭をはじめとする多くの音楽祭に招かれています。アニタ・ルージンガーやハイツ・ホリガーとは定期的に室内楽で共演しています。(HMV)

【収録情報】
・シューマン:6つのカノン風小品 Op.56(オーボエ・ダモーレ、チェロ、ピアノ)[16:26]
 1. Nicht zu schnell [02:03]
 2. Mit innigem Ausdruck [03:42]
 3. Andantino [01:45]
 4. Innig [03:09]
 5. Nicht zu schnell [02:13]
 6. Adagio [03:34]

・シューマン:3つのロマンス Op.94(オーボエ&ピアノ)[12:25]
 1. Nicht schnell [03:19]
 2. Einfach, innig [04:03]
 3. Nicht schnell [05:03]

・ホリガー:ロマンセンドレス(チェロ&ピアノ)[23:39]
 Kondukt I (C.S. - R.S.) [04:24]
 Aurora (Nachts) [06:50]
 R(asche)S Flügelschlagen [04:38]
 Der Würgengel der Gegenwart [03:29]
 "heiter bewegt" ("Es wehet ein Schatten darin") [02:15]
 Kondukt II ("Der bleiche Engel der Zukunft") [02:03]

・シューマン:F.A.E.ソナタ イ短調 WoO 2〜間奏曲(オーボエ&ピアノ)[02:35]
 Intermezzo. Bewegt, doch nicht zu schnell [02:35]

・シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ短調 Op.105(チェロ&ピアノ)[18:05]
 1. Mit leidenschaftlichem Ausdruck [08:17]
 2. Allegretto [03:52]
 3. Lebhaft [05:56]

 ハインツ・ホリガー(オーボエ、オーボエ・ダモーレ)
 アニタ・ルージンガー(チェロ)
 アントン・ケルニャック(ピアノ)

 録音時期:2012年7月、2013年11月
 録音場所:チューリッヒ
 録音方式:ステレオ(デジタル)

収録曲   

  • 01. Nicht Zu Schnell
  • 02. Mit Innigem Ausdruck
  • 03. Andantino
  • 04. Innig
  • 05. Nicht Zu Schnell
  • 06. Adagio
  • 07. Nicht Schnell
  • 08. Einfach, Innig
  • 09. Nicht Schnell
  • 10. Kondukt
  • 11. Aurora
  • 12. R(Asche)S Flgelschlagen
  • 13. Der Wrgengel Der Gegenwart
  • 14. Heiter Bewegt
  • 15. Kondukt II
  • 16. Intermezzo. Bewegt Doch Nicht Zu Schnell
  • 17. Mit Leidenschaftlichem Ausdruck
  • 18. Allegretto
  • 19. Lebhaft

ユーザーレビュー

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 オーボエの名手にして、作曲・指揮など理...

投稿日:2019/06/22 (土)

 オーボエの名手にして、作曲・指揮など理論と実践の両面を極めているホリガーの面目躍如たる一枚として面白く聴けた。そういえばシューマンもピアノ演奏・作曲・理論・文学・評論・出版など多方面に明るかったのでその意味でも両者には共通する部分もあるのだろうか。     ホリガーが深く傾倒しているシューマンを軸に自作や編曲交えシューマンと対話するかのようなプログラムはかなりマニアック。渋めの小品からオーボエが豊かに歌いはじめ、Op.94に移ろいロマン的な香りを漂わせていき、ホリガーの自作へガラッと染まる。   シューマンへのオマージュというかシューマンの人生への考察を音楽にしたのだろうか。やがて狂気にむしばまれていくシューマンの内面を現代音楽として表現したものと解釈している。決して聴きやすい曲とは思えないが、これが中心にあることで前後の曲に「ただのロマン派の作曲家ではない」というメッセージが加わり、曲にも深みと苦みが添えられていく。 妻・クララや盟友J.ヨアヒム、シューマン夫妻と深いつながりを持つにいたるブラームスの影(影も”灰”色と言えるだろうか?)が垣間見え、シューマンの人生の絵巻を1枚にまとめたようなディスクとしても聴こえる。     ”灰”と”灰色”が違うのは承知しているが、聴いた感触として、天真爛漫な明るい”白”でもなく、救いようのない暗い”黒”でもない。どちらの性質を持ちつつ、そのどちらでもない”灰色”に包まれたディスクにも感じる。  オーボエが好きな方、シューマンが好きな方、ホリガーに興味を持つ方はもちろんだが、音楽の”精神の系譜”を考えてみたい方にもおすすめしたい。

うーつん さん | 東京都 | 不明

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演奏は素晴らしいと思います。ただ「灰の音...

投稿日:2015/10/06 (火)

演奏は素晴らしいと思います。ただ「灰の音楽」は暗い。作曲者ホリガーの怨念なのかシューマンの絶望なのかわかりませんが、暗く晦渋なばかりで私にはよくわからず、音楽として楽しむことができませんでした。6つのカノン風小品は美しい曲で、オリジナルのペダルピアノやドビュッシー編曲の2台のピアノ版などいろいろなバージョンがありますが、このキルヒナー版も聴いてみたくて購入しました。これも一聴して美しいのになぜか暗い。私にはピアノ版のほうがよいようです。アルバム全体がジャケットデザインのような暗さです。そんなわけで星3つです。

憲一郎 さん | Saitama | 不明

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シューマン、ロベルト(1810-1856)

ロベルト・シューマン(Robert Alexander Schumann)は、 1810年6月8日にドイツのツヴィッカウに生まれました。5人兄弟の末っ子で、出版業者で著作もあったという父親のもとで早くから音楽や文学に親しみ、作曲や詩作に豊かな才能を示したといいます。  ロベルト16才の年にその父親が亡くなり、安定した生活を願う母親の希望で法学を選択、1828年にライプツィヒ大学に入学しますが、音

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