シューマン、ロベルト（1810-1856）

クライスレリアーナ、森の情景　アファナシエフ（ｐ）

評価 : 5.0

(3)

レビューを見る

基本情報

ジャンル

クラシック

カタログNo

COCO70692

組み枚数

レーベル

Denon Crest 1000

発売国

日本

フォーマット

商品説明

・シューマン：クライスレリアーナ作品16
・シューマン：森の情景作品82

ヴァレリー・アファナシエフ（ピアノ）

録音：1992年（デジタル）
レコ芸特選

現代ピアノ界の奇才アファナシエフによるシューマン作品集。クライスレリアーナにおける物語性やその微細な部分に向けられた表現の執拗な意味付けなどユニークな感動があります。

内容詳細

《CREST1000》シリーズ第3回発売からの1枚。鬼才アファナシエフのシューマン。遅いテンポで微に入り細を穿つ。「クライスレリアーナ」は演劇と関わらせたユニークな解釈。(CDジャーナル　データベースより)

収録曲

ユーザーレビュー

総合評価

5.0

レビューを書く

クライスレリアーナは昔から好きで、これま...

投稿日：2020/06/10 (水)

クライスレリアーナは昔から好きで、これまでにも数多くのディスクを聴いてきたが、アファナシエフ盤が出た時には、本当に腰を抜かさんばかりの衝撃を受けた。アファナシエフ全盛期の超絶技巧は悪魔的ともいえる凄みを有しており、ピアノが壊れんばかりの強靭なタッチ、ノンペダルの多用、スコアの速度表示や強弱表示には極めて忠実でありながら、それを表示以上に強調する過剰なまでのコントラスト表現は、若きシューマンの狂おしいほどのクララへの愛と、数年後に発症する精神病の予兆とを容赦なく曝け出す。さらに恐ろしく生々しい録音（DENONのゲルハルト・ベッツの最高傑作録音だ）がこれを助長する。この演奏のインパクトがあまりに大きかったため、無謀にも自分でも弾いてみようとスコアを買い練習に励みだしたが、自身で（たどたどしく）弾くようになって分かったことは、アファナシエフのような弾き方は、本当にごまかしがきかず、ピアニストの力量（指の回り、解釈、表現力、音楽性）があからさまになるということであり、他の多くの演奏にはいかにごまかしが多いかということだった。巷ではソフロニツキーの評判が高く、確かにデモーニッシュな表現力においては圧倒される部分も多いが、本盤と比較するとテクニックの弱さと録音の悪さは致命的だ。

meji さん | 神奈川県 | 不明

　クライスレリアーナでは、主人公が次第に...

投稿日：2013/02/24 (日)

　クライスレリアーナでは、主人公が次第に壊れていく様が克明に、冷徹に描かれていく。他の演奏では味わえない分裂・崩壊を試したい方にお勧め。森の情景も独特。森は決して森林浴が楽しめる心地よい場所としてではなく、暗く鬱蒼とした場所として表され、これを聴いていると森をさ迷い歩いているような雰囲気が味わえる。もしかしたらその森は人間の心の深奥の闇なのかもしれない･･･。シューマンがどのようなアイディアで作曲したか詳しくは見ていないが、アファナシエフの演奏を聴くとそういう解釈もありなのかな、と思ってしまう。どちらの曲も文学・小説を読み進めていくような気持ちで聴かせる。

うーつんさん | 東京都 | 不明

シューマン特有の幻想的な雰囲気がむせるほ...

投稿日：2006/04/18 (火)

シューマン特有の幻想的な雰囲気がむせるほどに濃厚な演奏。特に「森の情景」は暗くて、かつ神秘的な空気を感じさせ、思わず実生活を忘れてしまうほどだ。音質は非常にクリアで、申し分ない。

kapichama さん | 埼玉 | 不明

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

シューマン、ロベルト（1810-1856）

ロベルト・シューマン（Robert Alexander Schumann）は、 1810年6月8日にドイツのツヴィッカウに生まれました。5人兄弟の末っ子で、出版業者で著作もあったという父親のもとで早くから音楽や文学に親しみ、作曲や詩作に豊かな才能を示したといいます。　ロベルト16才の年にその父親が亡くなり、安定した生活を願う母親の希望で法学を選択、1828年にライプツィヒ大学に入学しますが、音

プロフィール詳細へ

シューマン、ロベルト（1810-1856）に関連するトピックス

【LP】『シューマン：交響曲全集』復刻サヴァリッシュとドレスデンによる名盤『シューマン：交響曲全集』が、2002年のARTリマスターを使用、LPで復活。 HMV&BOOKS online|2024年02月16日 (金)　12:00
【LP】クーベリックのシューマン交響曲全集ラファエル・クーベリックの初期録音、ベルリン・フィルハーモニーとのシューマンの交響曲全集。 HMV&BOOKS online|2022年08月25日 (木)　14:00
【発売】ノリントン＆シュトゥットガルト／シューマン：交響曲全集（2CD... ロジャー・ノリントンとシュトゥットガルト放送交響楽団（現・SWR交響楽団）による、2004年9月にライヴ収録されたシ... HMV&BOOKS online|2022年01月17日 (月)　12:15
【発売】トリオ・ヴァンダラー／シューマン：ピアノ三重奏曲全集、他（3C... 1987年に結成されたピアノ・トリオの重鎮、トリオ・ヴァンダラーの最新盤は、シューマン：ピアノ三重奏曲全集。カップリ... HMV&BOOKS online|2021年04月26日 (月)　13:59
【LP】マルタ・アルゲリッチ80歳記念『クライスレリアーナ＆子供の情... このシューマンのLPは最高の音質を保つため『クライスレリアーナ』の第1曲から第6曲をA面、第7曲、第8曲と『子供の情... HMV&BOOKS online|2021年04月16日 (金)　11:30
【発売中】ガーディナー＆LSO／シューマン：『春』、『ライン』 SACDハイブリッド盤。2019年2月、ロンドン、バービカン・ホールでのライヴ録音。ガーディナー＆ロンドン交響楽団の... HMV&BOOKS online|2020年01月26日 (日)　15:35

器楽曲に関連する商品情報

ファジル・サイ／『モーニング＆イヴニング』（2CD） 2019年10月、ザルツブルク、国際モーツァルテウム財団大ホールでの録音。ファジル・サイの最新盤は、朝または夕べを思... |7時間前
エフゲニア・ルビノヴァ／チャイコフスキー：18の小品 2021年録音。1977年にウズベキスタンの首都タシケントに生まれ、クライネフやリュビモフのもとで研鑽を積み、200... |1日前
【映像】ユジャ・ワン／ウィーン・リサイタル圧倒的な技巧、唯一無二の個性をもつピアニスト、ユジャ・ワンの2022年4月ウィーン・リサイタルが映像でも登場。 |2日前
クライスラー／ピアニストとしての自作自演集1919～1927 1919年から1927年のアンピコ・ピアノロール録音。 |2日前
セシル・ウーセ／エテルナ録音集（4CD）フランスの名ピアニスト、セシル・ウーセが1967年～1974年に東ドイツのエテルナ・レーベルに録音したLP5枚分の音... |2024年04月19日 (金)　18:00
【LP】ダニエル・ホープの最新アルバム『Irish Roots』がLP... 民俗音楽とクラシック、自身のルーツを探究したヴァイオリニストの最新作 |2024年04月19日 (金)　15:00