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Works for Organ, Harmonium, Piano : Stockmeier(Organ)M.Michel(Harmonium)Breidenbach(P)etc.(18CD)

Karg-Elert (1877-1933)

User Review :5.0
(1)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
555681
Number of Discs
:
18
Label
:
Cpo
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description

カルク=エーレルト:オルガン、ハーモニウム、ピアノのための作品集

ジークフリート・カルク=エーレルトはドイツの作曲家で、ライプツィヒ音楽院にてザロモン・ヤーダスゾーンとカール・ライネッケに師事。後に教育者としても活躍し、レズニチェクらに作品を認められたことを契機に本格的な作曲活動を開始しました。初期の作品には師ヤーダスゾーンの影響が色濃く、メンデルスゾーン風のサロン的な作風が顕著に見られますが、次第に複雑で官能的な和声語法を志向し、晩年には無調にも傾倒しました。近年ではフルート作品に注目が集まっていますが、彼のオルガン作品はメシアンにも影響を与えたとされ、また愛奏していたハーモニウム(ハルモニウム)のための教則本でも知られています。
 このボックスには、1986年から2004年までに「cpo」レーベルに録音されたカルク=エーレルトの様々な時期の作品が収録されています。オルガン作品の代表作である『66のコラール即興曲』からの抜粋やオルガン交響曲、さらにはワーグナーのオペラの名場面をハーモニウムで演奏したアルバム、ハーモニウムのためのオリジナル作品、その一部をアコーディオンで演奏した版など、多彩な内容が含まれています。また、工夫を凝らしたピアノ作品も多数収録されており、彼の多面的な創作世界を存分に堪能することができます。(輸入元情報)

【収録情報】


『Disc1-6:オルガン作品』
Disc1
カルク=エーレルト:
1. 交響的コラール『イエス、わが喜び』 Op.87-2
2. 交響的カンツォーネ 変ホ短調 Op.85-1
3. オルガン交響曲 嬰ヘ短調 Op.143

Disc2
1. 幻想曲とフーガ ニ長調 Op.39(オルガン版)
2. インプロヴィゼーション ホ長調 Op.34(オルガン版)
3. セクエンツィア第1番イ短調 WoO.8
4. 万華鏡 ホ短調 Op.144
5. 66のコラール即興曲 Op.65〜No.44,54,25,63,58,56,59

Disc3
1. 10の性格的小品 Op.86
2. 3つのパステル Op.92

Disc4
1. 三部作 Op.141
2. セクエンツィア第2番ハ短調 WoO.12
3. 66のコラール即興曲Op.65〜No.16,20,21,1,5,40,49
4. ヘンデルへのオマージュ Op.75-2

Disc5
1. ソナチネ イ短調 Op.74
2. 交響的カンツォーナ ハ短調 Op.85-2
3. オルガンのための音楽 Op.145

Disc6
1. 66のコラール即興曲 Op.65〜No.42,43,41,55,33,36,38,61,64,23,24,28,6,17,45,47

 ヴォルフガング・シュトックマイアー
(オルガン)

 使用楽器:
 Disc1、Disc4/4:Kreienbrink Organ of the Church St. Johannis in Osnabruck
 Disc2、Disc4/3:Lobback Organ of the Church Herz Jesu in Bremerhaven-Lehe
 Disc3、Disc4/1,2:Breill Organ of the Church St. Martin in Bad Lippspringe
 Disc5:Stockmann Organ of the Parish Church St. Marien in Ahlen (Westphalia)
 Disc6:Kreienbrink Organ of the Alte Kirche in Velbert-Langenberg
『Disc7-13:ハーモニウム作品』
Disc7
1. 幻想曲とフーガ ニ長調 Op.39
2. 12の印象 Op.102
3. 2つの音詩 Op.70

Disc8
リヒャルト・ワーグナーの名歌劇よりハーモニウムのための編曲集

1. 『ローエングリン』第1幕〜ローエングリンの到着
2. 『トリスタンとイゾルデ』前奏曲
3. 『神々の黄昏』第3幕〜ジークフリートの葬送行進曲
4. 『ジークフリート』第2幕〜森のざわめき
5. 『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第3幕〜ヴァルターの歌『朝はバラ色に輝きて』
6. 『リエンツィ』第5幕〜リエンツィの祈り『全能の父よ、見守りたまえ』
7. 『さまよえるオランダ人』第1幕〜ゼンタのバラード『海原に船を見かけましたか?』
8. 『タンホイザー』第3幕〜夕星の歌『死の予感のごとく夕闇が地を覆い』
9. 『パルジファル』〜主の晩餐の場面

Disc9
1. 5つの小品 Op.9
2. ソナチネ第1番ト長調 Op.14-1
3. ソナチネ第2番ホ短調 Op.14-2
4. ソナチネ第3番イ短調 Op.14-3
5. 5つの水彩画 Op.27

Disc10
1. ルネサンス Op.57
2. シシリエンヌ WoO.10
3. 33のポートレート第1巻 Op.101-1/13
4. 33のポートレート第2巻 Op.101-14

Disc11
1. 33のポートレート第2巻 Op.101-15/33
2. グラドゥアーレ WoO.7a
3. 孤独な鳥
4. 2つの小品
5. 2つの感受性の表現
6. 2つの表現

Disc12
1. ソナタ第1番ロ短調 Op.36
2. 夕べの気分:穏やかに
3. ソナタ第2番変ロ短調

Disc13
1. パルティータ Op.37
2. ソナタ第1番ロ短調 Op.36
3. パッサカリア 変ホ短調 Op.25

 ヨハネス・マティアス・ミヒェル
(ハーモニウム:Disc7-12)
 ヘルムート・C・ヤーコプス(アコーディオン:Disc13)

 使用楽器:
 Disc7-11:Harmonium d?art by Victor Mustel Company, Paris 1913
 Disc12:Harmonium d?art by Johannes Titz, Lowenberg 1912
『Disc14-18:ピアノ作品』
Disc14
1. ヘクサメロン Op.97
2. バガテル Op.17
3. アラベスク第1番変ト長調 Op.5『フィリグラン』
4. むせかえる香り WoO.48
5. 3つのカプリース Op.16
6. パルティータ ト短調 Op.113

Disc15
1. 森の情景『謝肉祭』 Op.45
2. 4つの小品 Op.23
3. 北から Op.18
4. 青錆 Op.64-1
5. 旅の絵 Op.7

Disc16
1. デカメロン Op.69
2. 7つの性格的小品 Op.43
3. 格言 Op.51

Disc17
1. 異国風狂想曲 Op.118
2. 夕暮れの印象 WoO.20
3. 荒地の情景 Op.127
4. 2つのピアノ小品 Op.22
5. 夜の雨 WoO.19
6. モザイク Op.146
7. ソナチネ イ短調
8. 組曲 ホ短調
9. 各々の小品

Disc18
1. ピアノ・ソナタ第1番嬰ヘ短調
2. ピアノ・ソナタ第3番嬰ハ短調 Op.50『ポエティカ』

 エルンスト・ブライデンバッハ
(ピアノ:Disc14-17)
 ヴェルナー・ホップストック(ピアノ:Disc14/5)
 ミヒャエル・ツィーシャング(ピアノ:Disc18)

 録音:1986年〜2004年

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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私が勝手に考える19世紀末迄の生年で括る、...

投稿日:2025/11/17 (月)

私が勝手に考える19世紀末迄の生年で括る、品質と作曲規模双方共に圧倒的な近代オルガン作曲家四天王(Charles Tournemire、Max Reger、Sigfrid Karg-Elert、Marcel Dupre/五人目以降はJoseph Jongen、Joseph-Ermend Bonnal、Frank Martin、Herbert Howells等傑出した作品を書いた人々が居るのですが作品分量がやや少ないです)の一角です。遂にCPOが既発をまとめてくれました。極めて個性的な作品群の大集成です。四天王の中で最も後継者が居ない類の音楽です(例えばBonnalはTournemireに一瞬音響が似通るケースがあります、勿論全然違う音楽ですが)、晩期ロマン派を幹に全音音階・五音音階・変幻する転調・ポリトーナリティを加え非機能和声的連結や音響の色彩性を重視して進捗します。自然主義・象徴主義的な標題性を掲げているものが多く、パイプオルガンはややもすると強い音色になるはずなのになんだか水彩のような淡いグラデーションを表出します。ハーモニウム作品でもそうです。ハーモニーが次から次へと変化する(慣れるとこのKarg-Elert節が癖になります)のですが、なぜか散漫な印象にはならず、一貫したドラマトゥルギーを感じます。演奏は全般的に良い意味で実に手堅く、Karg-Elertの音楽の魅力がストレートに伝わるものです。そして私が個人的にこのセットで強く推したいのがPiano Sonata No.3 Patetica op.105です。この作品が他の作曲家の誰からも聴くことが出来ない独自世界なんです。そのオリジナリティはことによるとオルガン作品以上かもしれません。極端に言えばjazzyにすら傾斜するのですが、晩期ロマン派の幹は微動だにせず高い格調をずっと維持します(語弊がある書き方ですが私はjazzは大好きです)、むしろこの曲の表題通り悲壮感がずっと漂い、それでいて同時に後期ロマン派的爛熟の暑苦しさはやや印象派的に希釈緩和され透明感が増し、摩訶不思議な余韻を喚起します。作曲者は全身全霊で書いたんだろうなあという珠玉の逸品です。

cevon さん | 大阪府 | 不明

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