あなたの隣の放射能汚染ゴミ 集英社新書

まさのあつこ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087208719
ISBN 10 : 4087208710
フォーマット
出版社
発行年月
2017年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
224p;18

内容詳細

【主な内容】
原発事故で生じた「放射能汚染ゴミ」は今、どこにあるのか?
福島第一原発の事故で放出された放射性廃棄物の総量は、ヨウ素換算値で約90京ベクレル。途方もない量が海や陸へ降り注ぎ、「放射能汚染ゴミ」となった。それらは、今どこに、どのような状態で存在するのだろうか? そこで明らかになったのは、あまりにずさんな処理・管理の実態だった。
さらに、この放射能汚染ゴミが、今後、道路建設などの公共事業で全国の地下に埋められようとしている。なぜそのようなことになったのか? 真相に迫る。

【目次より抜粋】
第一章 すでに隣にある放射能汚染ごみ
広島原爆の168.5倍の放射能が放出
川崎市の下水汚泥から1万3000ベクレル検出
3.9億ベクレル分の放射性物質が行方不明になった東京都
柏市の家庭ごみからも7万ベクレル超を検出
秋田県へ放射能汚染ゴミを搬出した松戸市
山梨、長野、静岡でも、水道水の処理過程で放射能汚染ゴミが発生
学校の敷地内に埋められている放射能汚染ゴミ
国はすべてを公表していない

第二章 放射能汚染ゴミのずさんな管理
爆発騒ぎから始まった放射能汚染ゴミの焼却
作業員に被ばくを強いる焼却施設
すでに始まっている汚染された金属のリサイクル
ごく普通の焼却炉で放射能汚染ゴミが燃やされている
何ベクレルのゴミを燃やしているか分からない

第三章 誰が「8000ベクレル」を持ち出したのか?
基準を80倍も緩めた環境省
経済性を考慮した被ばく限度
突然、現れた8000ベクレル
8000−10万ベクレルも埋立て
言葉のキャッチボールで100から8000へ
最初から考えていた放射能汚染ゴミの再利用

第四章 密室で決められた放射能汚染ゴミの再利用法
放射能汚染ゴミの主たる発生源
埼玉や千葉も除染対象
東京ドーム18杯分、除染費用は6兆円へ
最終処分場をつくらずに済ませる「工程表」
密室で決められる放射能汚染ゴミの再利用
帰還政策による除染の加速
減容化で濃縮され、危険性を増すセシウム

第五章 それでも放射能汚染ゴミを公共事業で使うのか?
どこに放射能汚染ゴミが使われるのか
再利用政策の欠陥
国の方針通りにしたためにセシウムが溶出
埋立て基準を守ると新たな放射能汚染ゴミが発生
「指定解除」後も埋立て処分しない千葉市の英断
失敗例に学ばない東京都
8000ベクレルに歯止めをかけた南相馬市

【著者プロフィール】
ジャーナリスト。主に河川工事などの公共事業や原子力問題を取材。衆議院議員の政策担当秘書等を経て、東京工業大学大学院総合理工学研究科博士課程修了。博士(工学)。著書に『四大公害病』(中公新書)、『投票に行きたくなる国会の話』(ちくまプリマー新書)、『水資源開発促進法 立法と公共事業』(築地書館)など。

【著者紹介】
まさのあつこ : ジャーナリスト。主に河川工事などの公共事業や原子力問題を取材。衆議院議員の政策担当秘書等を経て、東京工業大学大学院総合理工学研究科博士課程修了。博士(工学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 更紗蝦 さん

    日本がいかに放射能汚染ゴミをでたらめに“処理”しようとしているかがよく分かる本です。放射能汚染ゴミの取り扱いの「制度化」の経緯があまりにも不透明で、著者の粘り強い取材には頭が下がります。議論の内容を公表せず、国民の意見を聞かず、文書での記録もまともに残す気はなく、どう考えてものちのち「誰も責任を取らない」のは明白です。ダブルスタンダードだらけで全く整合性がとれていない放射線防護基準やゴミ処理基準を放置したまま、「復興」という言葉が安易に飛び交う日本社会の、なんとグロテスクなことか…。

  • coolflat さん

    原発事故以前から放射能によって汚染された廃棄物をリサイクルする基準は存在していた。これをクリアランスレベルというが、これは放射能を帯びた金属やコンクリート、ガラスなどを、放射性物質として扱う必要がなくなる基準である。その基準は放射性セシウムで100Bq/kgのままなのであるが、環境省は原発事故によって生じた汚染ゴミについてはその80倍も緩い基準によって、公共事業で再利用しようとしている。なぜか。それは再利用しなければならないほど放射能汚染ゴミが膨大に発生しているためだ。そしてその主たる発生源は除染土である

  • sasha さん

    放射能ゴミを「資源」とか言い換えて「リサイクル」しようなんてさあ、環境省ってやっぱりおかしいでしょ。公共事業に使って日本全国にばら撒こうって?しかも曖昧な基準まで作っちゃってさ。素晴らしいよね、政治家も官僚も「だれも責任を負わない」システムって。放射能ゴミって「再利用」するもんじゃないだろう。厳重な管理の下で保管するもんじゃないの?

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