海に生きる人びと 河出文庫

宮本常一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309413839
ISBN 10 : 4309413838
フォーマット
出版社
発行年月
2015年07月
日本
追加情報
:
244p;15

内容詳細

宮本常一の傑作『山に生きる人びと』と対をなす、日本人の祖先・海人たちの移動と定着の歴史と民俗。海の民の漁撈、航海、村作り、信仰の記録。
[著者紹介]
1907年山口県周防大島生まれ。日本各地でフィールドワークを重ね、特に移動する人びとに注目し多くの民俗誌を残す。おもな著書に、『忘れられた日本人』『海に生きる人びと』『家郷の訓』など。1981年没。



【著者紹介】
宮本常一 : 1907年、山口県周防大島生まれ。民俗学者。天王寺師範学校卒。武蔵野美術大学教授。文学博士。徹底したフィールドワークと分析による、生活の実態に密着した研究ぶりは「宮本民俗学」と称される領域を開拓した。1981年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kinkin さん

    じっくりと読むことができた。著者が多くの人達に海への関心、海に生きた人びとへの愛情と理解をもってもらうようにその歴史のごくあらましを描いた本。日本は大小たくさんの島で構成されている。各地域の海人のこと、彼らの生活・漁の特徴他多くの文献や現地での調査を基に紹介されていた。農業の一方で漁業国でもある日本について知ることができた。気になったこと・・・本種では古代から海の貝類(サザエやアワビ)を採ってきたとあるが古代の人は水中めがねのない時代どのようにして見つけ採ってきたのか気になった。他の書も読んでみたい。

  • nobi さん

    この「海に…」には、姉妹書「山に…」にはなかった万葉集からの歌の紹介がある。詠み手は海人(あま)の姿は目にしても山の生活まで知る機会はなかったよう。で、猟と違って漁主体の生活は楽、海の広がりも風情ある生活を支えていた、が読み初めの感想。これは訂正が必要だった。海も相応に厳しい生活。夏、島に渡っての小屋暮らし、一つ処に定住できないがための漁場を求めての移動、応仁の乱後の困窮から生まれた海賊等々。遣唐使船に一回当たり二〇〇人程の海人が水夫として召集されていた、といった事情も知ると歴史の見方が少し変わってくる。

  • AICHAN さん

    図書館本。同著者の『山に生きる人びと』を読んだので、ついでにこれも借りて読んでみた。私のイメージでは「山に生きる人」は縄文人の末裔であり、「海に生きる人」は弥生人の末裔に近い。魏志倭人伝の「沈没して魚鮑を獲る」という習性が弥生時代の倭人の姿と重なるからだ。しかし、この本を読んでそのようには分けられないことがわかった。狭い日本列島においては狩猟場所に限りがあり、漁労のほうが生業としては適しているという。縄文時代後期に狩猟に限界が来て漁労に従事する人が増えたという説には納得がいった。

  • gogo さん

    海の民の社会史。この本を読んで、日本では中央政権の力が弱まると漁民の移動性が高まり、逆に中央集権が進むと漁民に定住の圧力がかかる歴史の傾向があることを知る。しかし、漁民は自由に移動することを好み、すでに秀吉の治世に泉佐野の漁民が対馬へ漁へ出かけたりしている。あと、漁民や水夫の間では長幼の序よりも、実力主義が尊ばれる説明のくだりが新鮮だった。若い頃に財を成したのに、年老いて零落した古老の実例が挙げられている。陸史中心観に慣れている我々に、異なる視点から歴史を見ることの大切さを教えてくれる一冊だと思う。

  • Akihiro Nishio さん

    山に生きる人びとに続いて読了。本書も素晴らしい。素潜りで魚介を採る人びとから網を使った漁業の成り立ち、やがて商売や運輸を始める者へと分岐していく。また海賊になったり、捕鯨が流行れば鯨組が組織され浦々から人が集まったりと海の民は変幻自在である。しかし、一番印象に残ったのは釣り糸のテグスが蚕の腺液を酢酸で引き延ばしてかためて作られるということ。しかも江戸時代初期に開発されたという。そこから一本釣りが生まれて、活きたまま魚を輸送できるようになり鮮魚が食べれるようになったという下りも好き。

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宮本常一

1907年(明治40)〜1981年(昭和56)。山口県周防大島に生まれる。柳田國男の「旅と伝説」を手にしたことがきっかけとなり、柳田國男、澁澤敬三という生涯の師に出会い、民俗学者への道を歩み始める。1939年(昭和14)、澁澤の主宰するアチック・ミューゼアムの所員となり、五七歳で武蔵野美術大学に奉職

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