SACD 輸入盤

『ロザリオのソナタ』全曲 ゼペック、ヒレ・パール、リー・ サンタナ、ベーリンガー(2SACD)

ビーバー(1644-1704)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
COV21008
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド,輸入盤

商品説明

話題のヴァイオリニスト、ダニエル・ゼペック
チロルの名器シュタイナーを用いて大作『ロザリオ・ソナタ』に挑戦!
ヒレ・パール&サンタナ、ベーリンガーの豪華共演者にも注目!


情熱的な演奏で話題のドイツのヴァイオリニスト、ダニエル・ゼペックが、ビーバーの大作『ロザリオ・ソナタ』をレコーディングしました。

【オーストリア・バロックの作曲家ビーバー】
1994年、生誕350周年を機に注目を集め始め、没後300周年の2004年に人気に火がついたハインリヒ・イグナツ・フランツ・フォン・ビーバー[1644-1704]は、ヴァイオリンの名手として名を成し、やがて、ザルツブルク大司教のもとで、宮廷楽長の地位にまで登りつめたオーストリア・バロックを代表する作曲家。
 宮廷作曲家として教会音楽を書くときのビーバーは、荘厳な美に彩られた作風が特徴的でしたが、器楽作曲家としてのビーバーの作風は、ときに大胆で過激なまでの手法を駆使することもあったという革新的な存在でもありました。

【代表作、ロザリオ・ソナタ】
後者の代表作としては、当時のヴァイオリン演奏技法を集大成したと言われる『ロザリオ・ソナタ』がなんといっても有名。
 『ロザリオ・ソナタ』は『ミステリー・ソナタ』とも呼ばれ、聖母マリアとイエス・キリストの生涯を、受胎告知からキリストの受難・復活、聖母マリアの戴冠までのストーリーに沿った標題を持つ15の場面に分け、15のソナタと「守護天使」を表す無伴奏のパッサカリアから構成された作品です。
 このソナタは、実際、神秘と謎に満ちています。もっとも特徴的なのがその調弦で、通常の調弦がおこなわれるのは第1曲「受胎告知」と「パッサカリア」のみで、ほかのすべての曲は、異なる調弦のヴァイオリンを用いて演奏されるという「スコルダトゥーラ(変則調弦)」の技法が採用されており、第11番『復活』に至っては、2弦と3弦をクロスさせて張り替えるという独特の手法でユニークな響きを獲得しています。

【名器シュタイナーを使用】
演奏にあたって、ゼペックが使用した楽器は、作曲当時、ストラディヴァリウスよりもはるかに高い価格で売買されていたというドイツ・チロルの生んだ名工ヤーコプ・シュタイナーの製作になる装飾的なボディを持つ楽器です。弦ごとに異なるとされる個性豊かな音色は、作品を選ぶとも思われますが、調弦まで異なるビーバーにはふさわしいと判断しての選択と思われます。

【豪華な通奏低音】
シンプルな編成で演奏されることも多いロザリオ・ソナタですが、ここではヴィオラ・ダ・ガンバ、テオルボ、チェンバロ、オルガンを用いており、各楽器の奏者にはヒレ・パール、リー・ サンタナ、ミヒャエル・ベーリンガーというドイツ古楽界を代表する名手たちが参加しているのがなんとも豪華です。

【名手ゼペック】
ダニエル・ゼペックは1965年フランクフルト生まれのドイツのヴァイオリニスト。ゼペックはソリストとして活躍する一方、アルカント・カルテットのメンバーとして弦楽四重奏を演奏し、ドイツ・カンマーフィルハーモニーのコンサートマスターとしてオーケストラ作品の演奏もこなすなど多彩な活躍をみせる逸材です。

【教会での優秀録音】
セッション録音の場所に選ばれたのは、ヒレ・パールの一連のレコーディングでもおなじみのドイツ北部にあるコルンラーデ教会。音の良さで知られるCOVIELLOレーベルならではの豊かな響きとクリアーな音像で、神秘的な音楽の中に込められた美しく情熱的なサウンドを聴くことができる素晴らしい録音です。(HMV)

【収録情報】
ビーバー:ロザリオのソナタ
CD1 (69:51)
・第1番ニ短調『受胎告知』
・第2番イ長調『訪問』
・第3番ロ短調『降誕』
・第4番ニ短調『拝謁』
・第5番イ長調『神殿のイエス』
・第6番ハ短調『オリーヴの山で苦しみ』
・第7番ヘ長調『鞭打ち』
・第8番変ロ長調『いばらの冠をのせられ』
・第9番イ短調『十字架を背負う』
・第10番ト短調『磔刑』

CD2 (54:45)
・第11番ト長調『復活』
・第12番ハ長調『昇天』
・第13番ニ短調『聖霊降臨』
・第14番ニ長調『聖母被昇天』
・第15番ハ長調『聖母の戴冠』
・パッサカリア ト短調

 ダニエル・ゼペック(ヴァイオリン)使用楽器:ヤーコプ・シュタイナー(c1617-1683)
 ヒレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 リー・ サンタナ(テオルボ)
 ミヒャエル・ベーリンガー(チェンバロ、オルガン)

 録音時期:2009年10月12-19日
 録音場所:ドイツ、コルンラーデ教会
 録音方式:デジタル(セッション)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 1. Der Freudenreiche Rosenkranz. 1. Mari' Verkndigung
  • 02. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 1. Der Freudenreiche Rosenkranz. 2. Marias Besuch Bei
  • 03. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 1. Der Freudenreiche Rosenkranz. 3. Die Geburt Christi
  • 04. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 1. Der Freudenreiche Rosenkranz. 4. Die Darstellung Im
  • 05. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 1. Der Freudenreiche Rosenkranz. 5. Der Zwlfjhrige J
  • 06. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 2. Der Schmerzensreiche Rosenkranz. 6. Christus Am LB
  • 07. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 2. Der Schmerzensreiche Rosenkranz. 7. Die Gei゚elung
  • 08. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 2. Der Schmerzensreiche Rosenkranz. 8. Jesus Wird Mit
  • 09. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 2. Der Schmerzensreiche Rosenkranz. 9. Jesus TRGT Sei
  • 10. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 2. Der Schmerzensreiche Rosenkranz. 10. Die Kreuzigung

ディスク   2

  • 01. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 3. Der Glorreiche Rosenkranz. 11. Die Auferstehung
  • 02. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 3. Der Glorreiche Rosenkranz. 12. Die Himmelfahrt
  • 03. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 3. Der Glorreiche Rosenkranz. 13. Die Entsendung Des H
  • 04. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 3. Der Glorreiche Rosenkranz. 14. Mari' Himmelfahrt
  • 05. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 3. Der Glorreiche Rosenkranz. 15. Die Krnung Mariaens
  • 06. Mystery Sonatas (16), for Violin & Basso Continuo (Or Solo Violin), C. 90-105: 3. Der Glorreiche Rosenkranz. 16. Passagalia (Der Schu

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チェコで生まれオーストリアで活躍したヴァ...

投稿日:2021/03/15 (月)

チェコで生まれオーストリアで活躍したヴァイオリニスト兼作曲家ビーバーの代表作の一つとして知られるのが「ロザリオのソナタ」。全15曲のソナタと無伴奏のパッサカリアからなる作品群で、スコルダトゥーラ(scordatura)と呼ばれる調弦法が用いられている。スコルダトゥーラとは、演奏する曲目によって調弦を変える奏法のことである。もちろん、現在では、ヴァイオリンの調弦は原則固定されているのだが、このロザリオのソナタでは、その調弦で演奏できるのは、第1番のソナタのみとなる。作曲当時は一般的な手法であり、時代が進むにつれて、弦楽器の演奏が、規格化を経て洗練、集約されていったことを物語るが、逆に言うと、これらの作品には特有の響きが存在していることになり、当盤でゼペックは17世紀に製作された楽器を用いてこれを再現している。また、「ロザリオのソナタ」は、作曲者が優れたヴァイオリニストであったこともあり、かなり高度な技巧を要求しており、そういった点を踏まえると、この作品を十全に再現可能な演奏家は限られてくると思われる。ゼペックの演奏は、あらゆる点からみて欠点が見いだせず、この楽器特有の明るい澄んだ音で再現している。キリスト教の伝承に基づく楽曲であるが、それゆえに場面によっては不穏な雰囲気が漂うのであるが、適度な暖かみを踏まえた潤いのある響きが心地よい。最後のパッサカリアは荘厳な気配のたちこめた傑作であり、無伴奏ヴァイオリンというジャンルにおける最高の作品の一つである。ゼペックのヴァイオリンは、その価値を明らかにしてくれる。

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投稿日:2015/06/23 (火)

ダニエル・ゼペックはこのCDのほかに「四季」「ラ・ホリア」などドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンのCDを出しているが、いづれもすぐれた録音で聴きごたえのある演奏である。 是非「四季」「ラ・ホリア」ともに合わせて聞くことを推奨します。

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