ストラヴィンスキー(1882-1971)

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Blu-spec CD 2

『春の祭典』(1913年初稿版&1967年版) ジンマン&チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団(2CD)

ストラヴィンスキー(1882-1971)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SICC30195
組み枚数
:
2
:
日本
フォーマット
:
Blu-spec CD 2

商品説明

ストラヴィンスキー:春の祭典(1913年初稿世界初録音+1967年決定稿)
ジンマン&チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
こんなにも違うのか! 初演から100年を経てその原初の姿が蘇る!
日本盤解説書には海外盤ライナーノーツの完全翻訳のほか、木幡一誠氏による演奏論、プレコンサート・レクチャーの日本語訳を収録予定!


ジンマン+チューリヒ・トーンハレの最新盤は、昨年6月に行われた『春の祭典』初演100年記念演奏会のライヴ。『春の祭典』は何度も改訂されていますが、当アルバムの目玉は、作曲者が構想した最初の姿である1913年の初稿の世界初録音。チューリヒのパウル・ザッハー財団所蔵になる自筆譜を使用し、初演にかける前の作品の原初の姿を再現。「初稿はよりソフトで印象主義的」というジンマンの言葉通り、細部のオーケストレーションが異なり、演奏を繰り返していく過程でストラヴィンスキーが改訂を加えた意図がよく判ります。
 ジンマン盤の特徴は、今年発売され話題となったロト指揮ル・シエクルの再現稿とは異なり、初演にかける前に作曲者が思い描いた作品の形態を、記譜のミスと思われる個所も含め、そのまま演奏していることにあります。
 同じコンサートでは、作品の最終形である1967年稿が休憩後に演奏され、さらにジンマンによるプレコンサート・レクチャー(約35分)も行われており、それらすべてをCD2枚組に収録しています。ジンマンの師モントゥーは作品の初演指揮者であり、1963年の「初演50周年記念演奏会」ではジンマンがアシスタントとしてリハーサルを指揮。それゆえこの100年記念演奏会はジンマンにとって感慨深いものであり、円熟の棒が冴えわたっています。

【プレコンサート・レクチャー】
ジンマン(英語)、司会(ドイツ語)による語りのほか、作品の部分的なデモンストレーション演奏も含まれています。初稿と決定稿の差異や、フランス国立管とトーンハレ管のファゴット奏者による「バソン」と「ファゴット」の音色を比較したりするデモ演奏に加えて、特筆すべきは、アンセルメが1922年にチューリヒ・トーンハレ管弦楽団で第2部の序奏のみを単独で取り上げた際にストラヴィンスキーが5小節のコーダを書き足した稿(世界初録音、ジュネーヴ音楽院所蔵)、『春の祭典』冒頭の有名なファゴットの旋律のもととなったユスキエヴィッツの「婚礼の歌」がジンマンによるオーケストラ編曲で含まれている点でしょう。

【ジンマンのレクチャーより】
「自筆譜による初稿と現行版の差異は、オーケストレーション、小節の区切り方、そして演奏についての指示にわたって数多くあります。例えば冒頭の有名なファゴットのソロは、初稿ではダイナミクスの指示がなく、演奏者の解釈にゆだねられています。これまた有名な≪春の兆し≫には下げ弓の指示がなく、現行版の脅迫的な趣きがありません。音楽の内容にかかわる重要な変更もあります。練習番号28では、後の改訂では18小節分の音楽が削除されています。リズムの上で複雑な≪いけにえの踊り≫でも非常に多くの差異が見られるのです。」(デイヴィッド・ジンマン)

【収録情報】
Disc1
● ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』(1913年初稿) 世界初録音

Disc2
● ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』(1967年決定稿)

 チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
 デイヴィッド・ジンマン(指揮)

● デイヴィッド・ジンマン、『春の祭典』とその2つの稿を語る

 デイヴィッド・ジンマン(語り)
 アンドレアス・ミュラー=クレポン(司会)
 フィリップ・アノン(フランス国立管弦楽団団員:バソン)
 マティアス・ラッツ(チューリヒ・トーンハレ管弦楽団員:ファゴット)

 録音時期:2013年6月8,9日
 録音場所:チューリッヒ、トーンハレ
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ:『春の祭典』初演100年記念演奏会)
 プロデューサー:アンドレアス・ヴェルナー
 サウンド・エンジニア&エディティング:ヨエル・コルミール

内容詳細

1913年初稿と1967年決定稿の二つの「春の祭典」全曲の録音が収められている。1913年初稿に関しては書き損じまでそのまま演奏される。とても新鮮に聴こえる。ジンマンが二つの稿の違いをオーケストラを使って説明するプレコンサート・レクチャーも収められていて非常に有益だ。(治)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

ディスク   1

ディスク   2

ユーザーレビュー

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かつて名盤といわれたモントゥー、アンセル...

投稿日:2015/06/13 (土)

かつて名盤といわれたモントゥー、アンセルメ、マルケヴィチ、それにストラヴィンスキー自演の「いけにえの踊り」でのティンパニの打ち込みポイントが全部微妙にずれており不思議だった。「春の祭典」はリズムの音楽であり、そのクライマックスがきまっていないにもかかわらず、評論家がそこには触れずモントゥーがいい、いやマルケヴィチだといっていたのは無責任の誹りを免れまい。60年代後半からの録音でこういう問題はなく、これは1967年版の登場によるものだろうと推測したのだが、この問題を演奏比較で聴かせてくれた初めてのCDという点でジンマン盤は貴重なものだ。モントゥーの弟子であるジンマンによると、モントゥーは「春の祭典」が好きではなかったが、使命感でひたすら正確に演奏したとのことだが、ここでの1913年版のティンパニとも実は違う。単に下手だったのか、さらに別のスコアを参考にしたのか疑問は残るし、この部分のスコア比較があるとよりよかったが、それでもこのジンマンのインタヴューとレクチャーから得るところは多い。全訳が載っている国内盤を強くお勧めしたい。演奏はインパクトのあるものではないが、1913年版の「いけにえの踊り」のノリの難しいリズムを確認できることで良しとしよう。

フォアグラ さん | 愛知県 | 不明

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