トップ > My ページ > 浪江権太左右衛門 さんのレビュー一覧

浪江権太左右衛門 さんのレビュー一覧 

検索結果:12件中1件から12件まで表示

%%header%%

%%message%%

  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/11/14

     ザンデルリングのR.シュトラウスは聴いたことがなかったので購入したんですが、まず冒頭エグモントに度肝を抜かれました。ザンデルリングというと、音楽性の高さは抜群なのに装いが自然体であるため、大多数の華麗な指揮者好きのような人に、ありきたりな人と思われてしまう損な存在と思っていましたが、私自身これほどクレンペラー御大のような壮大な表現ができる指揮者とは思っておりませんでした(ブルックナー、ブラームス等の表現に比べても、それを上回ると感じました)。録音も最近のものと全く遜色ないほど優秀で、当時の東側の技術力が相当なものと考えを改めました。
     続く合奏協奏曲も、ゆったりとしたテンポで、最近のオリジナル流行りのスッキリ・チマチマと異なる、大編成で壮大な表現力が光るすばらしい演奏です。この2曲で私のザンデルリング像は大きく変わりました。
     英雄の生涯については、いつもの(??)ザンデルリング調で、淡々と進めながら、ライブらしく熱を帯びていくのが特徴で、私としてはこの曲を聴くなら本盤と思っておりますが、ロマン派末期らしい派手な演奏を好む人には物足りないかもしれません。
     いずれも初めてライプツィヒ放送響に接しましたが、技術力の高さに脱帽です。この内容でこの値段、買っても絶対損はありません。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/07/21

     マーラー世代以降の作曲家をクレンペラーで聴くのは本盤が初めてです。ペトルーシュカを聴いて感じたのは、やっぱりどんな素材であれ、クレンペラー節健在というか、他の指揮者では決して真似することのできない、強烈かつ圧倒的な説得力です。旋律の歌わせ方(いつも思っていたんですが当時のPOのフルート奏者って抜群ですね)、ハーモニーの豊かさ、特異なリズム感、どれをとっても素晴らしい、、、のですが、、、非常に残念なのは、なぜか第3幕(第4幕?)の市場の喧騒風景を鮮やかに描かず、客観的・平面的に扱っているように感じられる点です。訴求力の乏しさを感じさせるのは、何もこの曲に限った訳ではありませんが、この曲の他の部分については表現豊かに描ききっているだけになおさら目立つ上、市場の情景は、この曲の管弦楽技法の見せ所とも言える箇所なので、この部分は熱を込めて欲しかったと思いました。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/06/27

     本盤は、LPとCDでは印象が大きく異なります。私は今までLP→CD→中古LPと買い直してきた者ですが、時代を経たからか、90年代半ばにCDで買い直した時は、シンセやリズムボックスなどダサいものを感じてしまいましたが、再度中古LPを手にしたとき、なんと新譜LPを手にした時の新鮮な印象が戻ってきました。
     CDとLPでは、たぶんミキシングが違うと思います。下記レビューで薄っぺらと言っている方がいましたが、なるほどCDだけ聴けば納得できます。マイルスの好きな人、興味ある人は是非聞き比べしてみて下さい(しかし、デジタル時代の音源なのに、LPが良いとは、、、)。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/06/01

     当方は4番好きで、本盤も4番を目的に購入したんですが、、、2番が何とも可愛らしい佳演で、カップリングの4番を凌ぐ出来と思いました。他の指揮者は(当然ですが)ベートーヴェン流に演奏するんですが、この方はハイドン風に演奏している印象を受けました。指揮者も楽団も笑顔で楽しんでいるかのようで、聴いていてこちらも笑顔になってしまいます。しかしベートーヴェンという人、師ハイドンから洒脱、ユーモアなどを一切受け継がなかったカタブツと思っていましたが、本2番を聴いて、彼の革新性は師匠のそのような素敵なおもちゃ箱を基礎としていたんだと意識を改めた次第。
     4番も中身の充実した、しっかりとした名演と感じましたが、当方のステレオ装置から嫌な低音ノイズがゴソゴソと出てくるのが少しマイナスです。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/04/05

     肝心のパウエル氏が不安定で、1曲目など明らかな小節ズレがありますし、タイトル曲などは打ち合わせどおりの進行とならなかったために致命的な欠陥が認められますが、そんなことは全く問題ではありません。特にタイトル曲など感動のなんと大きいことか!
     神の如き40年代でなければパウエルにあらずと吹聴している輩に惑わされず、是非聴いてほしいアルバムです。すっかりヒューズの飛んだこの時代の中では、2名のジョーンズ氏の好サポートもあって、最高の出来と断言します。このまま世に問うた完璧主義者のライオン氏の判断にも拍手。他にも言いたいことは山ほどありますがこの辺で。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/03/30

    勝手な推測ですが、R.シュトラウスや新ウィーン楽派などの名解釈人の自負から、本曲も同様の解釈で料理することで、自身の美学を十分に表現できる良い演奏が生まれるとの確信があったのではないでしょうか。しかし二重言語とも多重言語とも言われるショスタコ中期交響曲郡は、彼のなじんできた、直接的で歌心あふれる曲とは全く異質なものであり、ここに帝王の勘違いと気づかぬ誤算があったと言わざるをえません。例えれば、天性のフランス料理の名シェフが、その独自の経験と嗅覚で、ウナギともナマズとも見分けのつかない、そもそも魚かどうかもわからない毒肝入り素材でパイを作るような行為と言えばよいでしょうか。たしかに第1楽章の前半と後半、第4楽章の序奏部などのアダージョの箇所では、彼らしい上品で美しい表現力が光りますが、それもほんの一握り、トゥッティやアレグロ(プレスト)などの箇所は、名門BPOがブリキのおもちゃ楽団のように聴こえます。久々に買って損したと思わせる1枚で残念です。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/03/06

     確かBPOとの最後のブルックナーだったと記憶しておりますが、発売当初、いそいそと買い、封を開けた結果、、、この祖父殿、とうとう西の果てまで行ってしまったか、、、と感じてしまいました。まさに神の領域。しかし、人間にとって神の領域というものは、決して心地良い場所ではないと、このとき本盤を聴いてはっきり認識しました。個人的には、NDRとの演奏のほうが心地よく、安心して身を委ねることのできる場所だと今でも感じます。評点は、こんな恐ろしい演奏は今後二度と登場しないだろう、との思いから。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/24

    4部作の中で一番地味なイメージがつきまとい、何か損をしている感がある一枚です。しかし、この地味な宝石箱のうち、私はA面3曲目が、彼の生涯を飾る色とりどりのバラード演奏の中でも屈指の名演だと個人的に思っております。甘さ控えめで、かつさりげない表現力、しかし何時までも滞在したいと思わせる広く暖かい空間、この1曲とジャケットのポートレートだけでも買う価値は十分にあります(当然他の曲も高水準です)。音質や雰囲気を考慮すれば、LPでこそ所有したい1枚です。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/17

     古いモノラル録音、当時のハリウッド映画のような安っぽい伴奏陣、にもかかわらず最高点なのは、ハイフェッツの真摯な姿勢で貫かれた表現力がすばらしいからに他なりません。
     ハイフェッツの他のレビューで、ウルサ方があれだけ持論を繰り広げているのに、本盤のレビューが静けさを保っているのは、本盤が論じる価値のない小曲集と思っているからなのでしょうか? (まさか聴いたことがないとか)
     本盤は他の大曲のレコードにはない、彼の凝縮されたエッセンス(煮こごり?)を存分に堪能することができる名演集だと私は思います。
     バイオリン独奏に甘い音色や雰囲気を求める人にはお勧めできませんが、破綻も厭わないほどの勢いの、ビターかつ情熱的演奏が好きな方には絶対のお勧めです。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/01

     51年録音ということで音質が悪いだろうと敬遠しておりましたが、この度音質改善されたとのことで購入しました。音質に関しては何とも言いようがありませんが、演奏は素晴らしいです。
     まずスコットランドは、フィルハーモニア管(PO)やバイエルン放送響よりテンポが早く(第一楽章は反復)、解釈も即物的で純音楽として扱っている印象です。要するに風景が目に浮かぶような演奏ではないのですが、クレンペラーの持ち味である弾力的なリズムを土台に、くっきりとした旋律・内声部を歌わせる手法が素晴らしく、概してドイツ伝統音楽として鳴り響く名演奏だと思います。なお、問題・疑惑の第三〜四楽章(他人の指揮らしい)ですが、私にはクレンペラー本人の棒としか感じられませんでした(理由は長くなるので省略)。
     次にイタリアですが、テンポは速い(特に第四楽章!)ながら、PO同様、純音楽として取り扱っている印象なので、音質面では断然PO支持ですが、内容に大きな解釈の変更はなく、良くも悪くもベートーヴェンの交響曲を思わせるような演奏で私は好きです。
     もしこれらが高音質で捉えられていたら、、、

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/10/22

     特にスコットランドは、行ったこともない場所なのに目の前に風景が現れるかの如き名作であるだけに、聴き手各々が想像する(手前勝手な)風景と、演奏家の解釈が相違すれば(特に個性の強い解釈だったらなおさら)、聴き手に駄演のような評価が下されるのは仕方のないことだと思います。
     本盤をお持ちでない方は、自身の耳と心でご判断下さい(購入をお勧めします)。私は名演だと思います。肌寒く荒涼とした自然に、たくましく生命が息づくかの如きスコットランドを想像させます。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/09/22

    1955年録音となっておりますが、1953年初めの録音のようです。ここでの彼は、ローカルバンドにゲストとして参加しているためか、麻薬のせいなのか、または客の入りがイマイチだったためなのか、はたまた粗悪な私家録音の影響なのかは不明ですが、ソロの構成はさすがと思わせる箇所は認められるものの、音色にイロ・ツヤがなく、また、1954年初めの録音に見られるような、吹き過ぎる程の加熱した勢いは見られません。概して本作品はマニア向けで、一般のファンは無視しても構わないと思います。なお、ローカルバンドと書きましたが、ベースは後年エリントンやクラーク=ボランのバンドで活躍するジミー・ウッドです。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

検索結果:12件中1件から12件まで表示