CD 輸入盤

交響曲第7番(室内楽版 シュタイン、アイスラー、ランクル編 リノス・アンサンブル

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
10864
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Germany
フォーマット
:
CD

商品説明

ブルックナー:交響曲第7番 室内アンサンブル版!
リノス・アンサンブル

1999年デジタル録音。シェーンベルクがウィーンで主宰した「私的室内楽協会」コンサートのための編曲リストの中に、ブルックナーの交響曲第7番が存在することは以前から知られていましたが、1921年夏の初演以降、取り上げられた記録はなぜかまったくなく、このCDに収められた演奏が80年ぶりの蘇演となるのは少し意外な気もします。
 交響曲第7番は、ブルックナーの交響作品の中では珍しく初演から成功し、当時から比較的ポピュラーな人気を獲得していたもので、ヨハン・シュトラウの編曲などで知られていた私的室内楽協会が、編曲の対象に選んだとしても不思議はありません。
 この室内楽版は、クラリネット、ホルン、ハーモニウム、ピアノ、弦楽四重奏、コントラバスの9人編成を採っています。編曲の実作業はシェーンベルク門下の3人が分担しておこなったとのこと。ハンス・アイスラーが第1楽章と第3楽章、エルヴィン・シュタインが第2楽章、カール・ランクルが第4楽章をそれぞれ担当していますが、音を聞く限りそれぞれ編曲者が違うという感じはあまりしません。おそらくスコアリングの綿密な打ち合わせが当事者間でおこなわれていたのでしょう。
 新ウィーン楽派の面々によるブルックナー観が、この編曲を通して見えてくるのは間違いありません。ブルックナーの作品はよく「オルガン的」と言われ、実際、オルガンによる演奏もリリースされているのですが、この編曲ではむしろその「オルガン臭」が排除されているのが印象的です。ハーモニウムやピアノも、足りない声部の単なる補強ではなく、音色パレット上の一構成要素として作用し、色彩の変化が元のオーケストラ版よりも強くなっているのがポイントとなっています。
 第7番はブルックナーの交響曲の中では最も親しみやすい旋律美を持つ作品ですが、前半2楽章の重さに較べ、後半2楽章、というよりも第4楽章がフル・オーケストラで聴くとアンバランスなほど軽い感じがしていたことも確か。が、このヴァージョンで接するとそうした問題が解消され、一貫したムードが保たれているように聴こえるのが面白いところです。
 室内楽版ならではの自発的アンサンブルや、自由でのびやかな歌いまわしが楽しめるのもこのヴァージョンの魅力のひとつ。
 名手揃いのドイツのグループ、リノス・アンサンブルはその利点を最大限に生かしており、大オーケストラによる演奏ではマスクされてしまいがちな対旋律や経過句を明瞭かつ立体的に響かせることに成功していて、作品の構造面への興味を抱かせる効果も十分といったところです。たいへん優れた編曲作品の登場と言えるでしょう。

ユーザーレビュー

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素晴らしく美しい演奏で、心底気に入りまし...

投稿日:2012/07/02 (月)

素晴らしく美しい演奏で、心底気に入りました。ブルックナー7番はヨッ フム最後の来日公演が刷り込まれていて他の演奏は受け付けないのです が、1,2楽章が重めなのも事実で、一寸疲れ(飽き?)てしまう時もしばし ばでした…が、こちらは全く飽きず、終始楽しく聞けました。 編曲も違和感なく、楽器が少ない分色々な声部の音が埋もれずに聞こえ、 より新鮮に聴く事が出来、改めてブルックナーの音楽の素晴らしさを再 認識させてくれます。聴いていてドキドキしてしまいます。 こういった演奏に触れると、版の問題や指揮者の解釈云々にこだわるの が小さい事に思えてくるので不思議です。 ブルックナーの他の交響曲も室内楽版があれば良いのですが、どこから か見つからないですかねぇ?特に私の好きな6番辺り…。 リノス・アンサンブルは他にも色々録音しているので、手に入れたいと 思います。特にマーラーに期待しています。

論より感覚 さん | 東京都 | 不明

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A比奈とかvント、syリヒトとか会長とか...

投稿日:2007/11/06 (火)

A比奈とかvント、syリヒトとか会長とか…私は最後はこれにたどりつきました。もうこれでいいです。そういえばコープランドのアパラチアも室内楽のほうが綺麗と思いました。もうこれでいいです。いやホント

サマエル さん | 相模国 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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