若きマッコイが残した愛らしいトリオ作。シングルトーンが美しい。独特のリズミカルなセンスが光る。

一時期の不振を脱し、軽やかなアルバムを連発していた時期の作品。特にこれはレコード会社の企画丸出しで、メンバーもレパートリーも、マッコイにしては異色。が、意外にそれがはまっていて、マッコイの聞きやすい面を引き出した。ケニー・ドリューみたいに量産化かと思ったが、これ一発で終わったのは、むしろ残念。木全プロデューサー、またお願いしますよ。

評判はいいが私はいまいち。よそいきみたいなマッコイに、無難なブレッカー。マッコイファン以外が支持しそうな作品。

実は傑作。トニーのセッションと、ディジョネットのセッションがあるが、甲乙つけがたい。トリオなので聞きやすいが、とにかくモーレツ。強引さが良い。ジャズは芸術である。個性を極めたところに人気が出るのだ。マッコイファンは聴くべし。

傑作中の傑作。神々しいまでの清澄な世界。日本で作られたのが誇らしい。後年のソロ作品のように気軽に聴けるわけではない。充分な間とたっぷりの音数を駆使し、じっくり盛り上げる。凡百のモーダルピアニストは寄せ付けない。本物の凄さ。せひみんなに聴いてほしい。

フレディ・ウェイツのシャープでドライブ感あるドラム、ハッチャーソンの透明感あるバイブ、流れるようなフレーズを連発するマッコイ。シングルトーンがとても美しい。隠れ名盤。

軽いセッション。マクブライド、ルイス・ナッシュというメジャーなメンバーに、旧友バーツ、そこに珍しくブランチャード。スタンダードとオリジナルがバランスよく配置され、無難な演奏が繰り広げられている。無難なアルバムが少ないマッコイだけに、万人が楽しめるものではある。

傑作と名高いがどこがいいんだ? 私はマッコイもエルビンもジョーヘンも大好きなのに。第一、録音バランスが悪く、低音が聞こえん。エルビンもシンバルはいいが肝心の太鼓が聞こえず、安物のトニーみたいになってる。ジョーヘンのクネクネしたフレーズは、モーダルというより、ソウルフルで、この時期のマッコイとは相性が悪い。暑苦しい音色で思いつきのフェイクやフレーズを繰り出してきて、イライラする。ソロの構成を考えてない。あら、もうワンコーラスあったんか、てな具合に付け足しているのだ。マッコイ自身はかなり練習して望んだのだろう、破綻ない。が、逆におもしろくない。コルトレーン風でもなく、マッコイらしさもいまいちで、代表作とは言いがたい。単なるセッションである。これが好きな人は、マッコイファンではないと思われる。

傑作。壮大なマッコイワールド。フュージョン全盛期に出したマッコイなりの回答。タイトル曲は本当にかっこいい。聴くべし。かうべし。でも一般人はとっつきにくいかな。笑えるほど大げさだし、録音は悪いし。

ハードな演奏が並ぶ傑作。なぜかチェンバロも弾いてる。マッコイファン必聴。素人はおことわり。