CD 輸入盤

交響曲全集 朝比奈隆&大阪フィル(1976-78)(17CD)

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
JJGD2001
組み枚数
:
17
レーベル
:
:
International
フォーマット
:
CD

商品説明

渋谷の公園通り、西武百貨店に隣接する山手教会の地下に、1969年7月27日から2000年4月25日まで存在していた前衛小劇場「渋谷ジァン・ジァン」。発起人で経営者の演劇人、高嶋進氏は、熱烈なブルックナー・ファンでもあり、朝比奈のブルックナー公演に深く感動した彼は、その朝比奈によるブルックナーの素晴らしさを何とか世に広めたいと考え、交響曲全集を制作することを決意します。
 収録は1976年から1978年にかけておこなわれ、完成後、1000セット限定の豪華な全集として発売されて大いに話題となります。その後、追加生産が一切おこなわれなかったために幻の全集とまでいわれ、入手できなかったファンを悔しがらせていましたが、22年後の2000年7月、奇しくも渋谷ジァン・ジァン閉館の3ヵ月後にようやくCD化され、朝比奈ファンだけでなく、ブルックナー・ファンのあいだで大きな関心を集めることとなりました。
 CD化にあたっては、このレコーディングのプロデューサー兼エンジニアだった吉野金次氏が、新たにオリジナル・マスターからデジタル・マスタリングをおこなっており、さらに、交響曲第8番の未発表別テイクに加え、第2番、第4番、第8番、第9番のリハーサル風景まで収録されるという至れり尽くせりな内容となっています。
 演奏は意気軒昂だった時代の朝比奈ならではの集中力のあるもので、名高い1977年の『エロイカ』にも一脈通じる気迫の凄さが、これらのブルックナー演奏に、後年とは異なる独自の魅力を与えています。
 DISC14からDISC17に収録されたリハーサルは、第2番が50分、第4番が59分、第8番が45分と長時間収録されており、特に第9番については第3楽章が55分ということもあって、朝比奈の音楽づくりの現場に居合わせるような面白さがたまりません。

【宇野功芳氏のライナーノートより】
朝比奈隆、全盛期の記録。

“ジァンジァンのブルックナー全集”として朝比奈ファンの間でほとんど神格化されていたレコードが、このほどやっとCD化(どんなに多くの人が待ち望んでいたことだろう )されることになった。
 なぜ、それほどまでに神格化されたのか。それは'76年〜'78年という朝比奈隆の全盛期の記録だからであり、ジァンジァンからの限定発売だったためもあるが、何よりも同社社長の高嶋さんが大のブルックナー・ファン、朝比奈ファンであり、レコーディングのときは必ず客席に姿を見せて感動のあまり涙を流していたという事実が挙げられよう。彼は良いレコードを作るためには金に糸目をつけず、《8番》など、録音が完了して指揮者自身も気に入っているのに首を縦に振らず、何百万円も出して採り直しをしたほどである。従ってホールは音響の良い神戸文化ホールを主体とし、、録音技術には最も信頼のおける吉野金次さんを招いて万全を期した。名手、吉野さんとしてもこの全集は入魂の自信作となったのである。
 今回のCD化においても彼の手腕は確かで、レコードよりも音が柔らかくなり、しかも分離の良さを増しているのにおどろかされた。
 朝比奈の指揮は現在ほど完熟したものではないが、すごい覇気があり、大フィルもまた大阪のど根性というか、やはり現在では失われてしまった初心の情熱にあふれている。《5番》など、録音も含め、僕はいまだにこのジァンジァン盤をベストに推したいと思う。

【収録情報】
DISC1
・交響曲第1番ハ短調 WAB.101(ハース校訂リンツ版)[46:59]
 第1楽章:12:28
 第2楽章:11:39
 第3楽章:09:14
 第4楽章:13:38
 拍手:1:19
 録音時期:1977年1月24日
 録音場所:大阪フェスティバル・ホール
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC2
・交響曲第2番ハ短調 WAB.102(ハース版)[69:52]
 第1楽章:19:12
 第2楽章:18:30
 第3楽章:10:25
 第4楽章:21:45
 録音時期:1976年8月25日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(公開セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC3
・交響曲第3番ニ短調 WAB.103(エーザー版)[57:38]
 チューニングと拍手:1:48
 第1楽章:19:41
 第2楽章:15:05
 第3楽章:06:57
 第4楽章:15:55
 拍手:1:57
 録音時期:1977年10月28日
 録音場所:大阪フェスティバル・ホール
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC4
・交響曲第4番変ホ長調 WAB.104(ハース版)[63:25]
 拍手:0:41
 第1楽章:17:17
 第2楽章:14:48
 第3楽章:11:06
 第4楽章:20:14
 拍手:2:40
 録音時期:1976年7月29日
 録音場所:東京文化会館
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC5&6
・交響曲第5番変ロ長調 WAB.105(ハース版)[78:25]
 拍手:0:38
 第1楽章:21:30
 第2楽章:17:28
 第3楽章:14:33
 第4楽章:24:54
 拍手:5:11
 録音時期:1978年1月25日
 録音場所:大阪フェスティバル・ホール
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC7
・交響曲第6番イ長調 WAB.106(ハース版)[59:13]
 チューニングと拍手:1:53
 第1楽章:17:44
 第2楽章:17:08
 第3楽章:09:17
 第4楽章:15:04
 拍手:7:27
 録音時期:1977年9月1日
 録音場所:東京文化会館
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC8
・交響曲第7番ホ長調 WAB.107(ハース版)[67:44]
 第1楽章:20:50
 第2楽章:23:10
 第3楽章:09:34
 第4楽章:13:10
 録音時期:1976年4月14日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(セッション)
 未発表オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC9&10
・交響曲第8番ハ短調 WAB.108(ハース版)[84:26]
 第1楽章:16:00
 第2楽章:16:50
 第3楽章:26:59
 第4楽章:24:37
 拍手:4:57
 録音時期:1976年8月23日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(公開セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC11
・交響曲第9番ニ短調 WAB.109(ハース版)[64:55]
 第1楽章:26:50
 第2楽章:11:27
 第3楽章:26:38
 録音時期:1976年4月22日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(セッション)
 新発見のオリジナル・マルチによるデジタルリミックス盤

DISC12&13
・交響曲第8番ハ短調 WAB.108(ハース版)[82:47]
 第1楽章:15:49
 第2楽章:16:38
 第3楽章:26:20
 第4楽章:24:00
 録音時期:1976年4月15、16日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC14
・交響曲第2番ハ短調 WAB.102(ハース版)〜リハーサル
 第1楽章:23:54
 第2楽章:05:56
 第3楽章:06:06
 第4楽章:14:18
 録音時期:1976年8月25日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(公開セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC15
・交響曲第4番変ホ長調 WAB.104(ハース版)〜リハーサル
 拍手:0:41
 第1楽章:12:40
 第2楽章:16:05
 第3楽章:7:37
 第4楽章:23:02
 拍手:2:40
 録音時期:1976年7月29日
 録音場所:東京文化会館
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC16
・交響曲第8番ハ短調 WAB.108(ハース版)〜リハーサル
 第1楽章:08:19
 第2楽章:07:14
 第3楽章:21:47
 第4楽章:07:57
 録音時期:1976年8月23日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(公開セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC17
・交響曲第9番ニ短調 WAB.109(ハース版)〜リハーサル
 第3楽章:54:59
 録音時期:1976年4月22日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

 大阪フィルハーモニー交響楽団
 朝比奈隆(指揮)

総合評価

★
★
★
★
★

4.5

★
★
★
★
★
 
3
★
★
★
★
☆
 
3
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
リハの江戸弁がかなり面白いです。それだけ...

投稿日:2010/04/30 (金)

リハの江戸弁がかなり面白いです。それだけ買う価値ありだよ!

やまC? さん | 京都府 | 不明

0
★
★
★
★
☆
「第3番」「第6番」で低弦が右chから聞こえ...

投稿日:2009/12/12 (土)

「第3番」「第6番」で低弦が右chから聞こえてこない!と思ってよく聴くと、ヴァイオリン両翼の旧型配置で演奏しているようだ。分離がいま一つ良くないので自信をもって断定は出来ないが、左右chが入れ替わっている訳ではなさそう。どなたか当日の演奏を聴かれた方は居ませんか?

えええ さん | 不明 | 不明

0
★
★
★
★
★
私は30年前に限定版のLPを入手しました。 ...

投稿日:2009/05/15 (金)

私は30年前に限定版のLPを入手しました。 当時、はっきり覚えておりませんが\50,000程度した記憶があります。とても高価で手の届かない価格でしたがどうしても欲しくて父親に援助してもらい入手致しました。 初めてターンテーブルに載せ針を落とす時、緊張の余り震える思いでした。 それから私の宝物として今日に至っております。 朝比奈・大阪フイルの欧州公演フローリアンでのブルックナー演奏はひとつのエポックメーキングでした。これらの記録がこの価格で手に入るというのは羨ましい限りです。録音も当時の日本のレベルの最高水準でした。

ポンポコ太郎 さん | 新潟県 | 不明

2

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

プロフィール詳細へ

ブルックナー (1824-1896)に関連するトピックス

交響曲 に関連する商品情報

おすすめの商品