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Review List of 七海耀 

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  • 3 people agree with this review
     2010/06/05

    これ良いですね。特に「オックスフォード」。歌にあふれたハイドン。でも、フォルムがしっかりしている。スタジオ録りだけあって、完成度も高い。当時の日本のオケだったら、こうは鳴らなかったはず。音も非常によい。99番は、ビーチャムやクーベリック(Orfeo)などが好みだけれど、これも良い。でも、録音は1971年の「オックスフォード」のほうが、柔らかめで良いと思う。でも99番もちゃんとした録音。付録の朝比奈のインタヴューはドイツ語だけれど、対訳はないので、ドイツ語が分からない私には何を言っているか正確に把握できないが、ドイツ音楽をやる場合の、大阪フィルを中心とした日本のオケと、ドイツのオケの比較のような話をしているようです。

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     2010/06/04

    アイネ・クライネは、やや腰が重く、スイトナーにしてはリズムの浮揚感が足りない気がする。録音もやや地味である。ポスト・ホルンのほうが、録音が新しいだけに、音はずっとよく、音楽も躍動している。もちろん、この曲には、アーノンクール、マリナー、ヴェーグなどの優れた録音があるし、やや几帳面だが、ベームの録音もある。しかし、日本の団体による、ポスト・ホルンの録音はほかに知らないし、スイトナーはこれを他の団体で録音したなかったと思うので、それだけでも持っている意味があると思っている。

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  • 2 people agree with this review
     2010/05/28

    この音源で聞き物は、やはりR.ストラウスの歌劇からの断片とブルックナーの8番である。「プラハ」は、録音のせいか弦が細く、オケも、縦の線が微妙にずれかげんで粗く、スタジオ録音のほうが優れていると思う。ブルックナーの8番は、楽器群の定位がやや甘く、弦が高音部で細くなり、ややギラつき気味。細部の解像度も今一つで、それが残念である。ただ、かなり凄い演奏であったことはわかる。フィナーレのコーダなど、まさに乾坤一擲と言うべき渾身の表現であり、ティンパニの強烈な打ち込みを伴って、まさに劇的に締めくくられる。アダージョも非常に美しいが、13分過ぎあたりから15分あたりの2分間、音像が極端に左に寄っているように感じられる(全体に、音像は左に寄り気味ではある)。コンマスのソロを伴う部分で、音像が不自然になるという感じか。結論としては、聞くべきところは多いが、CDトータルとしては、星3.5というところ。

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     2010/05/26

    ドヴォルザークはスイトナーが良く取り上げた曲ですが、構成がしっかりしており、スタジオ録音盤に勝るとも劣らぬ仕上がりと言えます。N響も、多少の瑕はありますが、共感に満ちた演奏を繰り広げており、ティンパニの確信に満ちた打ち込みも素晴らしいです。73年の演奏ですが、もう当時から、N響はこれだけ求心力のある演奏が出来てたのですね。第三楽章で、第二主題を弾くヴァイオリンが絶妙のポルタメントを聞かせます。音も、会場の音響特性もあり、ややドライですが、十分及第点でしょう。弦なんか潤いがあります。来日最後の年、1989年のブラームスは、オケも録音ももっと立派で、ロマン性と造形が高度な次元で結びついた、見事な仕上がりです。有名な第3楽章は、ことのほか感動的です。スイトナーは、英語圏ではあまり姿を見せなかったと思うのですが、N響に来てくれたおかげで、日本の音楽ファンにとっては忘れられない存在となりました。ブルックナーの8番や、ブラームスの4番なども名演だったと思います。

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  • 7 people agree with this review
     2010/05/22

    いや、これ物凄く立派なんじゃないでしょうか。まず、オケが見事にブラームスの音を出してます。弦も分厚いし、全体に良く歌っています。ダラダラしたところはなく、ビシッと決まっている。第一楽章は、リピートはないのですが、堂々たるインテンポで朝比奈もかくやと思わせます。第二楽章もよく歌っている。最終楽章は、遅めのテンポですが、音楽が弛緩するようなことはなく、まことにスケールが大きい。大学祝典序曲がこれまたすごい。途中で、ちょっと聴いたことのないようなテンポアップがありますが、内声部が克明で、ティンパニの打ち込みの力強さは尋常ではないです。チェリビダッケ、朝比奈、フルトヴェングラーあたりが頭をよぎるくらい、ロマンチックで構成もしっかりした見事な演奏だと思います。こうなると、残りの三曲も聴いたみたいものです。もっと話題になってしかるべき演奏でしょう。録音も、まことに立派。

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     2010/05/04

    このハイドシェクのモーツアルトは、もちろんこういう弾き方もあると思うのですが、この曲の性格を考えると、やはりもう少し「節度」というか、「造形美」があっても良いと思います。「左手を生かす」のは良いとしても、ここまでロマンティックに弾くのは、モーツアルトには不向きと思えます。ベートーヴェンとなると、そこまでの違和感はありません。解説者が持ち上げる「気迫」のようなものが、確かに伝わってくる。録音が素人くさく、それがその感を助長します。

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  • 4 people agree with this review
     2010/04/19

    これは、この曲の概念を一新するほどの演奏と言いたい。「室内楽的且つ巨大」という矛盾した表現を使いたくなる。非常に遅く、克明であるが、音楽は弛緩せず、気を抜いたフレーズがない。第二楽章など、低弦の旋律線がこれほど主張する演奏も珍しい。最終楽章も巨大且つ緻密である。ライブだが、完成度という意味では、EMIの録音を上回っているとさえ言えるのではないか。録音は、録音レベルがやや低いと思えるが、そう大きな問題ではない。極めてバランスのとれた見事な録音で、マスとパーツのバランスが素晴らしい。これは、これまで出た「復活」の中でも1、2を争うということになるのではないか。

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     2010/04/14

    これは、ピリオドスタイルということだが、オケのメリハリが効いて、そんな感じがせず、スケールが大きい。ティンパニが文字通り炸裂するが、これはこれで爽快だ。小編成であるがゆえに、明晰で、曖昧さのない明快な音楽。これぞベートーヴェンという感じで素晴らしい。

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  • 8 people agree with this review
     2010/03/27

    タイミング的に一枚に収められるはずだが、なぜか2枚組になっている。しかし、値段は一枚分。これまでの札響とエリシュカの録音から十分予想がつく秀演。金管を抑え気味に、弦が主体だが、高い音域でも音が痩せず、低弦は底力を感じさせる。木管が例によって薫り高い。セッション録音だが、どうやら一日で録ったようである。若干録音レベルが低いかなとは思うが、音自体はマスとパーツのバランスが良く、空気感を感じさせる優秀録音。実際のコンサートプレゼンスに近い音に仕上がっていると思う。クーべリック・ボストン響のようなライヴ感はやや薄めだが、鳴りっぷりがよく、スケールが大きい、まさしく大河のごとき「我が祖国」である。何より音色が美しく、これは世界市場に出しても高い評価を得るに違いない。

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     2010/03/09

    スクロヴァチェフスキと読響のブルックナー交響曲第9番の演奏は、彼が常任に就任する以前のものを聴いたことがあり、あれも圧倒的な名演で、忘れがたい。しかし、オケは細部でかなり問題を残し、ちと危ない面もあったのは確か。しかしこのたびは、ここ数年のオケとの協働により、緊密感が深まっており、第一楽章のテンポ変動も以前ほど極端ではなくなっている。しかし、音の解像度はCDで聴くと、この人ならではであり、木管のフレーズや、弦の内声部が透かし彫りのようり浮き上がる様は、他の録音では聴けない。金管も非常に緻密である。録音も悪かろうはずがない。完成度という意味では、ミネソタ管との演奏が一番だが、ライブでここまで練れた演奏をやった読響の実力も侮りがたい。予定されている8番は、氏と読響の競演の集大成とも言うべき熱演を期待したい。

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     2010/03/08

    旧録は聞いてないが、このLAPOとの録音の場合、まずEMIのリマスターが良いのか、1956年の録音とは俄かに信じられない音質。実演ではこんな風には絶対に聞こえないと思うけれど、人工美の極致で、録音芸術として考えれば、これほど楽しめる演奏もない。だいたいそういう曲だし。金属系の打楽器が非常に明瞭に取られているし、木管や金管もクリア。左右の広がりが素晴らしいが、昔の録音にありがちな、チャンネルせパレーションが良すぎるという感じはなく、非常に自然な感じ。テンポも全体に早いし、ストコフスキー流のデフォルメ、改変も楽しく、一気に聴き通せる。「浄夜」は1957年の録音。交響楽団としかクレジットされてないが、録音場所が同じなので、LAPOの弦楽セクションなのではないだろうか。これがまた雰囲気満点の素晴らしい演奏で、カラヤンに匹敵しうる。ライナーに、「惑星」のマスターを聞いたストコフスキーのメモが載っているが、「もっとエコーを加えろ」とか、「高音をフィルターにかけろ」とか、色々要求している。「惑星」の録音としては、デュトワ、メータ、オーマンディ、バーンスタイン盤に、これがあれば「よし」という感じ。

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     2010/02/17

    コルンゴルドのヴァイオリン協奏曲は、素材がもともと映画音楽なので、艶めかしく、歌わせたほうが良いに決まっている。パールマンはうまいけれど、色気に乏しい。録音がなんとも奇妙だ。オケは中央に集まって聞こえ、臨場感というものがない上、バイオリンは別録りしたものをかぶせたように聞こえ、音像自体も左に寄っている。1980年の録音だが、50年代のモノラルのほうがまだいける。EMIは、前年に同じメンツと同じホールでシベリウスのヴァイオリン協奏曲と、このCDにも収められているシンディングの組曲を録っているが、こちらはちゃんとしたバランスの良い音だけに、一年のうちにどうしてこうなるのか、不可解だ。エンジニアが変わっているが、それが影響したのか、はたまたデジタル移行期で、録音システムを扱いきれなかったのか。コルンゴルドはデジタル録音なのだが。コルンゴルドの協奏曲を聞きたいなら、シャハム、ムタ―あたりが良いだろう。昨年、NAXOSから新盤が出たようである。未聴だが、評価は良いようである。

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     2010/02/11

    この録音は、いろいろなレーベルから、ライセンスされて出ていると思う。録音は立体感のある素晴らしいもので、ティンパニやシンバルの迫力はかなりのものだ。メリハリのあるマーラーの1番が聞きたいならこれでしょう。コーダなどワルターやホーレンシュタインのようにテンポを落として朗々とではなく、アッチェレランドをかけて、どんどん速くなっていく。その追い込みは、かなりの切迫感で、思わず手に汗握る。こういう演奏にありがちな雑な感じはなく、ほとんど録音専用オケみたいにCDの多いロイヤルフィルの実力が十全に発揮されている。この演奏は、SACDでも出ているけれど、多分どれを買っても、録音はそれ相当に良いはず。隠れ名盤の資格十分(隠れてないかもしれないけど)。

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     2010/02/02

    大昔にフライングレヴューを書いておいて、そのままというのもなんだから、今頃聴いたうえでの評価を書き入れることにする。一言で言うと、宇野先生好みの、遅いテンポの「悲愴」。朝比奈路線と言えば良いか。思いっきり、物語っている。オケもなかなか厚みがあるし、録音も良い。余白の「ロミオとジュリエット」は、デッドな音空間がややマイナスに働いている感じだが、これもやや遅めのテンポで、じっくり聴かせる。朝比奈やスベトラーノフ亡き今、こういうタイプの指揮者は今やいないので貴重。新日フィルとのブラームスは未聴だが、この指揮者で、チャイコフスキーの5番や、ブラームスの1番、ベートーヴェンの3番なんてのを聴いてみたい。ベートーヴェンは6番の録音があるが、あれも未聴。

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     2010/01/30

    初出時に聴いたときはそんなに感銘を受けなかったように思うが、いま聴くと、N響が実力全開で、誠に力強いブラームスを展開しているとわかる。N響のブラームス1番は、カイルベルトやマタチッチなどの名演奏があるが、これはそれに匹敵する出来栄えではないだろうか。というより、サヴァリッシュのこの曲の演奏としても、ウィーン響やコンセルトヘボウ盤を差し置いて、この盤を選ぶだけの価値は十分ある。「死と変容」もついて、この値段はお得。

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