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0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/04/09
9.11の同時多発テロ、その後のアフガン攻撃について、著名な二人がそ れぞ れの体験を通して語る。よくも悪くも民主主義なるものとともに生きざるをえない、というあきらめの境地。
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まっちゃんによる、映画めったぎり。いいか悪いかは、まっちゃんに対する 思い 入れ次第。逆に、ここまでくると、映画そのものはどうでもよくなる。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/03/02
なんかさっきからさ、普通普通って、うるさいよね。 だいたい普通ってなによ。 比較して多いほうが普通って言うなら、 普通じゃないって、むしろ褒め言葉じゃん。 そういう彼女は、ごく普通の装いをして、 この寒空にソフトクリームを舐めている。 薄いラズペリーのカシミヤのストールをふわりと巻いて、 タイツは濃い緑色。 くるぶしを覆うほどの高い革のアッパーを、 ゴールドの細いチェーンが引き締めている。 高さ4cmほどのボリュームあるかかとがこつり、とアスファルトを蹴る。 日が暮れてきて、気温はさっきからどんどん下がっているし、 影が、長くなる限界を超えて周囲とくっつき始めているのに、 その娘はなぜだか、幸せそうだ。 赤い舌が、また、マーブル柄をした乳化物を絡め取る。 僕は、陶然としてその螺旋に吸い込まれていく。 だって考えてもごらんよ、世の中は、右利きが正しいんだ。 血圧計だって、自動改札だって、みんな右利き用に出来てる。 ほら、いつだったか、マラケシュのマーケットで衝動買いしたハサミだって、 右利き用だっただろ? 僕たちのことは、見過ごされてるっていうか、 あ、そうそう、そういえばそういう人もいたんだよね、っていう扱いに、 僕たちは慣れてしまっているんだ。 意識の表面に上らないくらいの数々の舌打ちとともに。 さあ、今こそ楽器をかき鳴らそう。 当たり前のサウンドを、響かせよう。 大好きなD#、3弦8フレットを押さえるのが、 右手の中指だろうが、左手の薬指だろうがそんなの関係ない。 ラウンド弦がジャリジャリする感じがいいんだ。 2週間ほど替えてないから、ちょっと温かい音な気がするし。 そんなことを考えていたからだ。 でさ、この後どうすんの、うちら、っていう大事なフレーズに、 一瞬反応できなかった。 その寸隙を見逃すほど、彼女は初心じゃない。 きゅっと下唇を結ぶと、おもむろにバッグからスマホを取り出し、 手のひらでポンポンと2回ほど跳ね上げるように持ち直す。 その一方で、少し柔らかくなったコーンの先端を掬うようにして口に含むと、 滴り落ちてくる、かつてソフトクリームだったものの残滓を吸い取る。 画面をなにやらスワイプしながら、ちろりと、口の端に舌を這わせる。 その仕草に吸い寄せられ、 固まっている僕のことを置き去りにして、彼女はいう。 あーあ、なんか最近おもしろいことないんだよねぇ。 さあ、今だ。 幾重もの呪縛からようやく這い出た僕は、 ここってときに取っておいたフレーズを繰り出し、 いろんなことを挽回するんだ。 お風呂場やトイレで、こっそり何度も練習したように、 うまく行けばいいんだけど。 こんどさ、アジカンが中野サンプラザくるけど、一緒に行かない?
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/03/01
ねぇ、この世の中に、オリジナルなんてあると思う? ライトグレーのざっくりとしたニットの袖、 わずかに第二関節から覗いた指先で、 どこから持ってきたのか、鶏の玉子より少し小さな、 滑らかな丸い石を弄んでいる。 爪は、雪かき型ではなく、土を掘るスコップの先のような放物線を描き、 臙脂より少し明るい色に隙なく染められている。 にっ、と口角が上がった口元にはもっと鮮やかな赤のリップが乗せられていて、 残りの肉体は空気中に消え失せてしまうかのようだ。 いや、だからさ、一聴したら誰でも、ジョニ・ミッチェルやプリンス、 ルー・リードの感じがさ、といいながら電車を見送る。 今、立っている橋の下、切り通しの中をシンコペーションを刻みながら、 銀色と萌黄色の車体が通り過ぎていく。 彼女は、汚い金網により掛かかって、相変わらず石に夢中のようだ。 あぁ、またやっちまったんだな、と思いながら、だから、いいんだよね、 とにじり寄ろうものなら、とたんに彼女の反撃が始まる。 おじさん、「だから」ってなに。 なんでも、おじさんの知っている範疇に引き付けないでよ、 なんにもわかってないくせに。 うちらは、いいものはいいっていってるだけじゃない。 何かに似てるからいいとかって、まじで意味わかんないし、 それって、おじさんたちが、 うちらみたいな若い子に対して優位に立ちたいだけじゃん。 いわれてるほうはかえって遠いっていうか、響かないし、 正直、うざい。 あ、まあ、うん、そうだね。 モゴモゴいいながら、でもなにかいわねばと言葉を探すも、 結局はなにもいう必要がないことに気づく。 そこにあるのは、曇りの日の夕焼け色のネイルと、 その少し前の春の午後のような口唇。 そこからはじき出されてくるのは、拒絶のワード。 生きている長さが、無意味になっていく事象の特異点が、 なんてことない跨線橋の上で展開される。 金網にこびりついた、何かの告知ポスターの残骸が、 夕方の海へ吹く風に震えている。 あ、終わりなんだという顔で、視線だけこちらに貼り付けながら、 娘は南へ体をひねる。 鼻梁を西陽が茜色に染める。 次の電車が来た。 ニットの肘が伸びて、目の高さまで石を掲げる。 先ほど投げつけてきた言葉の激しさとは無縁で、 慈しむような淡い笑みさえ浮かべている。 たたったたっ、という乾いたマシンガンのような音に包まれて、 時間と空間が寸断され、彼女だけの世界に佇んでいるかのようだ。 それって、なにか思い出がある石なの? 我ながら気の利いた場面転換だと思いながら聞いたところだった。 意外と長く木霊したレール音のせいで、 問いが聞こえたのかどうか確信が持てずに、待つ。 と、さらさらと石の表面をなぞっていた指先が、動きを止める。 ゆっくりと振り向いた娘が笑う。 チェシーキャットのようにきれいな歯並びが、今にも宙空へ飛び出しそうだ。 そして、その口はこういった。 ねぇ、この世の中に、オリジナルなんてあると思う?
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/02/22
E.S.T.は、エスビョルン・スベンソン・トリオの略で、リーダーのピアニストの名前です。禿頭で、いかにも北欧って感じでワイルドなルックスですが、なかなかどうして、音は繊細でキャッチーなフレージングをします。録音も北ヨーロッパらしい透き通り系。ECMの一連がお好きな方にはお薦めです。
最近はまっているピアノトリオといえば、これ。スウェーデン・ジャズの中では、一押しです。リリカルで繊細な上に大胆、豪放磊落。そして、泣かせどころとうならせどころを外さないキャッチーさ。こういうのを聴くと、楽器の王様だよな、ピアノって、と思っちゃいます。メインがなくなっちゃったんですが、録音が残ります。そこで追体験できるのがいいところです。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2021/02/22
デューク・エリントンというと、どうしてもビッグバンドというイメージが強いので、かなり敬遠していましたが、安かったので買ってみました。そして、認識を新たに。やっぱりこういうのじゃないと、血湧き肉躍らないんですね。菊池成孔がベタ褒めしているのもわかります。しかも、チャールズ・ミンガス、マックス・ローチです。良くないわけないですね。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。
変わった名前のジャズマンですが、曲がったトランペットを蛙のようにほっぺをふくらませるて吹く親父、といえば見たことがあるかもしれません。マイルスのミュートもいいんですが、マイルスが冷たいクールな音なら、ガレスピーは、ホットで鯔背な音です。チャーリー・パーカーとともに、ビ・バップの始祖で、その名称の由来となった曲も入っています。ジョー・パスも参加。
しばらくノラ・ジョーンズ以降のヴォーカルが見つからないので、つなぎで買ってみました。元来、ヴォーカルものはほとんど聴きませんが、やっぱり女性の声が聴きたくなることもあるんです。で、非常に有名な歌手なんですが、私にはやっぱりちょっと。きっといいアルバムですよ、その筋が好きな方には。
サックス吹き、デクスター・ゴードンの有名盤のもう一枚。どちらかというと、こっちを推す人が多いかもしれません。その理由はなんといっても、「天才」バド・パウエルの参加。ハード・バップの始祖と再開したゴードン、水を得た魚のように、ばりばり吹きまくりです。バド・パウエルが新曲を覚えるのが面倒だから曲がこういうラインナップになったとか。でも、名盤です。
デクスター・ゴードンの、有名盤二枚のうちの一枚。特にジャケのデザインで取りざたされることの多いアルバムです。当時のジャズのジャケデザインは、音楽のイメージも手伝い、斬新な手法がいろいろ試されています。特にブルーノートもののタイポグラフィーは良いものが多い。あ、このアルバムは音楽もいいですよ。
スムーズジャズ、とカテゴライズされることの多い、デイヴィッド・ベノワの文字通りスタンダード集。もっと若い人かと思っていたら、意外と年食ってるんですね。お馴染みのスタンダードばかりなので、耳馴染みはいいと思うんですけど、ハッとする感じはありません。安心して聴けるピアノです。
さて、デイブ・ブルーベックという名前は覚えていなくても、「Take five」は覚えていない人はいないでしょう。CMにも使われたことがあります。見事な5拍子の名曲です。とりあえず、この超メジャーチューンのオリジナルを聴いてみたい人へ。
ブラウニーの愛称で有名な、クリフォード・ブラウンと、その最強の相棒、マックス・ローチのアルバム。マイルス以外で好きなジャズ・トランペッターというと、彼の名前を挙げる人もたくさんいます。しかし、56年に早くも交通事故で他界。そういうこともあって、伝説のジャズマンとなりました。
売れっ子ベーシスト、クリスチャン・マクブライトの豪華三枚組ライブアルバム。「トニック」での演奏を集めたものです。マクブライトの本領はこういうファンク・ジャズものなんでしょう。超テクニカルなフレーズがばんばん飛び出していますが、グルーヴしているのは、さすがです。いい意味でまっくろなのが好きな方へ。
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