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腹筋と背筋 さんのレビュー一覧 

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  • 8人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/10/06

     大体私はCDは二つの理由いずれかで所持するときが多い。一つは他人に聴かせるため。もう一つは純粋に自分が何度も聴いて鑑賞するためのものだ。

     前者ではさらに、聴かせて他人を(その演奏で)感化するためと、「俺はこんなCDを持ってる(知ってる)んだ!すごいだろ!」と見栄を張るためとがあるが、これらの理由で所持しているCDとしては例えばアンリエット・フォールのラヴェル、エンマ・ボワネのフォーレ、テューレックのBBC平均律、同じくテューレックのVAIレーベルのバッハホームコンサート(これらのピアノ演奏は、プロアマ問わずピアノをやっている人間に聴かせると例外なくびびる)、ボダンツキーのパルジファルなどがある。

     前者の例は他にもあるが、後者の、純粋に自分が楽しむためのものとしては二つしかない。一つはワーズワース指揮のヴォーン・ウィリアムズ管弦楽曲集。もう一つがこのブレンデルリストボックス。多分に感傷趣味といわれそうだがそんなことはどうでもよろしい。

     ブレンデルの過去のボックス録音としてはモーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトなど優れたものがあるが、これらは多くのピアニスト達に多く選曲、録音され、かなりの部分「替え」が利く。ところがこのリストボックスだけは特に晩年の曲の多くの選択、ディスク複数枚にわたる体系的な録音、そしてなにより優れた演奏とで他に替えが一切利かない。

     近年の聴衆、ピアニスト双方の嗜好と志向の変化から晩年の曲の録音も多く現れ、演奏レベルも上がり、先に挙げた項目の一つ、あるいは一つ「半」は当てはまる例が増えてきたが、やはりブレンデルのこの録音の価値には遠く及ばない。清澄さを表現する高音部、不安感を表現する低音部のピアノテクニックを自在に操りながらこれらの曲(ひいてはリスト晩年の精神)を解き明かしていくブレンデルの腕は見事なものだ。

     この過去録音ボックスの復活こそはリストイヤー最大の儲け物といってよい。

    8人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/27

    この映画化を褒めている人は原作を読んだのか?映画化により原作から一気に質が低下するのはお約束だが、この映画化だけでアーサー・C・クラークの真の名作に触れたと思った人は不幸なことだ

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/27

    フォルテピアノなのに響きの深さは現代のピアノと同じ。しかもフォルテピアノの特徴である軽い、滑舌に富む音色を持ち合わせ、それを巧みに操るピンカスの演奏、超優秀な録音と、これは聴いていて本当に幸せになれる演奏で、全く新しいフォーレの夜想曲の像が浮かび上がってくると思います。価格も安いのでこれは買って絶対に損はないと思います。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/27

    ライダー、メルヒオール他、神様級の歌手がそろってワーグナーの指輪中最もドラマティックといえる神々の黄昏第二幕全曲を録音している。これだけでもう感動ものなのだが、ビーチャムの式が端整に過ぎ、この劇的なオペラ場面がすべて平板になってしまっている。ビーチャムは名指揮者ではあるが、これを聴くとやはりボダンツキーやクナッパーツブッシュ(両者はかなり性格は異なるが)といった「ワーグナー指揮者」がワーグナーを振ることが必要なのだと理解させられる。よって星4つ。そういう意味でこれはかなり惜しい録音といえます。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/05

     主題や旋律の何気ない動機や音型が全て和声の動きに溶け込み、連動して、楽想の転換点がこれほどスムーズにつなぎ合わされる演奏はほかにありません。2巻に比べて構造的にかっちり作られておらず、(主題、対旋律、経過区などなど)何のためにあるかわからない冗長さを感じさせる音型が多い(特に順次進行の)第1巻ですが、このあいまいな構造を示す第1巻からこれほどの情報を取り出した演奏は他になく(テューレックでさえ1巻ではたいした感銘を与えれません)、1巻ではこれを超える演奏は考えられません。D-durのフーガのイタリアトッカータを思わせる激しい奔放な弾きぶりや、Es-durプレリュードの冒頭の明朗な細かい動きが終わったあとの、一転静けさを感じさせる4度の上行音型の部分の静謐な弾き方など、各曲、主題の性格もしっかりと捉えた演奏です。2巻もぜひ聴いてみたいです。2巻自体かっちり作られてるので、この演奏の与える「この『甘い』1巻からこれほどのものを引き出したのか!」というような感銘を受けるかは別ですが。あと、この人のゴルトベルクはそれほど好きではありません。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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