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Attavanti さんのレビュー一覧 

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/02/21

    アラベラは、デラ・カーザに尽きるということが、実感できる名盤です。 作曲途中でのホフマンスタールの死もあり、バラの騎士のように作曲者と台本作家の「幸福な結実」とはいえず、20世紀の作品のわりには結構いいかげんなストーリー展開にもかかわらず、これほどの感動をもたらすのは、ひとえに彼女の美声と伸びやかな歌唱、そしてその容姿のなせる技でしょう。  これ以上のはまり役は考えられず、アラベラ・デラ・カーザと称する足る名演ですが、唯一の不幸は、はまり役のオペラが決定的な名作ではなかったことかも知れません。 ジョン・カルショーは、アラベラを「水でうすめたバラの騎士」と評していますが、それでも、第一幕の二重唱Aber der richtigeは、ばらの騎士の終幕の二重唱に勝るとも劣らない名曲と思います。 なお、別なレビューでも触れられている同時期、再建前のバイエルン歌劇場での映像は、華麗とは言えない舞台での録画ですが、ウォルター・レッグの画策で実現しなかった彼女のマルシャリン映像記録に代わるものとして、正規版の発売を切に願うものです。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/09/19

    1960年7月26日、ザルツブルグ祝祭劇場でのライブ録音。
    録音は良くありませんが、デラ・カーザ、セーナ・ユリナッチ、ヒルデ・ギューデンの美声を味合うにはなんら気になりません。
    特に、デラ・カーザは、40歳という歌手キャリアの絶頂期。
    もし、ウォルター・レッグの「策略」がなければ、当時としては、画期的な映像と優秀な録音で、私たちは、ウィーンの名花の誉れ高き姿を、目にすることができたでしょう。
    女声3名が揃った有名なモノクロ写真を見るたびに、残念でなりません。
    単なる偶然でしょうが、ひとりだけ、他の2名と異なる視線で遠くを見つめるデラ・カーザの表情がとりわけが印象的です。    

    映画撮影直前に、デラ・カーザが、シュワルツコップに差し替えられた経緯は、既に他の方達がブログ等で記載されいるので、ここでは触れません。
    ウォルター・レッグや、ジョン・カルショーを始めとするレコーディングプロデュサー、カランヤンを筆頭とする音楽家達による良質なセッション録音が、当時、音楽愛好家にもたらした恩恵は多大なものがあります。
    しかし、メジャーレーベルに残され録音と、もてはやされた演奏家達が、当時の音楽界のすべてではないことを、私たちは、今、知っています。
    当時、ほとんど知られていなかった東ドイツ・ソ連の演奏家、チェリビダッケやクライバー等の新たな音源に注目が集まっているのは、単なる目新しさだけではないでしょう。   
       
    後世に残る作品の制作に尽力したのですから、レッグは、「間違っていた」とまでは、言いません。しかし、道義的な問題に目をそむけてまで、自分の妻をデラ・カーザと差し替える必要はなかったでしょう。
    同等以上の作品が後世に残ったことは間違いありません。
    この録音は、それを証明するに足るものと思います。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/03/21

    LP盤ですが、それこそ、すり切れるほど、聞いた録音です。もう半世紀前の録音ですが、この曲を日本に知らしめた名盤です。 晩年にさしかかったゴッビと、デビュー間もない、スリオティスが共演し、非イタリア系でありながら、数多くの初期ヴェルディを録音したガルテルリが、様式正しく演奏しています。
    今もって、この曲の全曲録音として、参照されるべきでしょう。 
    スリオティスは、来日時、ノルマを歌いましたが、私の聞いたときは、体調を崩していたようで、アダルジーザを歌ったコッソットが、絶好調で話題をさらってしまいました。 惜しむらくは、歌いすぎてしまったのか、長く現役を続けたコッソットと異なり、あっというまに消えてしまいました。 
    スリオティスの若くダイナミックな歌いっぷりは、荒削りなこのオペラに見事にマッチしています。
    もちろん、ゴッビの個性的な声を、デッカの優れた録音で聞けるのも、この録音を奥深いものにしています。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/11/26

    「とろけるような声」とは、この時期の、モッフォのことをいうのでしょう。
    その後の、彼女の声の変化を知ってしまうと、複雑な気持ちになってしまいます。
    サザーランド、リッチアレルリ、グルヴェローヴァをもってしても、エルヴィーラに関しては、これ以上の「歌」は、考えられません。
    デビュー間もないとはいえ、まさに「全盛期」を記録した貴重な録音と思います。
    プリターニ・クワルテットのバランスも、モノーラルとして音質も、満足ゆくものであり、是非多くのベルリーニファンに聞いていただきたいと思います。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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