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Review List of Yuniko 

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  • 7 people agree with this review
     2011/07/09

    全9曲とも充実した聞き応え十分の演奏。ベートーヴェンらしい強弱の対比のメリハリと、緩徐楽章での歌心。古きよき時代のベートーヴェン演奏といえば誤解されそうですが、また「平凡の非凡」と書けばこれまた誤解されそうですが、指揮者や演奏者の個性を忘れ「ああ、ベートーヴェンを聴いたなあ。ドイツの名門オケを聴いたなあ」という満足感・充実感にひたれます。よく聴くと、ところどころに「おや?」と思われる音型や楽器のバランスがあり、古いタイプのベートーヴェン演奏によく見られる改変かなと思われますが、違和感はありません。
    録音も、50年前のものとは思えないほど鮮明です。しっとりとしてつややかな弦楽器群。管楽器の音色も現代のオーケストラの音と比べると、ずいぶん独特です。当時のゲヴァントハウス管弦楽団の個性的な音色も楽しめますが、現代は各オーケストラのこうした個性的な音色が失われているといわれており、それが事実なら寂しい話です。すばらしいベートーヴェン交響曲全集で文句なしの星5つですが、聴き終えて複雑な思いにとらわれました。

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     2011/02/16

    華麗さと野蛮さ、そしてそれらと正反対の寂しさ・繊細さ・正確さをも兼ね備えた名演。「禿山の一夜」の、悪魔が眼前で踊りまくっているような凶悪な響き、夜明けの鐘とともに薄紫色の朝焼けが次第に広がっていくような、不思議に寂しい朝の情景。血湧き肉躍る勇壮な「だったん人の行進」。ロシアの悠久の草原が眼前に広がるような「中央アジアの草原にて」と「コーカサスの風景」。本場ロシアのオーケストラと指揮者による、ロシア管弦楽名曲集の決定盤。録音も超優秀(たしかJVCのスタッフがモスクワに乗り込んで録音したもの)。同時に発売されていた「春の祭典」や「1812年」の復活も望みます。

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  • 2 people agree with this review
     2011/02/11

    「ボレロ」「ラ・ヴァルス」「スペイン狂詩曲」「道化師の朝の歌」の4曲とも、速めのテンポで推進し、フランスのオケらしい明るく繊細な色彩と明滅する管楽器のソロがめくるめく熱狂を描き出す。後年再録音したウィーンpo版の濃厚さとはひと味違ったラヴェル。マゼールファンなら両者とも持っていたい。私もその時の気分によって両方を聴き分けるという贅沢をしている。マゼールらしさが表れているのはウィーンpo版、絶好調時のフランスのオケによるフランス音楽の醍醐味を楽しみたいならフランス国立管版。こちらの版にも星5つを進呈。マゼールのCBS時代の数少ない現役盤であることにも敬意を表します(たしかソニーのベストクラシックシリーズにも入っているはず)。それにしても・・・たびたび書いているがCBS時代の「幻想」「英雄の生涯」「ベートーヴェン交響曲全集」「ドン・ファン、ティル、死と変容」「パリの喜び」などの、きら星のような名盤の数々の復活を切に望みます。

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  • 2 people agree with this review
     2010/11/19

    アメリカン・マーチのCDでは、これが最高峰。コロンビア・オールスター・バンドは、腕利き揃いのニューヨーク・フィルハーモニックの首席管楽器奏者を中心としたバンド。ブリリアントで切れ味鋭く、楽しくしかも格調高いマーチ演奏が楽しめる。アメリカ音楽界の大家ガンサー・シュラーの力強く、繊細で、郷愁あふれるタクトもGood!録音もよい。ジャケットデザインもまた素敵。もちろん曲目も、アメリカン・マーチの名曲揃い(スーザの作品以外は知る人ぞ知る名曲だが)。選曲・演奏・録音そしてジャケットデザインと、3拍子どころか4拍子そろった、5つ星以上をあげたい名盤。吹奏楽好き、マーチ好きの方は迷わず購入を!
    ちなみにドイツ・マーチのCDの最高峰は、カラヤン指揮ベルリン・フィル管楽アンサンブルの「ドイツ・オーストリア行進曲集。こちらも復活してほしい5つ星以上の名盤。

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  • 1 people agree with this review
     2010/10/27

    マゼール&ウィーンpoの幻想交響曲ということで期待して聴いた。幻想交響曲は、曲の基本設計は後のクリーヴランドoと同じだが、表現はもっと強烈。ライヴで聴いたら興奮するのかもしれないが、CDで繰り返し聞くとなるとマゼールの表現意欲が空回りしている感じで、クリーヴランドoとの演奏の方が出来がよい。ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番とティルは整然とした巨匠風の演奏。それにしてもこれらの演奏は、録音状態が悪すぎる。歴史的な演奏に録音のことを持ち出すのはよくないのだろうが、それにしても。。。。年代的にモノラル録音なのは仕方ないにしても、音のレベルが異様に低く、しかも強奏になるとリミッターがかかったかのように、音のレベルがさらに低下(しかも急激に)。出来の悪いひざ上録音かと疑ってしまうくらい。

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  • 6 people agree with this review
     2010/10/15

    当CDがLP時代に初発売になった時、「マゼールの“四季”?フランスのオケの“四季”?その上、楽章ごとにソリストが交代するだと?ゲテモノなんじゃねぇの?」とバカにして買わなかった。
    その後「四季」はピノック&イングリッシュ・コンサートやカラヤン&ムター&ウィーンpoの演奏を愛聴していたが、心のどこかでマゼールの「四季」のことは引っかかっていた。

    その後CD時代になり、マゼールの四季がCD発売されたことがあったかどうかは寡聞にして知らないが、このたび久々の復活。さっそく購入して聴いた。
    有名な「春」の第1楽章。弦のアタックが鋭く響く前衛的な演奏。ピノック&イングリッシュ・コンサートによる古楽スタイル演奏を初めて聞いた時のショック&爽快感を思い出した。一転して、もの憂い春の午睡を描いた第2楽章はロマン的な濃厚な演奏。そして第3楽章はオケの晴朗な音色全開。
    以降、「春」「夏」「秋」「冬」と各曲をめぐる中で、古楽スタイル→ロマン的→現代オケと、一つ一つの曲で「四季」の古楽的解釈だけにとどまらない可能性を提示してみせる。全体のオケの色調は好調時のフランスのオーケストラだけに明るく、繊細で、楽しく、なかなか楽しめる演奏だった。特に、他の演奏では退屈で飛ばして聴いてしまうこともある各曲の第2楽章がいい。
    とはいえ、万人向きかというとそうではない。イムジチ合奏団に代表されるまろやかでマイルドな「四季」=日本人が慣れ親しんだ一般的な「四季」に親しんだ人に言わせれば、とんでもない演奏であることも確か。
    そこらへんを考慮して星4つとしました。

    最後にどうでもよい一言。
    マゼールのCBS時代の演奏、もっと復活できないんでしょうか?!同時に発売される予定だったウィーンpoによる「運命&未完成」来日ライヴはなぜか発売中止(?)の憂き目にあってるし・・・
    マゼール&クリーヴランド管との「幻想交響曲」(77年録音のCBS版)、「英雄の生涯」、「ドン・ファン、ティル、死と変容(CBS初のディジタル録音)」、ベートーヴェン「交響曲全集」、フランス国立管とのオッフェンバック「パリの喜び」、ウィーンpoとの「スラヴ行進曲、1812年、戦争交響曲(=楽聖たちの大駄作の大名演)」・・・何はさておいてCD化or復活するべき名盤が目白押しなのに。
    特に「幻想」「英雄の生涯(79年度レコードアカデミー賞受賞)」「パリの喜び」がカタログから消えたままなのは、CD&レコード界の大損失だと思うよ。

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  • 2 people agree with this review
     2010/09/02

    カラヤンの「英雄の生涯」では、これがベスト。
    たしかに録音はよくないかも知れない。しかし、この演奏には、絶頂期に入ったカラヤン&ベルリンpoの、クライマックスの上にさらにクライマックスを築き上げていく一期一会の演奏が記録されている。第1部「英雄」の覇気あふれる演奏、第4部「英雄の戦い」の敵との総力戦が本当に行われているかのような殺気だった響き(かなりオンマイクでとらえられたスネアドラムの響きが強烈。でも好悪を分けそう)。もちろん第3部「英雄の伴侶」のゆったりとした愛の歌や第6部「英雄の引退と完成」の後期に満ちた晩年の英雄の描写も十分である。
    ディベルティメント第17番は、生前のカラヤンは「英雄の生涯」をはじめとするシュトラウス作品の前プロとしてよく取り上げていたようだ。十分すぎるほど覇気あふれる演奏に「モーツァルトってこれでいいのか?」と思ったり、「いや、生き生きとピチピチとした演奏もモーツァルトの一つの姿なのだ」と思い直したり・・・。
    ところで・・・このメロディアシリーズの復刻カラヤン、ジャケットも独特なデザインだけど、第1集から第3集までカラヤンのPhotoがすべて裏焼き。3種ともよく知られたカラヤンのPhotoを使っているだけに「新鮮味を出そう」と考えてのことかも知れないが、有名な写真を使っているだけに裏焼き写真はヤケに落ち着かない。旧ソ連国内で発売されていたはずのLPのオリジナルジャケットを採用することはできなかったのか?

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  • 3 people agree with this review
     2010/09/01

    「英雄の生涯」は、カラヤン&ベルリンpo盤が世評に高いし、自分も好きでよく聴く。しかし「“英雄の生涯”の名盤をただ一つ選べ」と言われたら、ショルティ&ウィーンpo盤なのである。
    ショルティとウィーンpoは、決して相性のよいコンビでなかったと聞く。まあたしかに音楽性は相反する感じなので、反目することがあったのは当然と思える。しかし、ショルティとウィーンpoの残した演奏には、両者の長所が融合し合った幸せな音楽の瞬間が多々ある。
    冒頭「英雄の主題」の雄渾さとしなやかさ、「英雄の敵」でのウィーンpo木管群の描き出す憎々しく卑小な英雄の敵たち、「英雄の伴侶」でのライナー・キュッヒルの美しいヴァイオリン・ソロ。そして「英雄の戦い」での凄絶な戦いを描くウィーンpoの金管群・打楽器群・弦楽器群。バスドラムの刻む変則的な4連符がすさまじい。「英雄の業績」から「英雄の引退と完成」にかけての寂寥感に満ちた音楽は、45分程度の曲なのに自分の生涯が終わりを迎えるかのような寂しさに包まれる。
    世評は高くないかも知れないが、いいよ、この演奏。剛毅さ・艶麗さ・凄絶さ・そして黄昏の美。この曲の持つ魅力を十全に引き出した名演。

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  • 5 people agree with this review
     2010/08/28

    1981年、当時高校2年生だった私が初めて買った「運命」のレコードがこれ。ソニーのマスターサウンドシリーズのLPだった。弦が軋みまくっているようなソリッド&ストロングな演奏に、「これぞ運命!」と一聴して参ってしまい、本当にすり切れてノイズ出まくりになるまで聴きこんだ。
    1983年、当時大学浪人中だった私が、CBSソニーのCD発売記念の検証プレゼントに応募して当選したCDがこれ。「これが未来のレコードか・・・」と心躍らせながら聴いた感想は・・・「意外におとなしい音だな。こんな演奏だったっけ?」と、音響再生の新技術の結晶に少しガッカリした思い出があります。
    さて、そんな思い出のCDが久々に復刻される。演奏なら星5つ、持っていて損はありません。録音は、1983年の初発売CDは、なぜかLPよりもこじんまりしたおとなしい音に感じたので星2つ。総合評価は復刻に期待をこめて星4つとしたが、結果はいかに?
    それにしても、マゼールのソニー時代の演奏の数々、どんどん復刻してほしい。フランス国立管とのオッフェンバック「パリの喜び」とかクリーヴランド管との「幻想交響曲」「英雄の生涯」「ドン・ファン、ティル、死と変容」「ベートーヴェン交響曲全集」とか。特に「幻想」「英雄の生涯」が廃盤だなんて、本気でレコード&CD界の損失だと思うよ。

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  • 0 people agree with this review
     2010/04/28

    ショルティの剛毅な音楽作りとウィーンpoのあでやかさが相まってなされた名演。まさに英雄そのものという感じの壮大な第1部「英雄」。第2部「英雄の敵」の卑小な敵たちの憎々しい嘲笑。キュッヒルの美しいヴァイオリン・ソロが絶妙な第3部「英雄の伴侶」。鳥肌が立つような迫力満点の第4部「英雄の戦い」(ここまで打楽器群を鳴らしきった「英雄の生涯」はない)。しかし、この演奏の圧巻は第5部「英雄の業績」から第6部「英雄の引退と完成」にかけての諦念。すべてが終わった寂寥感が静かに胸に迫り、まるで自分の命が燃え尽きるような感を覚える。カラヤンの数種類ある演奏が世評に高いし、自分も愛聴しているが、「英雄の生涯」の名盤をただ一つとなると、ショルティ&ウィーンpoのこの演奏で決まり。

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     2010/03/09

    LP時代に買って愛聴した。しなやかでつややかで力強く、そして何とも艶っぽいリヒャルト・シュトラウス。同時期のクリーヴランド管との「英雄の生涯」もよかったが、ウィーンpoとの「ツァラトゥストラ」「家庭交響曲」はさらにその上を行く。これほど名演なのに☆4つなのは、交響詩「マクベス」がカットされているから。LPおよび国内盤CD初出の時は「家庭交響曲」に「マクベス」が併録されていた(外盤LPでは「ツァラ」と併録)。この「マクベス」が「ツァラ」「家庭」以上の名演なのだ。復活を期待して☆4つに留めておきます。

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  • 4 people agree with this review
     2010/02/23

    この演奏聞くと何かに憑かれてしまい、仕事のミス連発。上司からは怒られ、得意先からは苦情が舞い込み、帰宅して飲んだくれ、またまたこのCDに手が伸び・・・・(最初に帰る)。とてつもない名演だけに、毎日毎日聞いていたいのだが、こうした理由から今のところ封印している。超名演には何か(悪魔?)が宿るという好例?まして指揮者が魔性の指揮者ミュンシュ、曲が海&幻想だもんね。
    あ〜〜〜、それにしてもこの凄まじい名演、心ゆくまで聞きたいよぉ〜〜〜〜!!

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