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madman さんのレビュー一覧 

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     2012/01/22

    '12年発表。五人五色のアルバム。当然、ザ・ビートルズの『ホワイト・アルバム』状態であり、しかも、すべての曲が(良い意味でバランスを考えず)きっちりと振りきっているのが素晴らしい。AORもポップスもファンクもなんでもアリで、なんの躊躇もなく“これが今の東京事変です”と言えてしまう。その自由度の高さはきっと「あ、こんなことやっちゃってもいいんだ」とばかりに聴く者の気分を解放することでしょう。個人的にいちばん好きなのは、先鋭的なニューウェーブ感覚が突き刺さってくるA。

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     2012/01/21

    '12年発表。しっかり書けてるんだ、この人らの楽曲は。で、デビュー時はデカダンなシューゲ感がクールだったけど、この2作目ではエレクトロを駆使しながら、もっとポップな場所で勝負しようとしてる。プロデュースがP・エプワース、ミキシングがA・モウルダーというメジャー感で、アリーナでの大合唱が目に浮かぶ…けど。イヤ味を覚えないのは、知性を含んだ冷静な視点の優秀さに感服しちゃうからだな。

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     2012/01/21

    '11年発表。2011年、欧米のポップ・シーンの主役はアデルだった。1月発売の最新作『21』は、本国イギリスのチャートで11週連続1位を獲得し、マドンナの記録を突破。また、全米チャートでも39週連続トップ5入りを果たし、マイケル・ジャクソンの記録を破っている。CDが売れない今の時代に、同作の総売上は1,300万枚を超えたという。そして、そんな華々しい活躍をした2011年の締め括りとして彼女が送り出したのが、ライブ盤である。
    構成は至ってシンプル。派手な演出もなければ、豪華なゲストも出ない。この声と曲さえあれば十分とばかりに、ただひたすらに圧倒的な迫力の歌声を聴かせていくだけだ。それで一瞬たりとも弛緩しないのは、やはり彼女のシンガーとしての力量が成せる業だろう。最近は音楽性そのものではなく、奇抜な衣装やPVなどで世間の関心を引いてブレイクする例が多いが、そんな中において、アデルは音楽の力だけで勝負する、驚くほど古典的な正統派だと言っていい。彼女の「キャラ」ではなく「音楽」が人々から愛されているという事実は、ライブ終盤における観客の凄まじい大合唱からも伝わってくる。

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     2012/01/03

    '71年発表。集英社の音楽雑誌『ガッツ』で、佐藤允彦を使ったレコード企画を読者募集。その中の「祭」の投稿をヒントに制作された、佐藤允彦唯一の本格的ミュージック・コンクレート作品。ロック、邦楽器、聖歌やクラシックなどの音に、御輿、ヒトラーの演説、ベトナム戦争の機関銃の音などをコラージュ。浅間山荘事件(72年)に向う過激な時代の雰囲気を伝えている。演奏は、柳田ヒロ(エイプリル・フール)、水谷公生(アウト・キャスト)らロック畑の人脈と、サックスの高木元輝らフリー・ジャズ系の混成メンバー。ライナーには「レコードはライブの記録/再生メディアではない。レコード芸術こそが新しい」という宣言が書かれている。

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     2012/01/03

    '11年発表。'11年12月にアルバムをリリースするということ。音が、メロディが、リリックが、ひたすらそこに向かっている。限界を超えていくさまを体現するように響かせる人力のバンド・サウンドと、苛烈なまでの熱量をもって打ち込まれたデジタル音。そして、浮かび上がる完膚なきヒューマニズムにまみれた歌の力。デジタル・ハードコアという意匠が極まれるほどにあらわになるのは、上田剛士というアーティストの裸のパンク・スピリットである。'11年ほどパンクスたちの生き様に胸を揺さぶられた1年はなかったが、本作もそのひとつだ。

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     2011/12/10

    '11年発表。この3作目でアニー・クラークはアーティストとしてのさらなる強度と鋭さを手に入れたようだ。これまで彼女はジャズやクラシック、ボッサなどの要素を持つ多様な音楽性とともに、寓話的な感覚やマジカルな世界を表現してきた。そのワンマン・オーケストラ的な超常感はビョークやケイト・ブッシュを思わせたほど。そこにダークネスが匂うのが4ADを惹きつけた要因では、と思う。
    しかし今回は本人が「全曲ギター・ソング」と言うだけに、ロック感たっぷり。もともとギタリストとしてやってきた人ではあるが、ここではそのギターとともにノイジーなキーボードや多層コーラスを響かせるなど、自らの持てるものをエネルギーいっぱいにぶつけてきたかのようだ。
    とはいえ曲が大仰な領域に行かず、楚々と終わっていくあたりに天上人ではなさそうな気配を感じる。メロディにはポップなフックもあり、本盤がピッチフォークを筆頭に高い支持を得ているのは納得。才媛の能力が存分に発揮された一作!

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     2011/11/27

    '11年発表。その華奢なルックスに騙されてはいけない。アレンジから演奏までをほぼひとりでこなすセイント・ヴィンセントことアニー・クラークは、ケイト・ブッシュにも匹敵する、マッドな音楽的才能の持ち主である。そうでなければ、ディズニー映画のスコアのようなオーケストレーションを、ディストーション・ギターでズタズタに引き裂くような真似はしないだろう。セカンド・アルバムとなる本作は、映画『ピクニック・アット・ハンギング・ロック』に影響を受けたそうだが、なるほど、彼女の歌声には、劇中で突然失踪してしまう少女のような、この世のものならぬ聖性がある。演奏には同郷ミッドレイクのメンバーをはじめ、スフィアン・スティーヴンスの来日公演時の珍通訳で有名になったヒデアキ・アオモリ氏が参加、管楽器で大活躍しているが、その時ギターを弾いていたのが、他ならぬアニー。その背中には、確かに羽根が生えていた。

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     2011/11/24

    '11年発表。ボーカル&ハーモニーの表現にこだわるDPと唯一無二の歌姫ビョークのコラボ作品。ベースとコーラスと歌だけで構成されたシンプルな音作りと、基本的にワン・テイクというライブ感が、童謡のような無邪気さ、祈りにも似た荘厳さなど歌声が織り成す多彩な表情を際立たせている。にしてもオーガニックな力強さを持つビョークの歌いっぷりは別格。

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     2011/11/24

    '11年発表。これは重厚だ。ジェイムスの叫び声も聴こえるが、リード・ボーカルはあくまでルー・リードで、歌詞も彼によるもの。それもドイツの古典ミュージカルの『ルル』二部作がベースであり、背徳にまみれ、血がしたたり落ちるようなその物語は、やはりルーの世界に通じている。それだけにポエトリー的な局面やイメージが広がるインスト部分があり、激しいギター・サウンドという点ではルーの問題作『メタル・マシーン・ミュージック』も脳裏をかすめる。やはり彼の表現にメタリカが大きく反応した印象だが、しかしそれがここまでのディープな表現に至るとは…。2枚組で全10曲という長尺曲揃いなので、聴く側にも中途半端な関わり方を許さない。わけても終曲「ジュニア・ダッド」は19分半の大曲。ルーが唄う少女の独白を膨らませていくメタリカの演奏は、悲しいストーリーのはずなのにどこか人間味が感じられて、心に深く残る。カークとジェイムスはこの詞に涙したそうだ。ライブでも体感したいな、このアルバム。

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     2011/11/20

    '11年発表。HUSKING BEE時代から一貫したポップ・マスターっぷりが、セルフ・プロデュースによる広大な地平へとブチまけられた、開放感溢れる大傑作。アジカンの伊地知潔やブッチャーズの田渕ひさ子ら戦友を迎えたセッションにて、思う存分に鳴らしまくり、歌いまくったからこその空気感が聴こえてくる。フリー・ハンドで描かれつつも、完璧の上をゆく黄金律。これぞ天才のなせる技!

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     2011/11/19

    '03年発表。当時米「ローリング・ストーン」誌からネクスト・レディオヘッドとまで期待される存在だった彼らの通算6作目。毎度はっきり傾向の違う音を打ち出してきた彼らだが、今回は全体がカントリー・テイストのくたびれた感触に包みこまれた印象。とはいいつつも、ちゃんと聴けば、攻撃的な姿勢はかつて以上なのがはっきり音から伝わる。表題もそうだが、歌詞もじっくり読み込みたいと思わせる傑作。

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     2011/11/19

    '00年発表。あーもったいない。多分作り方しだいでは正真正銘のメガトン・ブレイクとなったであろう2年ぶり3作目。脳味噌とろけるビッグ・ビートものはわずか2曲。ビーツ・インターナショナルから始まった彼のDJ哲学にルーツを見いだしたかのようなハウス回帰(この際ハウスマーティンズは忘れる)。でもいい。天国と地獄を足して2で割った感じの場所という切実な確認作業は感動的。今回始めてノーマンに出会う人は幸せ。

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     2011/11/05

    '11年発表。OXFAMとともにアフリカの貧困問題に関わってきたデーモン・アルバーンが今度はコノノNo.1やコンゴトロニクスで知られる音楽大国コンゴ民主共和国に赴き、現地音楽家や英米の仲間たちと制作した異文化交流チャリティー作品が英国WARPより。ハードコア路上生活過ぎるアフロ・ラップや倍音ジェンベVSテクノ、子守唄アフロトロニカ、ルンバ・コンゴレーズのリミックスなどコンゴ版ゴリラズの様相。

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     2011/11/05

    '11年発表。細野晴臣、D・リンチ、M・ジャガーら、60代芸術家の創造力が目立つ2011年。イーノは前作からたった4ヵ月で続編を発表。詩人リック・ホランドによる超現実的な内容のポエトリーリーディング、音楽的でない電子音ばかりを組み合わせた職人的アンビエント・サウンド、そしてロック以前の英国唱歌を思わせるイーノ独特のメロディーが織りなす多階層音響。7曲20分の環境音楽ならぬ環境生成音楽。

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     2011/10/30

    '94年発表。陶酔的で楽観に満ちたひとつの時代の幕開けを告げる、まさにエポック・メイキングだったデビュー作から5年8ヵ月。考えすぎなのか、やりすぎなのか、たんにノロいだけなのかは知らないが、ローゼスはそれだけのものを作った。例えばビートルズが『ミート・ザ・ビートルズ』の次に『サージェント・ペパーズ』を出してしまうような、本来ならば数枚の作品を経て至るべき変化がここにはある。そういう変化のしかたが理想的だとはとても思えないが、新しい極限に向かって、一切の曖昧さを捨て、バンドが一丸となって突き進むような潔さには感動を覚えずにはいられない。このスクラムで長い歳月を乗り越えたのだ。よく頑張ったじゃないか、と。
    ジャンル上は前作と同じメロディアスなダンス・ロックということになるのかもしれないが、サウンドの質感としてはむしろ前傾姿勢のギター・バンドというニュアンスが強い。当時のふーちゃかしたノリ、スカスカした空気はどこへやらで、すべてが別次元の熱気の中に突っ込んでしまった感じ。ぐっと安定したイアン・ブラウンのボーカルを含めてすべてのパートが重く、激しくなって、バンドの発するうねりの大きさが段違いなのだ。音の密度が高くなって、ダンス・グルーヴが濃厚化。空気からしてムンムンと熱とテンションを孕んでいるかに思える。
    もちろん前作を輝かせていた青臭い、危うげな美しさは望むべくもない。でも、このわざとらしさのないひたむきな情熱の投入ぶりには引き込まれる。彼らが90年代にどういう意味を持つのかは知らないが、今なお愛すべきバンドであると思う。

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