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カニさん さんのレビュー一覧 

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     2021/07/22

     妻夫木聡も池上千鶴も上野樹里も若いなと思う。妻夫木聡の演技は、平凡だが、池上千鶴は、文句なしの名演です。原作小説が短編(昔の)なので、長編映画としてふくらました部分にいろんな意味で面白さがある。ただ、ラストは、今の倫理基準にあった改変は、賛否両論となるだろう。面白かった。しかし、ラストを含めてハッピーエンドであった方が、僕は、好みだ。ジョゼの将来を想像して、この先の希望を思うラストも悪くない。とにかく、一見の価値ありです。

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     2021/07/21

    古今東西、橋を巡る攻防戦の戦争映画の名作は数多い。これも、その傑作の一本です。後に、パニック映画で有名なジョン・ギラーミンは、戦争の愚劣さをえぐっている。しかも、将兵(しかも、敵味方両方の)愚劣さをあぶり出し描いている。ラスト、主人公の一人のナチス将校が、銃殺されるとき、爆撃機の音を聴いて、敵味方のどちらかと尋ねる。「敵です。」との答えに、「ああ!どちらも同じか!」と言うのが痛烈です。特に、アメリカ映画の戦争映画では、ナチスは悪、アメリカ軍将兵は英雄と描かれているが、この映画では、アメリカ軍将兵の愚劣さも描いている。そういう意味で、「人間が戦場で如何に愚劣になるかもしれない。」を、描いた名作です。ご愛嬌は、出演者の「ロバート・ボーン」が、「ロバート・ワーグナー」と誤ってクレジットされている。とにかく、「百聞は一見に如かず」と見てください。

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     2021/07/20

    面白い。傑作です。今、見ると、実在する「陸軍中野学校」と違うが、よくできた作品です。「市川雷蔵」もいいですし、多くの批評で絶賛されている「加東大介」の演じる草薙大佐が名演奏が、光っている。それに、ズバリ、アニメーションの「ジョーカー・ゲーム」のオリジナル・ヒントの作品だろうかな。是非とも、多くの人に見て欲しい。「眠狂四郎」ばかりが、「市川雷蔵」の傑作ではないとわかるでしょう。

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     2021/07/20

     リリアン・ギッシュとベティ・デービスの老姉妹の和やかな生活が、本当に心地良い。共演のビンセント・プライスやハリー・ケリーJrも生き生きしていて、品の良い生活風景が、心地良い。ハリー・ケリーJrの大工の休憩の風景も、ビジネス一辺倒の現代社会から見ると、なごみます。こんな、品の良い家庭風景は、なかなか見れない。日本でも、むかしはあったのだがな。

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     2021/07/18

     名作です。涙なしには、この感動は語れない。主演の「田崎潤」の「下郎(現在は、歴史用語としてのみ可だろう。)」の主の手紙を字が読めないゆえに自分を切り殺そうとする相手に、「どうか、どうか、読んでチョ。(名古屋弁)」で哀願するシーンは、泣ける。自分をかばって切られたヒロインを抱え上げながら、背中から切られる主人公の最後は、「可哀想」、いや「哀れだ」の一言です。多くの人に見て欲しい「時代劇」の傑作です。伊藤大輔監督の戦後の代表作で、阪東妻三郎主演の「素浪人罷り通る」と並ぶ傑作です。同じ、伊藤大輔監督の阪東妻三郎と市川右太衛門主演の「大江戸五人男」などに隠れて、「下郎の首」は、伊藤大輔監督の戦後の三大傑作だと思う。

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     2021/07/17

    感動!、少し違う。驚愕の事実。人が、戦場で生きること、正直言って愚直に生きることの難しさを読み解いてください。日本の風土的不条理と言うべきか、難しいと思います。個人が状況に流されていく悲劇。この本で書かれた「火野葦平」の悲劇は、極めて日本的な話として思います。日本では、「私は貝になりたい」的なB・C級戦犯が多いのも、こういう悲劇だと思う。個人を尊重しない。むしろ、人を一個の歯車のように扱う組織の恐ろしさ。また、私は、ここから、「花と龍」へ広がり「玉井金五郎・マン夫妻」や「中村哲」に興味が広がり、「生きること」OR「生き方」と思いが広がりました。是非とも、皆さん読んで下さい。考えるきっかけをくれるいい本です。

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     2021/07/13

     僕にとって「多羅尾伴内」と言うと、どうしても、片岡千恵蔵の「七つの顔をの男だぜ」ということなのだ。シリーズでは、最後の作品らしいが、カラーで。「ウルトラセブン」のキリヤマ隊長の中山昭二さんが、出ているのがインパクトがあって、忘れられません。そのせいか、むしろ、この最後の作品だけ単品販売して欲しい。

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     2021/07/11

    素晴らしい。この作品は、非常に明るい。この「フルトベングラー:交響曲第1番」が、さかんに取り上げられないのが不思議な気がする。一言でいうと「健全なマーラーの交響曲」だ。紹介分だと、ブルクナー交響曲の延長線上というが、第四楽章(フィナーレ)以外にそんな感じはしない。マーラーの交響曲にある「厭世観」と「耽美主義」が無くて、健全な世界観を交響曲で、表現しようとしている。特に、第2楽章は、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」の世界を連想させる。そして、第四楽章は、ブルクナー交響曲の「神秘主義(フルトベングラーの言)」を取り除く人間の真っ直ぐな神の世界への行進曲という感じです。そういう素直なわかりやすいところが、大変気にいった。ひょっとしたら、この明るさが内容の薄さと思われて、余り演奏されないのかもしれない。まだ、ナチス政権時代の暗さ圧迫感も感じない。そういう意味で、面白いし、是非とも、聞くべきだ。おすすめです。

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     2021/07/08

     この作品を見ると、父親の言葉を思い出す。「日本もアメリカも、軍人と言う人種は同じだな。」と、父親は、故人ですが、大正生まれで、TV放送で、初めてこの作品が放送された時のことで、現在、字幕部分も低俗な言葉で吹き替えられていた。ここまで言うと納得する人もいるとおもいます。「一将功なりて万骨枯る」ということなのだ。上手くロマンチックな物語に、仕上がっているが、その裏側も見て欲しい。名作です。

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     2021/07/08

    確かに、名作だろが、私は疑問視します。モノクロ映像に時々入る色の付け方のわざとらしさ、所々に見られるスピルバーグ監督の遊びが、作品の息抜きにならず、悪趣味に映る。ドラマチックに楽しむことが出来るように抑えた表現していることは、評価している。

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     2021/07/07

     私てきには、プロコフェィエフというと、交響曲第1番「古典的」のシンフォニストか、セルゲイ・エイゼンシュテインの映画で有名な「アレキサンドル・ネフスキー」や「イワン雷帝」の音楽と言った管弦楽曲の人と言うイメージが強いのだが、同時代のショスタコーヴィッチと同じくピアニストでもあるのだな。(20世紀最高のピアニスト兼作曲家のラフマニノフの例もある。)そんなプロコフェィエフのピアノ・ソナタ全集だけに、非常に興味深い。しかも、「戦争のソナタ」と言われる第6番から第8番の内、第7番は、「日本」の名曲のメロデイの引用があると言う異色作。是非とも、聴いてみたい。

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     2021/07/07

    傑作です。城山三郎さんが、一番書きたかった作品だろう。歴史小説としては、いま一つだが、言いたかったことがすごくよくわかる。私てきには、この作品の批評するには、不適当な人物だろう。何故ならば、私の祖父は、本家の人間であり本家は、尾張藩士(一介の郷士)だが、この作品のクライマックスの「青葉事件」の当事者として目の前で見てきたのが本家の人々である。祖父は、明治生まれで、本家の口伝として、「青葉事件」を私の代まで伝わっている。そういう意味で、私は、この作品を、読まずにはいられなかった。そして、この作品を通じて、最近、話題になった「憲法第4条」の問題も、考えさせてくれる。また、ここのところ、よく問題になる「忖度」もなぜ問題なのかも、よく分かる。「忖度」とは、結局、「虎の威を借りる狐」式に下の者が、「自分の欲望」を実現させようとする手段以外の何物でもない。実に、卑怯な話である。そして、上も下も、それに振り回される人間もいい迷惑である。そして、城山文学の「リーダー資質の問題」や「派閥の問題」そして、そこに生きる「個人」と「群衆」の問題と、まさに傑作です。城山三郎の文学では、異色作にされがちだが、内容のボリュームに対して、作品の量(ページ数)が問題なのだろう。一つ一つを十分に書きつくそうとするとすると、この2倍の量でも足りないだろう。

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     2021/07/05

    私にとって映画版の「レ・ミゼラブル」と言うと、このジャン・ギャバン版です。その後も、多くの映画とTV版を見ました。しかしながら、満足のいくのは、ミュージカル版の映画がつずく。今一つは、世界名作劇場のアニメーション「レ・ミゼラブル〜少女コゼット〜」ぐらいかな。でも、原作を読んでいる身だと、やっぱり、ジャン・ギャバンに落ち着く。話題になったリーアム・ニールスン主演は、ダメです。古い映画です。ですが、皆さん見て欲しい。

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     2021/07/04

     近現代史としては、入門編。少々、偏っている気もしないでわないが、入門編としては、十分な内容です。ここから、知識を広げていくものです。興味のある方は、ぜひ読んでください。

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     2021/07/02

     ホントに泣ける映画です。人間の良い面悪い面がよく出ている。そして、アンソニーパーキンスの名演が、ひかります。(今は、「羊たちの沈黙」のレクター教授が有名になってしまった。)もともとは、シェークスピア劇の名優です。アン・バンクロフトも、出番はごく少ないが、名演です。もちろん、主演のジョン・ハートも忘れません。TV放送時の日本語吹き替えが、入っているのもうれしい。ただ、欲を言えば「日本版(日本劇場公開版)だったら、もっといいのだが、これは、配給の東宝・東和が、了解を取って入れたのだろうが、エンディングの途中のエンドクレジットが流れる前に、字幕が1枚「ジョン・メリックは、27歳で死んだ。」と入るのだ。この1舜だけ音楽が切れるから、後から入れたのがバレバレなのだが、劇場では、この「死んだ」の1枚の字幕が合図になって、劇場でみな「わっと」泣き出してしまうのだ。あざとい商売と言えなくないが、泣くタイミングを待って泣くのをこらえている観客にとっては、まさに合図なのだ。本当に懐かしい思い出です。

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