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ニグンノテイオー さんのレビュー一覧 

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     2021/03/21

    独ソ戦を主に戦い、500輛以上の戦車を葬った最強のドイツ軍人候補たるルーデル大佐が自ら遺した自伝です。派手な文学的習字を一切排した軍人らしい記述で淡々と進むところも、歴戦の勇士らしさがあってこれはこれでよいと思わせます。この本は昔から人気が高くて1度発行されて以降二度レーベルを変えて再販されていますが、いずれもミリタリー系文庫レーベルから出てはすぐに絶版を繰り返していました。また、誤訳や脚色が多い英語版からの翻訳だったので、その点に読者の不満は多かったのですが、このたびついに原著により近いルーデル自伝を拝めるようになりました。ただ、ドイツ語原著の著作権を今誰が持っているかわからないため、翻訳者がまだ著作権がはっきりしている英語版を翻訳したという体裁をとりつつ、そばにドイツ語原著を参考資料にしたという苦肉の策を講じてまで、新訳された情熱にはまことに感謝すべきです。今度ももしかしたら早く絶版になりうるので買うなら今が一番安いかもしれません。

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     2021/03/21

    楽聖ベートーヴェンの最後の秘書のひとり、アントン・シンドラーの伝記と周辺の事情を事細かに描いた一冊です。音楽家の夢破れた大学生からなんとかベートーヴェンの懐に潜り込んで、見事に何か歪んだ天才崇拝者になった人物ですが、悲しいかな当のベートーヴェンからはあまりの出しゃばりに困惑して盲腸野郎と陰でいわれたほどでした。そんな彼は尊敬する師の死後にあらゆる捏造、たとえばホントは出会ってもなかった時期の会話帳に自分を登場させ、ベートーヴェンからやさしい言葉をかけてもらったようにみせかけたりといった文書改ざんに手を染めました。それが色々あってバレてこの本が書かれたのですが、捏造に至る心理を繊細に描写するため、あえて文学的なアプローチとなっている感じで非常に読みやすいです。元が学位論文とは思えない仕上がりです。他レビュアーともいわれる通り文体が軽すぎるところはありますが、クラシックに関する本は重厚なスタイルでなければいけない決まりもないので私はこれも良いと思います。

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     2021/03/21

    本島に多少といえるほどしか幕末氏の本は読んでおりませんが、届いた実物を見て、結構大きめのサイズと図版多めの豪華さに最初は驚くほどでした。内容は琴の顛末・各種シンポジウムなどを色々纏めていて、興味あるところから見た目より気楽に読んでいけますし、巻末には彰義隊に関する研究や大衆娯楽作品についての膨大なリストや名鑑などもあって、彰義隊図鑑としてかなりいい線言っているとは思います。著者一同がもともと思い入れを持っている人でありご子孫だったりするので、彰義隊・幕府贔屓が過ぎるように感じましたが、大勢の人の鼻につくほどではないと思われます。

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     2021/03/21

     第二次世界大戦のフランス戦線の戦場写真集ですが、邦訳された類書がなくオンリーワンな一冊といえます。当時と本が書かれた80年代の街並みを比較して考証するスタイルも、よくある戦場写真集には珍しくて面白いです。戦闘の経過も、一つの街、道路、橋の争奪などかなり詳細を極めており、フランス戦線はマジノ線をさっさと迂回されてあっけなく終わったようなイメージを今まで持っていましたが、所々フランス側の善戦していたことなどを改めて知ることができます。キャプションや本文の字の小ささは多少辛いですが、先にも書いた通り他にない本なので、この方面に興味があるなら避けて通れない一冊となるでしょう。

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     2018/05/08

    勃発から100年を超え、地味ながらも注目をまた集め始めた第一次世界大戦ですが、
    そのなかのオスマントルコと中東戦線という非常にニッチで興味深いテーマの一冊がついに翻訳出版されました。
    これまでは、英仏の中東分割・ガリポリの戦い・アラビアのロレンス
    青年トルコ党とムスタファ・ケマルの台頭・アルメニア人虐殺といった、
    それぞれ独立したワンテーマで触れられることが多かったように思われます。
    しかしこの本はオスマン帝国とのかかわりのなかに、それらのテーマをおとしこみ、
    一貫した中東の第一次世界大戦史を描いている意欲的な大作となっております。
    本筋と関係ないところで印象的なのは、かの菱型戦車が中東の砂漠にも来ていたという
    他の日本語で読める第一次大戦の本には書かれていないであろう話に触れられたことです。

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