Sym, 4, 5, : Gardiner / Vpo
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一人のクラシックオールドファン | 兵庫県 | 不明 | 2012年08月13日
ガーディナー/VPOによるメンデルスゾーンの交響曲選集で先ず第4番「イタリア」は1997年ガーディナー本盤録音演奏時推定54歳頃の以降いろんなジャンルに乗り出して行く意欲的な感じがする演奏です。演奏タイムとしては@10’13A5’38B6’20C5’28と全体配置からは普通なイメージですが奏法が我々聴いていたのとは異なる昨今のトレンディ?なもの。第1楽章、意外とイタリア的明るさは抑制されているのではないかと感じました。第2楽章は元々メロディ中心の楽章なのが余計無機的にもなっています。第3楽章は大変美しく様々な弦の色合いがVPOらしくそしてガーディナーの穏やかな面がプラスされております。第4楽章も弦の音色合いが多様性を帯びています。全体としては端正な演奏ということでしょう。私の聴いている盤では1998年多分世界初演?でのこの交響曲のオリジナル版の第2楽章以下が収録(タイムA6’29B7’44C6’31)されており珍しさに興味が沸きました。何となくアクセント、フレージングの異なりが各楽章に見られ第3楽章は時として普段聴いている改訂版よりベターと思ったりもしました。第4楽章は「雑」な感じです。何故第1楽章を録らなかったのか・・・全く改訂版と寸分不変だつたのでしょうか。いずれにしてもVPOのメンバーも慎重にスリリングを味わったと解説には書いてあります。第5番「宗教改革」は1996年のライブ録音でこの時ブルックナーも演奏されたらしいです。メンデルスゾーンがバッハのマタイ受難曲を百年ぶりに再演しまた宗教改革300年記念した前後に作曲されたこの曲はあのルッターテーマが独特の雰囲気を醸しだす曲なのですがガーディナーの演奏はそれ程その独特な「どぎつさ」は前面に出していない感じがしました。演奏タイムは@10’52A4’56B3’42C8’34でじっくり取り組んだ演奏、第1楽章神秘的なスタートから厳粛な力強いテーマが支配する楽章はティンパニーの扱いが結構活きて来ます。第2楽章はVPOの小気味よさが素晴らしく第3楽章の憂愁さを孕んだメロディがVPOの上手さを強調します。続けてフルートでルッターテーマを導く最終楽章は宗教法人の曲みたいなのが私は余り好きになれない処ですが演奏自体はかっ達でフーガをふくんだこの楽章の頑なさを軽減しているようです。フィナーレは管楽器、ティンパニーの堂々さが素晴らしいです。出来上がり品としては全体ガーディナーの前向き姿勢とフォーマット改善も勘案して素晴らしいランクとさせていただきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 2011年06月05日
ルーペルト・シェトレ著の「舞台裏の神々」には、明らかにガーディナーのことを指摘しているとわかるような記述がある。それによると、ウィーン・フィルはガーディナーのことを「イギリス系のひどくいけ好かない」指揮者と考えていたようで、シューベルトの交響曲第9番「ザ・グレート」のリハーサルの際にもひどく巧妙な復讐を企てたらしい。ガーディナー自身もテンポ感覚が全くなかったようで、本盤の交響曲第4番の録音の際には400箇所にも及ぶ継ぎはぎが必要であったとのことである。これによって、ガーディナーはDGからレコード録音の契約解除を言い渡されたということらしい。したがって、本盤におさめられた演奏についても、事後にかなりの編集が行われたと言えるが、その上で仕上がった演奏(作品)としては、素晴らしい名演と高く評価したいと考える(ルーペルト・シェトレの指摘のように、編集技術の絶大な威力のおかげと言えるのかもしれない。)。少なくとも、本演奏を聴く限りにおいては、ガーディナーとウィーン・フィルの緊張した関係を感じさせるものは何もないと言える。本演奏で素晴らしいのは、何よりもウィーン・フィルの奏でる音の美しさと言うことであろう。メンデルスゾーンの交響曲第4番及び第5番の他の指揮者による名演について鑑みれば、トスカニーニ&NBC交響楽団による超名演(1954年)を筆頭として、ミュンシュ&ボストン交響楽団による名演(1957〜1958年)、カラヤン&ベルリン・フィルによる名演(1971年)、第4番だけに限るとアバド&ベルリン・フィルによる名演(1995年)などが掲げられる。したがって、ウィーン・フィルを起用した名演は皆無と言えるところであり、その意味でもウィーン・フィルによる両曲の演奏は大変に貴重ということができるのではないだろうか。ガーディナーには大変申し訳ないが、本演奏にはバロック音楽における個性的な指揮で素晴らしい名演の数々を成し遂げている常々のガーディナーは存在していない。むしろ、ウィーン・フィルがCDとして演奏を商品化するに当たって、「イギリス系のひどくいけ好かない」指揮者を黙殺して、自分たちだけでもこれだけの美しい演奏ができるのだというのを、自らのプライドをかけて誇示しているようにさえ思われるのだ。もっとも、我々聴き手は演奏に感動できればそれでいいのであり、これだけ両曲の魅力、そして美しさを堪能させてくれれば文句は言えまい。なお、本盤には、メンデルスゾーン自身が後年に第2〜4楽章に施した交響曲第4番の改訂版がおさめられており、世界初録音という意味でも貴重な存在である。これは、いかにもバロック音楽などにおいても原典を重んじるガーディナーの面目躍如とも言える立派な事績であると考える。録音は本盤でも十分に満足できる音質ではあるが、先日発売されたSHM−CD盤は、若干ではあるが音質はより鮮明になるとともに、音場が広くなったように思われる。いまだ未購入の方で、ウィーン・フィルによる希少な両曲の美しい本名演をよりよい音質で聴きたいという方には、SHM−CD盤の方の購入をお奨めしておきたい。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 2011年05月28日
ルーペルト・シェトレ著の「舞台裏の神々」には、明らかにガーディナーのことを指摘しているとわかるような記述がある。それによると、ウィーン・フィルはガーディナーのことを「イギリス系のひどくいけ好かない」指揮者と考えていたようで、シューベルトの交響曲第9番「ザ・グレート」のリハーサルの際にもひどく巧妙な復讐を企てたらしい。ガーディナー自身もテンポ感覚が全くなかったようで、本盤の交響曲第4番の録音の際には400箇所にも及ぶ継ぎはぎが必要であったとのことである。これによって、ガーディナーはDGからレコード録音の契約解除を言い渡されたということらしい。したがって、本盤におさめられた演奏についても、事後にかなりの編集が行われたと言えるが、その上で仕上がった演奏(作品)としては、素晴らしい名演と高く評価したいと考える(ルーペルト・シェトレの指摘のように、編集技術の絶大な威力のおかげと言えるのかもしれない。)。少なくとも、本演奏を聴く限りにおいては、ガーディナーとウィーン・フィルの緊張した関係を感じさせるものは何もないと言える。本演奏で素晴らしいのは、何よりもウィーン・フィルの奏でる音の美しさと言うことであろう。メンデルスゾーンの交響曲第4番及び第5番の他の指揮者による名演について鑑みれば、トスカニーニ&NBC交響楽団による超名演(1954年)を筆頭として、ミュンシュ&ボストン交響楽団による名演(1957〜1958年)、カラヤン&ベルリン・フィルによる名演(1971年)、第4番だけに限るとアバド&ベルリン・フィルによる名演(1995年)などが掲げられる。したがって、ウィーン・フィルを起用した名演は皆無と言えるところであり、その意味でもウィーン・フィルによる両曲の演奏は大変に貴重ということができるのではないだろうか。ガーディナーには大変申し訳ないが、本演奏にはバロック音楽における個性的な指揮で素晴らしい名演の数々を成し遂げている常々のガーディナーは存在していない。むしろ、ウィーン・フィルがCDとして演奏を商品化するに当たって、「イギリス系のひどくいけ好かない」指揮者を黙殺して、自分たちだけでもこれだけの美しい演奏ができるのだというのを、自らのプライドをかけて誇示しているようにさえ思われるのだ。もっとも、我々聴き手は演奏に感動できればそれでいいのであり、これだけ両曲の魅力、そして美しさを堪能させてくれれば文句は言えまい。なお、本盤には、メンデルスゾーン自身が後年に第2〜4楽章に施した交響曲第4番の改訂版がおさめられており、世界初録音という意味でも貴重な存在である。これは、いかにもバロック音楽などにおいても原典を重んじるガーディナーの面目躍如とも言える立派な事績であると考える。録音は従来盤でも十分に満足できる高音質ではあったが、今般のSHM−CD化によって音質はより鮮明になるとともに、音場が広くなったように思われる。ウィーン・フィルによる希少な両曲の美しい名演を、SHM−CDによる高音質で味わうことができるのを大いに喜びたい。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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一人のクラシックオールドファン | 兵庫県 | 不明 | 2010年04月25日
ガーディナー/VPOによるメンデルスゾーンの交響曲選集で先ず第4番「イタリア」は1997年ガーディナー本盤録音演奏時推定54歳頃の以降いろんなジャンルに乗り出して行く意欲的な感じがする演奏です。演奏タイムとしては@10’13A5’38B6’20C5’28と全体配置からは普通なイメージですが奏法が我々聴いていたのとは異なる昨今のトレンディ?なもの。第1楽章、意外とイタリア的明るさは抑制されているのではないかと感じました。第2楽章は元々メロディ中心の楽章なのが余計無機的にもなっています。第3楽章は大変美しく様々な弦の色合いがVPOらしくそしてガーディナーの穏やかな面がプラスされております。第4楽章も弦の音色合いが多様性を帯びています。全体としては端正な演奏ということでしょう。私の聴いている盤では1998年多分世界初演?でのこの交響曲のオリジナル版の第2楽章以下が収録(タイムA6’29B7’44C6’31)されており珍しさに興味が沸きました。何となくアクセント、フレージングの異なりが各楽章に見られ第3楽章は時として普段聴いている改訂版よりベターと思ったりもしました。第4楽章は「雑」な感じです。何故第1楽章を録らなかったのか・・・全く改訂版と寸分不変だつたのでしょうか。いずれにしてもVPOのメンバーも慎重にスリリングを味わったと解説には書いてあります。第5番「宗教改革」は1996年のライブ録音でこの時ブルックナーも演奏されたらしいです。メンデルスゾーンがバッハのマタイ受難曲を百年ぶりに再演しまた宗教改革300年記念した前後に作曲されたこの曲はあのルッターテーマが独特の雰囲気を醸しだす曲なのですがガーディナーの演奏はそれ程その独特な「どぎつさ」は前面に出していない感じがしました。演奏タイムは@10’52A4’56B3’42C8’34でじっくり取り組んだ演奏、第1楽章神秘的なスタートから厳粛な力強いテーマが支配する楽章はティンパニーの扱いが結構活きて来ます。第2楽章はVPOの小気味よさが素晴らしく第3楽章の憂愁さを孕んだメロディがVPOの上手さを強調します。続けてフルートでルッターテーマを導く最終楽章は宗教法人の曲みたいなのが私は余り好きになれない処ですが演奏自体はかっ達でフーガをふくんだこの楽章の頑なさを軽減しているようです。フィナーレは管楽器、ティンパニーの堂々さが素晴らしいです。全体ガーディナーの前向き姿勢も勘案して素晴らしいランクとさせていただきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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robin | 兵庫県 | 不明 | 2009年06月19日
トスカニーニ盤を除けば、録音、演奏とも最も美しい演奏といえるだろう。ただ、聴いているうちにどうしてもトスカニーニと比較してしまう。 あれ程引き締まってもいないし、カンカービレもないが、久々の名盤だと思う。存在価値あり。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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まさやん | 大阪府 | 不明 | 2009年05月23日
メンデルスゾーンは成人後、改作癖がつき中々出版しなかった。第4番も改作に着手し生前遂に完成しなかった。子供の頃は神童が成人後はブルックナーに負けんばかりの改作魔。ここに人間らしさを感じます。興味深いCDです。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ロマンハ | 神戸市 | 不明 | 2009年04月13日
あまり良くない。これはメンデルスゾーンではない。英国風室内楽、ドイツ的でない。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ロバ頭 | 森の中 | 不明 | 2009年02月17日
この録音で貴重なのは、実はガーディナーが4番の改訂稿の第2〜4楽章を併録していることである。このCDの初出時に解説の記述に誤りがあることがじきに指摘されたのだが、今回は直っているのだろうか?ジャケットの英語を見ると「イタリア」の改訂稿の世界初録音と書いてある。実は現在お馴染みのものは基本的に初稿に基づいており、作品初演後に作曲者自身が手を加えて第2〜4楽章は改訂稿を仕上げたが、第1楽章は改訂の必要を感じつつ果たせなかったということらしい。このCDでは両方の組み合わせを素晴らしい演奏で聴けるのがとても良い。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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菅野茂 | ドイツ | 不明 | 2009年02月16日
この録音で貴重なのはガーディナーが4番で初稿を取っていることである。演奏は悪くないが、ドイツの放送オケでもこれぐらいの水準の演奏は頻繁にある。 ガーディナーは次は2番の初稿や3番のクレンペラー版、シューマンの一番の初稿に期待したい。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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kuniko89 | 愛知県豊橋市 | 不明 | 2008年05月04日
今、私にとって「イタリア」のベスト盤。理由として、第一に、オーケストラが非常に綺麗。第二に、小細工無しで、のびやかな演奏。第三に、音色が明るく、録音が素晴らしい。以上を持って、とにかく曲の美しさに浸りきれる演奏で、大満足。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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crazy | hyogo | 不明 | 2008年01月26日
普通に良い。どれを聴こうか迷った時についつい聴いてしまう演奏。確かにカラヤンの4番は極度にレガートが効いてて癖がある。それとは少し正反対という感じがこのガーディナーの4番か。特に1楽章はハツラツとしていて初々しい感じを出しているが、最後の少し悲しいのか嬉しいのかなんともいえない響きがたまらない。ついつい聴いてしまうのは私だけか?0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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Johannes | 埼玉県 | 不明 | 2007年12月18日
第4番はレヴァイン、BPOのものと、第5番はノリントン、シュトゥットガルト放送響のものと比較したが、細かいところは抜きにして、大体同じ感じである。ガーディナー、VPOもレヴァインもノリントンも一流である。第4番・第5番はもう付け加えるものがないと思う。私はカラヤンの全集を持っているが、こちらは独特の癖があってあまり好きでない。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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