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シェーンベルク(1874-1951)

CD 『モーゼとアロン』 ショルティ&シカゴ響、マツーラ、ラングリッジ、他(1984 ステレオ)(2CD)

『モーゼとアロン』 ショルティ&シカゴ響、マツーラ、ラングリッジ、他(1984 ステレオ)(2CD)

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2012年12月01日

    シェーンベルクの歌劇「モーゼとアロン」については、既にブーレーズやケーゲルによる現代感覚溢れる切れ味鋭い名演が存在している。ブーレーズの演奏(1974年)は、劇的で晦渋とも称される同曲を徹底したスコア・リーディングの下に解析するとともに、細部に至るまで彫琢の限りを尽くした精緻な演奏を行っていた。これに対して、ケーゲルの演奏(1976年)は、スコアに記された音符の背後にあるものに徹底してメスを入れ、楽曲の心眼とも言うべき精神的な深みに鋭く切り込んでいくとともに、それらを現代人の持つ感覚を持って、一切の情感を排して冷徹に描き出すというとてつもない凄みを有していた。これら両演奏に対して、本盤のショルティによる演奏は、十二音技法を徹底して駆使しているとされる同曲の複雑な曲想を、圧倒的な技量を有したスーパー軍団であるシカゴ交響楽団を巧みに統率して、精緻かつ完璧に描き出すことに成功した演奏ということが言えるのではないだろうか。おそらくは、シェーンベルクが記した複雑な同曲のスコアを完璧に再現し得たという意味においては、オーケストラの技量を含めて考えると、ブーレーズの演奏以上の出来ではないかとも考えられるところだ。もっとも、新ウィーン派の傑作オペラと評される歌劇「モーゼとアロン」の含蓄のある内容を徹底して突き詰めていく演奏を希求するクラシック音楽ファンにしてみれば、内容空虚で浅薄な演奏との誹りは十分に想定されるところであるが、少なくとも、傑作と評される割には録音の点数があまりにも少ない同曲の魅力、特に、必ずしも広く親しまれているとは言い難いシェーンベルクの十二音技法による楽曲の素晴らしさを、多くのクラシック音楽ファンに知らしめることに成功した演奏という意味においては、本盤の演奏も相応の評価が必要ではないかと考えられるところだ。とりわけ、シカゴ交響楽団の合奏能力の凄さは、とても人間業とは思えないようなレベルに達しており、複雑で晦渋とも言われる同曲の曲想を明瞭に紐解くことに大きく貢献していることを忘れてはならない。歌手陣も、ショルティが選び抜いたキャスティングだけに、なかなかの顔ぶれが揃っており、モーゼ役のフランツ・マツーラ、アロン役のフィリップ・ラングリッジの主役2人の歌唱には目覚ましいものがあると言える。また、祭司役のオーゲ・ハウグランドや少女役のバーバラ・ポニー、そしてシカゴ・シンフォニー・コーラスやグレン・エリン児童合唱団員なども最高のパフォーマンスを発揮していると評価したい。そして、特筆すべきは、英デッカによる極上の高音質録音であり、同曲のシェーンベルクの精緻なオーケストレーションを精緻かつ完璧に再現するというショルティのアプローチをCDを通して貫徹するのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。

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  • ★★★★☆ 

    Kan-no Shigeru  |  Germany  |  不明  |  2009年02月23日

    驚くほどの演奏技術とショルティのレパートリーの広さを知る選曲。

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  • ★★★★★ 

    鎌谷朝之  |  英国  |  不明  |  2008年01月26日

    ショルティの回想録でも多くをさいて記述されていた、彼自身とても思い入れの強い作品。英初演を成功させた後、シカゴ、パリ、NYでの演奏会形式上演を経て満を持しての録音。とてつもない気合の入り方である。シカゴ響はその技術の高さから時に「ケッ楽勝だぜ」とお気楽にやることもあるがここでは目を血走らせ、本気になって演奏している。「オケコン」「ハルサイ」と並ぶ当コンビの最高傑作。歌手陣の充実はもちろん、録音の鮮明さにかけては比較するものがない。祝復活。

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  • ★★★★★ 

    犬くんくん  |  縦浜  |  不明  |  2008年01月16日

    これが発売されているとは知らなかった。これが良い演奏の理由@とにかくオケがよく鳴っている。Aショルティの耳の良さは格別で、オケがばっちりチューニングできており、12音技法が堪能できるし、他の録音のように12音の関係が脆弱になる部分が無い。B楽曲の隅々まで明らかになっており、すべてが明快に鳴り響き気持ちが良い。カラヤンとBPOが唯一恐れたコンビというのが実感できる。あとは形式をすべて鳴らし分けるギーレンと、戦慄の爆裂恐怖劇になっちゃったケーゲルがお薦め。オケはこの録音が最高。CSO屈指の出来かも。

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  • ★★★★★ 

    新宿系歌舞伎町  |  東京都  |  不明  |  2007年09月28日

    久々の再発に喝采!!! この「モーゼ」といい「管弦楽の為の変奏曲」といい,ショルティのシェーンベルクは名演揃いなのに永い廃盤の憂き目にあってきた. このディスクも初心者の方の為にも是非対訳付きの国内盤が出る事を切に希望します.わけのわからん自称「クラシック音楽評論家」のコメントなんて要りませんから… ,,,ショルティ本作品のイギリス初演の映像は(盗み撮りでも)遺っていないのだろうか… ^^;)

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  • ★★★★★ 

    はな  |  東京  |  不明  |  2007年08月22日

    私はショルティの指揮は、スコアーどうりの指揮で立派は立派だが、どうも好きになれなかった。しかし、この録音の際ショルティは「ブラームスを演奏するように演奏しよう。」と云った事は有名ですが、以前、スコアーにあたりながら、この盤を聴いてショルティのスコアーに忠実な事がプラスになって、とてもいいCDだと思いました。ショルティの云う様にブラームスを聴く様に胸襟を開いて聴いてみてください。シェーンベルクがいかにミューズの神の使者か分かると思います。

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  • ★★★★★ 

    新青騎士  |  千葉県我孫子市  |  不明  |  2007年08月05日

    ショルティはこの難解なテクステュアをいとも簡単に透明な、しかも分かりやすく聴き手に訴えかけさせている。勿論そのバックにはシカゴ響の正確な技術とダイナミックなアタックがあってこそ、実現した。ぼくのCD愛蔵盤の中で5本の指に入る名盤だ!!!

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