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ドビュッシー(1862-1918)

SACD ドビュッシー:交響詩『海』、牧神の午後への前奏曲、ラヴェル:ボレロ カラヤン&ベルリン・フィル(1977)

ドビュッシー:交響詩『海』、牧神の午後への前奏曲、ラヴェル:ボレロ カラヤン&ベルリン・フィル(1977)

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2012年06月17日

    カラヤン&ベルリン・フィルの全盛時代の演奏の凄さを満喫することが可能な名CDであると言える。ドビュッシーの交響詩「海」、牧神の午後への前奏曲に、ラヴェルのボレロという組み合わせは、正にカラヤンが深い愛着を有した楽曲であるとともに、十八番としていた楽曲であるとも言えるところだ。カラヤンは、こうしたお気に入りの楽曲については何度も録音を繰り返したことで知られているが、交響詩「海」については、フィルハーモニア管弦楽団との演奏(1953年)のほか、ベルリン・フィルとともに1964年、1977年(本盤)、1985年の4種類の録音、牧神の午後への前奏曲については、ベルリン・フィルとともに1964年、1977年(本盤)、1985年の3種類の録音(フルートソロはいずれもツェラーであるが、何故にカラヤンがツェラーに拘ったのかは興味深いところだ。)、ラヴェルのボレロについては、ベルリン・フィルとともに1966年、1977年(本盤)、1986年の3種類の録音を遺している。そして。これら複数の録音がそれぞれの楽曲にある中で、3曲ともにカラヤンの個性が全開のベストの名演は、紛れもなく本盤におさめられた1977年の演奏であると言えるところだ。というのも、この当時のカラヤン&ベルリン・フィルの演奏はそれぞれの全盛期を迎えるとともに、この黄金コンビが蜜月状態にあったと言えるからだ。分厚い弦楽合奏、ブリリアントなブラスセクションの響き、桁外れのテクニックと美音を振り撒く木管楽器群、雷鳴のようなティンパニなどが融合し、一糸乱れぬ鉄壁のアンサンブルを駆使した圧倒的な音のドラマとも言うべき演奏の数々を行っていた。カラヤンは、流麗なレガートを施すことによって曲想を徹底して磨き抜いたところであり、こうして磨き抜かれたベルリン・フィルの美しい音色は、いわゆるカラヤン・サウンドとも称されていたところだ。本盤の3曲の演奏においても、こうしたカラヤン・サウンドに満たされていると言えるところであり、いわゆる音のドラマという観点からすれば、本盤におさめられた3曲の演奏は、それぞれの楽曲の演奏史上でも最高の超名演と評価したいと考える。とりわけ、牧神の午後への前奏曲については、その官能的な内容から、一部の識者からは、フランスにおける「トリスタンとイゾルデ」と称されている傑作であると言える。そして、カラヤンの演奏ほどに、フランスにおける「トリスタンとイゾルデ」を感じさせてくれる演奏は他に存在しないのではないかと考えられる。いずれにしても、本演奏は、生涯にわたって、ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」を愛し続けた(録音運には恵まれなかった。)カラヤンならではの、ドイツ風の重厚な音色の中にも、同曲が有する官能性を極限に至るまで描き抜いた至高の名演に仕上がっていると高く評価したい。ツェラーによるジャーマンフルートの音色も抗し難い美しさに満ち溢れていると言える。音質については、従来CD盤が今一つ冴えない音質であり、しかも長らくリマスタリングなどもなされないという嘆かわしい状況にあったところだ。ところが、今般、ついに待望のSACD化が行われることによって、見違えるような鮮明な音質に生まれ変わったところだ。音質の鮮明さ、音場の幅広さ、そして音圧のいずれをとっても一級品の仕上がりであり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。いずれにしても、カラヤン&ベルリン・フィルによる全盛期の圧倒的な超名演を、SACDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。

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    なごやん  |  愛知県  |  不明  |  2012年03月27日

    この中では「牧神」が一番曲想に沿っているかも。カラヤン一流のレガートと弱音が夢幻の世界に引き込んでくれる。「海」はのどかな風景描写をしつつ、ダイナミックに朝・昼・晩を描く。打ち寄せる波はサーフィンに持って来いのようなスケール。「ボレロ」はBPOの各パートの名人芸が堪能出来、全奏では迫力ある音響に圧倒される。カラヤンのフランス物は、オシャレなフランスと言うイメージより、オーケストラ芸術としての音響や迫力に重きを置いたアプローチのように思う。作曲家ご自身は「そんなに堂々とやってくれなくても・・・」とおっしゃっているかも知れないが、私はこれはこれで魅力あるドビュッシーであり、ラベルだと楽しんでいる。

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