『ドン・カルロ』全曲 サンティーニ&スカラ座、ラボー、バスティアニーニ、他(1961 ステレオ)(3CD)
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mari夫 | 東京都 | 不明 | 2017年04月02日
HMVのサイトで入手不可のCDのレビューを書くってどうなんだろうとは思うが(中古で入手)、書込めるようになっているのでそうさせて頂く。そもそもこの名演を入手不可能ってどういうことなんだろうと思うからだ。この時期にスカラでDGが入れた物としてはセラフィン指揮の「トロヴァトーレ」と双璧である。両盤に共通しているバスティアニーニとコソットがとりわけ傑出した歌唱。イタリア・オペラのバリトンとメゾに関して、この二人以上の美声はそれ以降もない。美声のみならず歌唱としても実に傑出している(強いていえば前者はルーナ伯爵の方がより合っているかな?私的にはロドリーゴのキャラとしてはカプッチルリがより好み。コソットはアズチェーナよりはこれが理想のエボーリ)。それとクリストフも獰猛な声ともの凄い存在感でドラマの集点をつくっている。ラボーのタイトルロールもちょっとドミンゴを思わせる明るめの美声(そこがこの役には、という説もあり得るでしょうが)で悪くない。NHKのイタリア歌劇団で聞いたカラフはもっとつまった声だったような記憶しかないが。ステッラも同じイタ歌でアメリアを聞いたが、何せ美人で逆に暗めの美声。積極的な表現ではないが、この微妙な立場の役としては十分だ。コソットの夫君のヴィンコの宗教裁判長はちょっとクリストフとは対抗し難いが、まぁ仕方がないかも。相手が悪い。サンティーニの指揮は火刑の場のスケールの大きさなどという点ではさほどではないかもしれないが、スカラの素晴らしいオケと相俟って目のつまった表現で、この重厚な歴史劇を引き締めている。グランド・オペラというよりはむしろ対話劇のようなこのオペラの指揮としては申し分ない。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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オペラかじり虫 | 兵庫県 | 不明 | 2011年06月01日
昔から諸家絶賛ですが、私には「?」の録音です。イヴォ・ヴィンコの頼りない大審問官に、誰もが満足(?)の不思議。2幕開始の何ともしまらぬ指揮のかったるさ。歌手陣ではバスティアニーニだけが突出したアン・バランス。フィリッポとの対話で、どちらが上なのか、とさえ思わせられます。花のないステッラ。ラボーもコッソットも冴えず。サンティーニは所詮はセラフィンでは無かったようです。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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eroicka | 不明 | 不明 | 2011年05月24日
DGから出ていたCDや中古LPを持っているが、この曲を語るにははずせない規範的な名演。サンティーニはフルトヴェングラーと同じ1886年生まれで、1964年に亡くなっている。ゆっくりしたテンポ運びと格調高く大仰過ぎぬ演劇性、そして歌を大事にした音作りと歌いまわしは、ジュリーニに通じるものがあるといえば、ほめすぎだろうか。ステッラやクリストフ、ラボーも勿論良いが、特にコッソットとバスティアニーニの声の魅力には陶然とさせられる。スカラ座のオケ・コーラスともこの演奏の格調の高さに華を添えている。50年代半ばのEMI盤に次いで2度目の録音でステレオ。十八番だけに両者とも甲乙つけがたい出来だ。このほか、サンティーニには、ボエーム、シモンボッカネグラ、ジャンニ・スキッキ、アンドレア・シェニエなどのスタジオ録音があり、さらにライヴ録音もいくつか出回っている。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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西荻椿山 | 東京都 | 不明 | 2011年02月11日
第1幕は淡々と終わります。しかし、ロドリーゴが登場するやいなや耳が俄然お目覚め、その死までバスティアニーニに釘付けになります。ステッラも終幕世の空しさを知る神よでヴェルディヒロインの真骨頂を披露します。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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