『利口な女狐の物語』全曲 ペリー演出、小澤征爾&サイトウ・キネン・オーケストラ、ベイラクダリアン、ケルシー、他(2008 ステレオ)
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安曇野のカラヤン | 長野県 | 不明 | 2010年10月07日
実演にも接しましたが、小澤芸術の最高峰と言って良いパフォーマンスだと思います。2000年のサイトウキネンでの小澤さん指揮の「イエヌーファ」も非常に感動的でしたが、この寓話の様なヤナーチェクの世界を描ききった以上に描いていると思います。舞台演出も幻想的に大変素晴らしく、終わると拍手拍手ですね。来年のサイトウキネンではこのオペラ以来のオペラが行なわれるので小澤芸術に接するのが楽しみです。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 2010年08月29日
小澤の長い指揮活動の頂点をしるすと言っても過言ではないほどの素晴らしい名演。この作曲家の入り組んだポリフォニーがここまで精密に具現化されたことは、かつてなかったと思うが、それはもともと一人一人がソリストであるサイトウ・キネン・オケの力もあってのこと。短いモティーフがリゾーム状に増殖してゆくヤナーチェク音楽の「非西欧的な」特質を見事にとらえている。しかも細部は恐ろしく精緻にできているのに、決してクールな印象を与えず、全体としては温かい包容力を感じさせるのがいい。2006年のザルツブルク『ドン・ジョヴァンニ』では痛々しいほどの汚れ役(ツェルリーナ)を演じたベイラクダリアンの女狐も魅力的。ちょっと残念なのはペリーの演出。たくさんのダンサー達を動員した舞台は見て楽しいし、分かりやすいが、まぎれもなく原作の一面である、人間の営みに対する風刺・批判にはあまり重きが置かれていない。その点ではパリで収録された二種類の舞台(ハイトナー演出、エンゲル演出)に及ばないし、動物たちをほぼ完全な着ぐるみにしてしまったのも、まずい。オペラが故意に曖昧にしようとしている人間と動物の間の境界を、再びはっきりさせてしまった。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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