Hiroko Nakamura at 2009〜中村紘子、演奏生活50周年記念豪華ボックス(9CD+ブルーレイ)
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ジュピター | 宮城県 | 不明 | 2010年03月27日
中村紘子は鍵盤を叩きつけ、鼻について癖があり、ミスが多く、音楽を味わうことが今まで私はできなかった。モーツァルトのピアノソナタ(8・11・17番)あたりから落ち着いてきたような気がする。私は彼女のファンではないが、モーツァルトを聴いて、「今の自分を聴いてほしい」ということであれば再録音の価値があるのではないかと購入を決めた。確かに今までとは格段に違う成長をしている。じっくり聴かせる演奏である。特に気に入ったのはショパンのピアノ協奏曲第2番とラフマニノフの前奏曲作品23-6.ショパンは手の内に入っていてもう自分のもの。ラフマニノフは、初めて彼女の演奏で鳥肌が立った。その他も聴かせる演奏が多いが、続けて聴いていると同じトーンで飽きてくる(技巧の切れ味はない)。右手と左手のバランスが悪いのでテーマが隠れたりする部分もある。ショパンのバラードはもっと円熟していることを期待したが、以前の癖(叩きつける)が垣間見えて残念。やはり以前から弾き続けてきたショパンは自分のものにしているが、初収録のシューマンのクライスレリアーナやシューベルトの即興曲、バッハのパルティータはまだこなれていない違和感を感じる。プロコフィエフのピアノソナタ6番が収録されていると書いてあったので楽しみにしていたが、購入してみたら収録されていなかった。それにしても値段が高い!いくら本人が「今の私を聴いてほしい」といっても、この値段で買う人がどのくらいいるだろうか?BDを持っていないのでベートーヴェンの皇帝はしばらく見られないのが残念。全体としてはなかなか良いと思うが、iPODに収録していつも持ち歩き、繰り返し聴きたいというところまでの曲は結局私はなかった。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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