モノドラマ『期待』、他 マルトン(S)カールー&ブダペスト響
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伊奈八 | 茨城県 | 不明 | 2022年02月20日
エヴァ・マルトンの、表現力豊かな歌唱を堪能できるCDだ。 マルトンはハンガリー出身のドラマティック・ソプラノで、メトやウィーン国立歌劇場でも活躍した。このCDにはおそらく全盛期の歌声が収められている。日本人にこのレベルで歌える歌手はいない。声が力強い美声であるというだけでなく、感情表現が素晴らしい。 このCDでは、ヴェーゼンドンク歌曲集と、《トリスタンとイゾルデ》の前奏曲と愛の死が特に良かった。 私はシェーンベルクのマニアで、ワーグナーのことは殆ど分からないのだが、曲にも演奏にも大変感動した。これらの曲を聴きたくなったら、このCDで楽しみたい。 シェーンベルクのモノドラマ《期待》でも、マルトンは感情豊かな歌唱を聴かせる。全曲歌いっ放しで、最後まで声の力も衰えない。まったく凄い歌手だ。 オケの演奏も良い。後半の動きの速い部分では機動力の不足を感じさせるが、ホールトーンの美しさにも助けられ、終始無調の音楽ながら心地よく聴くことができる。 残念なのは、《期待》でのマルトンの音程の曖昧さだ。ジェシー・ノーマンやアニヤ・シリアと全然違う音程で歌っているので、多分無調の曲では音痴なのだ。 《期待》のファースト・チョイスとしては、ノーマンやシリアの盤を薦めたい。 私の感想では《期待》は☆3つだが、ワーグナーは☆5つなので、総合では☆4つとさせていただいた。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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