音楽の捧げもの アーノンクール&ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
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黒熊怪 | 兵庫県 | 不明 | 2010年04月19日
アーノンクールの最初期の録音だが、その美しさは限りない。感覚がとても新鮮で、音楽の姿を自然に写しだし、虚飾を排して進行する、後年の成功を予想させる真摯な姿がある。稀代の政治軍事上の天才といわれたフリードリッヒ大王は、驚くべき事に、とても軍人には向かない内向的な性格の芸術の天才でもあった。ドイツ参謀本部の参謀総長ゼークトは、フリードリッヒ大王の機動計画帳には、ダビンチの写生帳のデッサンと同じ芸術の美しさがあると云った。大王がバッハに与えたといわれるこの主題は、既に多くの人が倒れていくのを目の当たりにした人の、人生に対する深い諦観が、人の心の中にしみいるように静かに響き、無限に拡がってゆく。音楽の深淵を極めた最晩年のバッハにして始めてなしえた、前人未踏の境地だと思う。天才から天才に伝えられた魂の響きを、掛け値なく表すことに成功している。6人の方が、このレビューに「共感」しています。
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一人のクラシックオールドファン | 芦屋 | 不明 | 2008年12月29日
以前LPで私はこの曲をレーデル盤とミュンヒンガー盤で聴いてCDでは彼らとは趣きの異なるこの演奏盤を求め聴いています。LPでは勿論モダン楽器ですがその印象を引き摺らないように本演奏盤に向かっていますが古楽器演奏に当初不慣れな為もありその深みの無いアーノンクール独特の奇を衒う演奏にはついて行けないところもあったのも事実です。じっくり聴きたい6声リチェルカーレなどもone of themで「奇」の一つとして過ぎてしまうのもやヽストーリー不足のように感じ私の能力からOKランクとしています。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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