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CD ライプツィヒ聖トーマス教会合唱団/バッハ作品集(10CD)

ライプツィヒ聖トーマス教会合唱団/バッハ作品集(10CD)

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    一人のクラシックオールドファン  |  兵庫県  |  不明  |  2012年01月23日

    以前レビューを入れた者ですがデータ的な物を追加させていただきます。私の地元環境は1960年代から比較的バッハ・カンタータ等を聴く機会がありクラシック暦もキリスト教信者でもないのにその辺りから入っていった傾向がありました。それだけバッハの汲めども尽きぬ「音泉」に自分の生涯において少しでも実演は勿論LP,CD含めて浸れたのは本当に「儲け物」でした。バッハ・カンタータはCD等で聴く一流演奏には及ばないものの私の地元だけでも各団体演奏夫々ローカルカラーがあり楽しめたものであります。リヒター、リリング、レオンハルト、アーノンクール、ガーディナー、コープマン、鈴木などが全集なりそれに及ばなくても抜粋版で有名で各々録音盤でも演奏個性を競っていますね。そして他の演奏では本盤・・・旧東独側での演奏伝統を感じさせるライプチヒ・カントール勢力でラミン、トーマス、マウエルスベルガー、ロッチュ、シュライヤー・・・の流れがあり私は結構気には入っております。演奏傾向が何となく一貫しておりギスギスしないホッと聴く者をさせる丁寧な作り(全集版では先ず全曲録音有りきなのでどうしてもスケジュール闘争に入った演奏になり勝ちなものに感じさせている様です)で録音自体は優秀とは言えませんが旧東独地元感覚が素晴らしいです。本アルバムはCD1,2のラミン指揮「ヨハネパッション」BWV245(1954年録音当時ラミン56歳、タイム68曲トータル130’09、モノラル)をはじめなかなか魅力的な充実した内容を容しています。何れの演奏を聴いても我々の世代は勿論若い愛好家らにも基本的な伝統を踏まえた各カントルの取り組んだ結果たるものを沸々と感じることが出来ましょう。ラミンの「ヨハネパッション」ではやや情緒的な処もあるものの演奏骨格はいかにもリヒターの師匠らしい面目、それとヘフリガーのエヴァンゲリスト(後年リヒター盤でもこの語り手を務めました)が何と言っても素敵です。ところで、特に私にはK.トーマスにリヒター盤以降には聴かれない根の張った普遍的なものを教えてもらったように思っております。そのトーマス指揮分のCD3〜CD5のデータをメモしておきます・・・CD3→カンタータBWV59(5曲12’54),BWV51(5曲20’06),マニフィカートBWV243(12曲31’50)、CD4→カンタータBWV54(3曲13’26),BWV82(5曲26’51),BWV56(5曲22’13)、CD5→モテットBWV225(3曲15’32),BWV226(3曲8’43),BWV227(11曲22’35),BWV228(2曲9’26),BWV229(3曲9’36),BWV230(3曲7’26)、何れもトーマスが54歳〜59歳の1958〜1963年でのステレオ録音であります。トーマス指揮のバッハ宗教曲については私はベルリンクラシックCDやエンジェル又はアルヒーブLPで聴いていますが夫々魅力的な充実した内容を包しています。特にBWV227は曲も長めな事もありますが一種侵しがたい厳しさを聴きとることになりましょう。H.プライのソロによるBWV82等も忘れられない盤であり まさに「われは豊かなり」であります。トーマスの在任期間は政治的な事もあったのか4年位と短かった様です。しかし録音盤に聴く彼のバッハ演奏は重みのあるリズムをベースに各声部がよく弾んで絡み合ったその心底からの叫びが気迫を感じさせます。次にマウエルスベルガー(弟のエアハルトの方で時として兄の合唱指揮とも共演)の演奏は、全体に遅めのテンポで、実に「まっすぐな」時折愚直とも受取れる合唱、そしてアリアの細やかな美しさも出色です。アグネス・ギーベル、ヘルタ・テッパー、ペーター・シュライヤー、テオ・アダムという顔ぶれで、特にシュライヤーはリヒター盤、ロッチェ盤等でも歌っていますが、この時期の清潔感に満ちた歌が最高と思います。マウエルスベルガー63歳〜67歳1966〜1970年ステレオ録音でCD6→カンタータBWV80(8曲28’02),BWV140(7曲28’35),BWV55(5曲タイム未確認)、CD7→カンタータBWV18(5曲16’30),BWV62(6曲23’20),BWV78(7曲タイム未確認)で特に第140番デュエットのヴァイオリンの優しさとオーボエ・ダ・カッチャののどかさが胸にしみます。最後にロッチュ46歳〜55歳1975〜1984年指揮ステレオ録音盤でCD8→カンタータBWV137(5曲15’07),BWV21(11曲39’42)、CD9→BWV106(8曲22’56),BWV31(9曲22’40),BWV66(6曲31’37)、CD10→BWV172(7曲21’56),BWV68(5曲16’06),BWV1(6曲21’28)でありオーケストラは前述までの三名指揮演奏のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団からライプチヒ新バッハ合奏団に替わり(メンバーは一部共通?)、合唱はライプチヒ聖トーマス教会合唱団(何れもロッチュ自身も先輩の指揮下でカンタータを歌っていたのでは?・・。合唱団では少年合唱隊が日本の朝日系列から1986年受賞しております)そして独唱陣は若干今の感覚では年増なイメージもありますがそれだけじっくりした歌唱ぶりをメンバーは聴かせてくれます。サンプリングで大曲BWV21「わが心に患い多かりき」をあげて見ますと第1曲深く沈み込み底から忍び寄る支配テーマをオーケスラは前奏し第2曲でコーラスが繰り返しされます。第3曲悲しげなオーボエ先導で緊迫感のあるSアリア、第5曲のTアリアが印象的。レチタティーボ(語り)では第7曲のAとBの折り目正しさが特徴、第8,9曲では先述の少年合唱隊が「苦悩」から「希望」へと進め最終第11曲はハレルヤでトランペットが主先導伴奏で明るいコーラスが勝利感を盛り上げティンパニーが加わりとにかく分り易く賑やかに曲は閉じられます・・・名曲であり素晴らしい演奏です。本盤全ての曲を聴いたわけではありませんがきっと聴き飽きのしない長く残しておくべき演奏かと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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  • ★★★★★ 

    Pianist  |  東京都  |  不明  |  2011年04月11日

    何よりクルト・トーマスに関心があってこのセットを手にした。聖トーマス教会のカントルとしてバッハから連なる伝統を誇るコーラスだが、クルト・トーマスは1957年からその任にあり、高水準の演奏を続けたが政治的なやり取りの波にもまれ、結局四年間でカントルを辞し西側に移って活動を続けた。東独はこの一件に関してクルト・トーマスの在任の実績を抹消し、当時の記録では前任のラミンからトーマスの後任へとつながっていて、その四年間は空白になっていたという。そしてトーマス在任中に演奏されたマタイ受難曲を放送したNHKの音楽部ディレクターだった成澤玲子女史は「トーマス以後の聖トーマス教会の演奏は無残なものばかりで、却ってクルト・トーマスの偉大さが印象付けらてしまった」と書き残されている。こうした実情を知ってからこのセットを聴いた訳だが、結論から言うと成澤女史の言葉はマトを得ており、クルト・トーマス指揮の三枚を聴いて後、プレーヤーにセットしたマウエルスベルガーの演奏を聴いて仰天、正に天と地ほどの差がある。とにかくトーマス指揮のカンタータは素晴らしい。新カントルは平板でフレージングにも生気が無く、これは下手に古楽奏法を取り入れようとした推移期ゆえか…と思ったが、あまりに薄っぺらでひどいので途中でやめてしまった。更に後のハンス・ヨアヒム・ロッチュの演奏になると録音の技術も向上、またコーラスの基本的テクニックも上達しているらしいのだが、あまりに表面的な美感のみに囚われている嫌いがあり、少なくともトーマス盤に感じられた叫びや表現のコントラストが気迫。ただトーマス指揮のカンタータは独唱カンタータが多く、聖トーマス教会のコーラスそのものの水準には一概に言えない所もある。確かにモテット集はカンタータほど優れた演奏ではなかった。 クルト・トーマスのバッハ演奏にはリヒターに通じる知的さ、音楽に対するひたむきさが具体的に音の勢い、テンポやフレージングに現れている所に特徴があり、その点ではリヒターのバッハ演奏に通ずる。こうしたスタイルでは平板な演奏に終わりかねないが、そうではないことが後任のカントルの演奏との比較ではっきりする。しかし実際にトーマスの演奏に感心した背景の何パーセントかは、上記成澤女史の本などから得た予備知識、それも純粋に音楽上、演奏上の問題ではなく政治的茶番に巻き込まれた不幸な経過を知っていたので、いく分かはひいき的な聴き方があったかもしれない。そして実際演奏の比較に当たってはブラインドテストをした訳ではないのだから、最初から「これがトーマスの指揮だ」という前提で聴いてもいる。しかしそれを踏まえたとしても「トーマス肯定の多くの証言に大いなる確証を持てた」くらいは言ってもよかろう。特にH.プライをソリストに迎えたカンタータ82番は絶世の名演奏。個人的にはリヒターよりも優れているのではないかと思う。かつてこれらの音源は国内ではEMI系から発売されていた。最近出たプライのEMIボックスにも同演奏が収録されているらしい。 こうした貴重な旧東独の音源をリリースしているベルリン・クラシックスだが、似たようなBoxセットをいくつも出して、重複が多くて困る。二つのセットを買ってほとんど同音源…では困るし、明快な意図のリリースを願う。また1950年代に録音されたというクルト・トーマスのバッハの宗教曲、ロ短調ミサなどが復刻されること、カントル在任中の公演ライブがCD化されることを願っている。

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  • ★★★★★ 

    Gewitter  |  不明  |  不明  |  2011年03月24日

    Too brilliant! It has become one of my treasures.

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  • ★★★★☆ 

    一人のクラシックオールドファン  |  芦屋  |  不明  |  2008年12月22日

    私はCD8をベルリンクラシックCDでそしてCD4,5,6をアルヒーブ又はエンジェルLPで聴いていますが本アルバムはCD1,2のラミン指揮「ヨハネパッション」をはじめなかなか魅力的な充実した内容を容しています。何れの演奏を聴いても我々の世代は勿論若い愛好家らにも基本的な伝統を踏まえた各カントルの取り組んだ結果たるものを沸々と感じることが出来ましょう。特に私にはK.トーマスにリヒター盤以降には聴かれない根の張った普遍的なものを教えてもらったように思っております、素晴らしいアルバムです。

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