ピアノ協奏曲全集、パガニーニの主題による狂詩曲 ユジャ・ワン、グスターボ・ドゥダメル&ロサンジェルス・フィル(2MQA/UHQCD)
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村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 2024年09月04日
映像の方を見たので、遅まきながらレビューを。すこぶる華麗、ヴィルトゥオジティも申し分ない演奏で、クールな持ち味のピアニスト+丁寧な仕事をするが派手さのない指揮者の相乗効果で、最初に録音されたパガニーニ狂詩曲以外は、結果として不発と言わざるをえないプレトニョフ/ネゼ=セガン/フィラデルフィアの録音よりは明らかに上。ただし、ごく短い間に一気に録音・録画された演奏なので、すべての曲がいわば95点以上の模範的出来ばえ、もう一歩、突き抜けたものが欲しいという贅沢な不満はある。第2番、第3番、狂詩曲には既に録音があるが、もちろん今回の方が上。前回の3番の録音にも付き合っていたドゥダメルの躍動的な指揮も良い。でもぶっちゃけ、今回が初録音となる第1番がいちばん良く、若き日のラフマニノフらしい「尖った」この曲の魅力を再認識した。余談ながら、3番第1楽章のカデンツァは今回も小カデンツァの方を選択。その「芸術上の」理由をぜひ尋ねてみたいものだ。前述の通り、全曲のライヴ映像(こちらは拍手入り)があり、なかなかの見ものなので−−ユジャは5曲とも、すべて違う衣装で登場−−映像ディスクでの発売も期待したい。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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