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シューベルト(1797-1828)

Hi Quality CD ベートーヴェン:遥かなる恋人に、シューベルト:白鳥の歌 マーク・パドモア、内田光子(MQA/UHQCD)

ベートーヴェン:遥かなる恋人に、シューベルト:白鳥の歌 マーク・パドモア、内田光子(MQA/UHQCD)

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    うーつん  |  東京都  |  不明  |  2022年11月14日

    歌を削ぎ落し、詩の意味を突きつめていったその先にある絶世の「歌」。パドモアが歌う「遥かなる恋人に」なら2014年に録音したK.ベズイデンホウトとのディスク、「白鳥の歌」なら2010年にいれたP.ルイスとの名盤(いずれもハルモニア・ムンディよりリリース)がある。それぞれ美しい声と語りに重きを置いた豊かな歌が魅力で、もちろんこれらもお勧めしたいが、当盤ほど突き抜けてしまうと全く違う作品と思わざるを得なくなってしまう。こじんまりした録音場所(ウィグモアホール)らしい音響効果もあり、音は拡散せず自然と作品の内側にある「核」に向かって我々をいざなう。   パドモアと内田の伴奏で、「美しく歌う」という行為を捨てて前述のとおり歌を削ぎ落し、詩の意味を突きつめていったその先に待ち受ける絶世の「歌」を体験されることになろう。パドモアの絶唱が凄まじいのはもうお分かりと思うが、ここで特筆すべきなのが内田光子の伴奏。もはや伴奏の域を超えてしまっている気がする。内田光子の演奏自体が「ここで聴かないといけない」ものになっている。  パドモアに寄り添いながらベートーヴェンとシューベルトの心の奥にまで踏み込む。他の奏者ではなかなか踏み入れることができない領域に彼女は旅し、我々に案内してくれる稀有な存在になっている気がしてならない。   中でも気づかされたのは「白鳥の歌」における第14曲「鳩のたより」の存在。ハイネの詩による「ドッペルゲンガー」の大きなドラマの後に「オマケ」というと失礼だが、なにか「坐り心地の悪い」感じがする盤も時々ある中で、この盤では実に自然に収まっていると感じた。実際には出版の都合による寄せ集めなのかもしれないが、この盤では第1曲の「愛の使い」から「鳩の便り」まで実に理に適った円環を形作っているように思う。   このディスクが日本先行発売されるきっかけとなるパドモア&内田のコンサートが2022年11月に予定されているが、こんなディスクを聴かされてしまうと「行かねばならない」と思い詰めてしまうだろう。このサイトはチケット予約サイトではないのでこの辺にしておき、ディスクの話に戻ろう。パドモアと内田のコンビによる当盤、どれだけ言葉を尽くしてもそのすばらしさを私ごときでは伝えきれない。そんな時、ジャケットの写真を見つめてほしい。そこに写った二人のポートレイトが百の言葉よりもこの盤のことを語ってくれると思う。

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