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ベートーヴェン(1770-1827)

SHM-CD 弦楽四重奏曲第12番、第15番 ハーゲン四重奏団

弦楽四重奏曲第12番、第15番 ハーゲン四重奏団

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    一人のクラシックオールドファン  |  兵庫県  |  不明  |  2012年07月17日

    ハーゲンQは1981年頃ハーゲン四兄弟(彼らの父親がモーツァルテゥムOの首席ヴィオラ奏者ハーゲンだったらしいです)によって結成された四重奏団で途中一人メンバーチェンジがあったものの息の合ったアンサンブルでアルバン・ベルクQが既に解散してしまった現在高い評価を得ているオーストリアのSQで当然ベートーヴェンの弦楽四重奏曲にもボチボチ着実にレコーディングを進めて来ております。本盤(現在販売されておりません)は第12番(2004年収録、タイム@6’12A13’53B7’43C5’51)と第15番(2003年収録、@9’26A7’34B15’35C1’51D6’44)の後期グループ二曲を収めたものでまだ若いメンバーだけにややテンポも軽やか早く後期作品を必要以上に聴く者に意識させないムードを醸し出してはいる様に思いました。第12番、第1楽章での堂々としたスタートからアンサンブルの「覇気」が感ぜられ探り出したテーマの「ころがし」は少し「英雄」交響曲を連想しましたし長い内省的な第2楽章での変奏では結構沈着に運びつつ精神の最深部を覗き込むような幽玄な境地を感じさせてくれます。第3楽章は位置的には長い前楽章をはねのける様な楽章ですが前のめりにはならず最終楽章のリバウンドに対して辻褄をちゃんととっていた様に聴きました。第15番の方に移りますと第1楽章での会話的なやりとりの内にもあの「大フーガ」動機が優しく垣間見れます、短調が基調なので重厚さもあり〆はベートーヴェンらしいしっかりしたステップを踏んでいる処をこのQは訴えている様でした。第2楽章はトリオ形式なのですが中々面白い楽章でハーゲンQも比較的フリーで表現の多様性を見せているのではないでしょうか。続く第3楽章はベートーヴェン自身の病いの為に中段されていたこの曲へマァ後付で挿入された様なリディア旋法による長い楽章で「病いより癒えたる者の神への聖なる感謝の歌」と題され全体のクライマックスに位置しております。途中楽想が何回か変化し戻りつつ取り留めなさを感じますが後段での強奏でニュアンス深さは印象深いです。第4楽章〜第5楽章は何時移ったのかウカウカ出来ない箇所ですがヴァイオリンのジプシー・レチタティーヴ的な聴かせ処はやや雄弁で違和感も・・・とも思いました。全体として前述した様に決して後期グループ作品だと言うピンポイント的把握では無い処がベートーヴェン弦楽四重奏曲後期グループ作品に私たちが抱く深遠さとどう聴くかは夫々の好みに架かって来るのでしょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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  • ★★★☆☆ 

    リスナー  |  湯の里  |  不明  |  2006年08月28日

    ハーゲンQは確かにうまい。音楽のテクスチュアが明確で、主導的な声部を自在に扱う。個人の技術は最高だろう。特にルーカス氏のうまさが讃えられることが多いが、果たしてアンサンブル命の室内楽で、目立つ(浮く)というのはいかがなものか。素晴らしい技術で表層だけ整えられたベートーヴェンねえ。何かがおかしい。違う。「弦楽四重奏の響きが気持ちが悪い」と公言している評論家が「ハーゲンは好ましい」と本で書いてるが、実はこの発言こそハーゲンQの問題の本質を的確に突いているように思われてならない。

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