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ベートーヴェン(1770-1827)

SACD 交響曲第9番『合唱』 マンフレート・ホーネック&ピッツバーグ交響楽団(日本語解説付)

交響曲第9番『合唱』 マンフレート・ホーネック&ピッツバーグ交響楽団(日本語解説付)

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    白文鳥  |  愛知県  |  不明  |  2021年12月30日

    年末に第九を聴く習慣は今までなかったのですが、今年は何故か聴こうという気になりました。こういう時代のせいでしょうか。迷うことなくホーネックに白羽の矢が立ちました。エラス・カサド以上に刺激的な演奏。ホーネックのベートーヴェンには、カルロス・クライバーの魂が宿っているような気配を感じます。最新のブラームスにもそれを感じました。動画サイトにあるエルプとのグレートも壮絶でした。新譜が最も待ち遠しい指揮者です。さて、来年こそは。普通にコンサートに行ける年になることを祈りつつ、ホーネックに酔いしれます。

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    てつ  |  東京都  |  不明  |  2021年03月06日

    一聴して「ホーネックってこんな凄い指揮者だったっけ」とビックリした。既出のエロイカ、5番、7番は現代オケにおける従来アプローチにHIP的要素を加えて見通しの良さ狙いだったと思うが、この9番は現代の大オケに自らの読みとHIPアプローチを徹底させたものであり、あくまでHIPありきな点が無比と言っても良いのではないだろうか。ホーネックの深い読みについては村井先生がご指摘いただいているので、是非そちらを参照いただきたいが、この結果「彫りの深いHIPアプローチ」演奏がここにある。インテンポには拘らず、じっくり歌うところは歌う従来型アプローチでHIP演奏しているのだ。これを聞くと、あんなに良かったと思うパブロ・エラス=カサドの演奏が「ちょっとキツすぎる」と思えてしまうほどだ。それにしても、ピッツバーグ交響楽団もよくここまでやってくれたと思う。例えば村井先生ご指摘の第一楽章コーダにおける弦のスル・ボンティチェロなんて、どことは言わないが日本のオケでやろうとしたら総スカン食いそうな気がするけど、よく応じていると思う。ホーネックへの信頼の証ではないだろうか。この路線で突き進めば、このコンビは無双状態だと思うが、これだけの演奏を実現するための努力をしている事に心から敬意を表したい。

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2021年02月16日

    第1、第3楽章あたりはもう少し遅いテンポの、HIPとロマンティック様式のハイブリッド狙いかと予想したが、全く外れ。基本的なテンポ設定はアントニーニやエラス=カサドと変わらない。今回も賛否両論必至。現代の大編成オーケストラによる、すこぶる刺激的なHIP演奏だ。第1楽章第1主題の提示からして、実に激しい。再現部ではティンパニの波状攻撃に加えて、トランペットの猛爆(アメリカのオケはこれだから下品で嫌だと嫌われそうだが)。しかし、そんな中にあれこれ手練手管を忍ばせているのが、いつものホーネック流。詳しくはリーフレットでの指揮者自身の解説を読みながら聴いていただきたいが、たとえば第1楽章コーダの入りの葬送行進曲風楽句では、はっきりとテンポを落とし、弦楽器はスル・ボンティチェロで不穏な雰囲気を出している。スケルツォも猛烈に速いが、リピートは定番通り実施。トリオ直前のトランペットの畳みかけなど、いかにもという感じだが、トリオは楽譜通り、主部より速くなる。このテンポでは例のホルンのパッセージなど、大した名人芸だが、ここは一回ごとに表情を変え、だんだん遠ざかってゆくように奏でられている。 あざとい工夫が最も目立つのは、もちろん終楽章。冒頭のプレストに応ずる低弦のレチタティーヴォはイン・テンポではない。テノールがヴェルナー・ギューラであるように、歌手陣は軽く、柔らかい声の人、ノン・ヴィブラートで快速テンボに対応できる人ばかりが選ばれているが、中国人バリトン、シェン・ヤンも柔らかい美声の持ち主。冒頭の低弦レチタティーヴォは完全に彼の歌パートを先取りしている。実際に歌が入ってからも、ピツィカートの意志的な進行、木管がきれいに歌パートにからむなど、芸が細かい。トルコ行進曲に続くフガートも定番通り速いが、私がいちばん面白いと思ったのは、それに続く「歓喜の歌」の再現部。マゼールなどは壮大さを意図してテンボを落とす箇所だが、この演奏は前のテンボのまま突き進む。ここの音楽はロマンティックで荘厳なものではなく、revolutionary urgency(革命的な切迫感)を持つものだと指揮者は書いている。ベートーヴェンはなぜシラー自身もあまり高く買っていない、学生がビールジョッキ片手に腕を組んで歌うような歌に作曲したのか、と批判されることもあるが、これほどこの歌の「酒席歌」的キャラクターを鮮明に出した演奏は初めてだ。合唱のテンションの高さも圧巻。アンダンテ以後もドイツ語発音の強弱に合わせて楽譜にないディミヌエンドを入れるなど、あれこれ面白いが、長く書きすぎた。やや遅めのテンポの二重フーガでクライマックスに達した後は、熱狂的な速さ。最後のマエストーソでしっかりタメを作った後の管弦楽後奏は現代オケでフルトヴェングラーを再現したよう。   

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