輪違屋糸里 下

浅田次郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163229607
ISBN 10 : 4163229604
フォーマット
出版社
発行年月
2004年05月
日本
追加情報
:
20cm,285p

内容詳細

芹沢さん、あたしら、毀れちまいましょうよ…。9月18日の雨の夜、そこで一体何が起こったのか。暗い庭に漂う死の静けさ。芹沢鴨暗殺を描いた、浅田版新選組の最高傑作。

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ふじさん さん

    新選組の局長・芹沢鴨は、尊王攘夷の権化で英雄という名に相応しい新選組の棟梁。恨みがある訳でも、隊規違反でもないにに斬られることになった芹沢鴨、斬る側にも並々ならぬ苦悩が垣間見れる。組織を維持し発展させるための苦渋の決断。読んでいても、切なさが身に染みる。お梅との最後は、女の精一杯の矜持と心の強さを感じた。そして、一番の見せ場は、すべての出来事が終わり、糸里が松平肥後守様の御前に召された時のシーン、何事に臆することもなく自分の思いを語る、彼女の独壇場。自分の身の処し方や吉栄に対する心遣いに心打たれた。

  • なゆ さん

    好いた人が新撰組だったばかりに哀しい覚悟をしなければならなかった女たちの凛とした強さが読みどころ。糸里も吉栄もお梅も、それぞれの覚悟に泣かされた。剣を持たずに剣をふるうような糸里の猛り立つ声、言葉の道理。もう桜木太夫の初道中の場面なんざ、私はまさにおまさになりきって「わては、よう見られしまへん」な心もちで読んでいた。天晴!の一言。逆に新撰組がこんな野蛮な集団だったなんて…。まあ、最後の近藤の考えあぐねた二言でちょっとだけ許せるが。それにしても、芹沢鴨暗殺がこんなにもドラマティックに描かれているのがすごい。

  • Die-Go さん

    新選組副長・土方歳三の暗躍を描く、と書くとあまりに一面的ではあるが。第三者の目を通して書かれる場面と独り語りで進められる場面とが交互に現れる。それは決して読みにくいと言うわけではなく、むしろ真実は見るものによって変わるのだと言うこの物語の真骨頂がここに顕示されているように感じる。ちょっとご都合主義なところもあるけど、面白かった。特に下巻は一気に読ませる力があった。

  • B-Beat さん

    ◎続き‥ただ下巻、それも後半最終章にいたり芹沢暗殺の場面を過ぎたあたり、その場に出くわした糸園の切った啖呵の重みと土方のこれまでに自分の中で読書や映画などで培われた人間性(函館までも生きて生涯を全うした)の一途さとの対比がどうもあやふやというか、両者痛み分けというか、しっくりこなかった。自身の上下二巻一気読みの読み疲れのためか、よほど土方歳三という人物のその人物像が自分の中で固定化しているのか、そのへんはもう一度読んでみると受け取り方は変わってくるかなと思いながら一応ここに記しておくという感じ。

  • さつき さん

    下巻は、登場人物の独白が多く本音が分からなかった人物の心情がよく語られていました。胸に突き刺さるのは、武士になりたい男たちの思い。自分の周りだけは平穏であってほしいと願う女の心。自分を殺しても好いた男に報いたい気持ち。行き場のない思いが濃くて息が詰まりそうでした。新選組自体は、名を挙げ表舞台にのってくるのはこの物語の後ですね。まだ何者にもなっていない彼らの閉塞感が伝わってくるようでした。

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