ベートーヴェン(1770-1827)

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CD

Sym.8, 9: Walter / Columbia.so

ベートーヴェン(1770-1827)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SRCR2312
組み枚数
:
1
:
日本
フォーマット
:
CD

内容詳細

新しい復刻技術を使った再発盤。音は随分変わった。弦はきつめだが管は輝きを増した。残響部分もすっきりした。全般に音の輪郭が際立ち、ダイナミックレンジが広がった。その結果ワルターへの印象が変わってしまった。意外にめりはりがきいて男性的だ。(岡)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

  • 01. 交響曲第8番ヘ長調
  • 02. 合唱*交響曲第9番ニ短調

総合評価

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この第九も、ワルターならではの柔と剛の同...

投稿日:2014/05/18 (日)

この第九も、ワルターならではの柔と剛の同居が大きな効果をあげている。 ベートーヴェンが長い模索の中で見いだした極限の世界を、高貴な理想の精神と、柔と剛をしっかり兼ね備えた音楽により、再現している。 ワルターの第九はよく、第3楽章が非常に高く評価されており、スケルツォは話題にならないが、僕が今まで聴いた範囲ではワルター以上のレベルのスケルツォ演奏は聴いた事はない。スケルツォ部の独特の巨大なスケール感と激しさ、平等と祝福にあふれたユートピアを思わすトリオ、双方が素晴らしいの一語だ! もちろん、人間が大きな何かを築き上げてゆくような音楽に不思議な悟りと宇宙的な要素を感じる第1楽章や、高貴な安らぎに満ちた第3楽章も素晴らしい。 それと、特筆に値するのが第4楽章のチェロとダブルベースによるレチタティーヴォが非常に良いということや、声楽ソロの重唱部の歌い回しがハートフルで素晴らしい。特に終結のプレストに突入する直前の「あなたの優しい翼に抱かれれば、あらゆる人々は同胞となる」と非常に感動的に歌われる四重唱部分は私が聴いた範囲内の第九の演奏の中では、まさしく最高の四重唱であるし、歓喜の主題をベースにした「本物の親友を得るという難しい幸福を得た者も、心やさしき嫁と添い遂げる事が出来た者も、慶びの声を合わせよう・・・・・・」と歌う重唱部分の祝福に満ちた歌い回しも実に良い。 ほとんど話題にならないが、特に中でもソプラノのクンダリと、バスのウィルダーマンは本当に良いと思います ワルターの第九のフィナーレは、ベートーヴェンが、そしてワルターが本物の理想とする、億万の人々が認めあい寄り添う、本物の高次元のユートピアへの提言であると思えてならない。

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ワルターはベートーヴェン交響曲全集として...

投稿日:2010/09/20 (月)

ワルターはベートーヴェン交響曲全集としては二回録音しているようでその内第九「合唱」は二回目のコロンビアSOを振って1959年(ワルター当時83歳、演奏タイム@16’13A11’03B17’45C26’11)に収録されたものであります。全体としては所謂超名演とされているような劇的なものではなくやや義務的な感じもあるもののワルターの穏当な表現が支配されております。なお、一回目のものはオーケストラがNYPOで 1949年(@15’25A10’01B16’27C23’42)録音されたものですけれど最終楽章が1953年録り直し(オーケストラはコロンビアSO、独唱陣ではバリトンのみが録り直し前と同じで他はチェンジ)されたものらしいです。なお、録り直し前のもので編集されたオリジナル一回目?盤も全集版に含め別に販売されております。さて、本盤二回目のもの・・・第1楽章、少し飛び跳ねるような感じでスタート、しなやかな感じでちらつく第1テーマも角立てず・・・最後のクロージングもギクシャクせずソフトランディングにさえ思えます。第2楽章はティンパニー協奏曲とも言える楽章、ティンパニーはエコー気味にきつくなく積重ねて行く様なパッセージが印象的。中間部のホルンも夢心地、とにかく少しゆったり目に進めた楽章。第3楽章は最終楽章への橋渡し的な楽章でワルターがその天国雰囲気を彼らしさで展開、結びは大きく続く楽章への展望をソフトに導きます。いよいよ最終楽章、初めきっちり物語るように低音弦からスタート。例の歓喜のテーマはすべり出しは安らぎに満ちて・・・そしてピークではゆったり大きく枠一杯にアクセントをつけて型通りに(やや時代的?)。さて声部に入りバリトンは一応無難に第一声、合唱も初めの方は全体力まずおっとり。そしてテノール独唱に入る前のその合唱の括りは至って簡潔、マーチ序奏との「間」を設けテノールが少し野生気味な宣誓をあげます。歓喜の大合唱も先のオーケストラによる歓喜と同じで健康的です。健康的であるとともに楷書的でもありますが中ダレを少し感じました・・・そう「勢い」が抑制され〆の合唱も引き摺りません。話し戻ってソプラノの元気さも独唱陣の特徴。本演奏、残念ながら通常我々が第九に求める説得性から満点とは行かないようです。一方第8番(1958年録音@7’37A4’21B5’48C8’37)は偶数番というわけではありませんがワルターの手の内で多少通常軽く扱われるこの曲を特に第3,4楽章をゆったり目に運ぶ事でその曲の価値が挽回されるような最高ランクの出来上がり。・・・第1楽章での典雅さとダイナミックさのミクスチュアそしてテーマの転調による繰り返し投入はきっちり運んでいます。軽妙ウィーン風の第2楽章もしっかりしており又第3楽章のトリオにおけるホルン旋律が素朴で前後のメヌエットとの対照感を増しています。得てしてモタモタしいろんな楽想が錯綜する最終楽章も前述の様に慌てずきっちりしている感じです。なお、全集版一回目での第8番はNYPOを振って1942年録音されたそうです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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ワルターの芸風を考慮に入れれば、第8の方...

投稿日:2010/05/15 (土)

ワルターの芸風を考慮に入れれば、第8の方が非のうちどころのない名演だと思う。最晩年のワルターならではの、ヒューマニティ溢れる滋味豊かなアプローチが、第8という交響曲の楽想にぴたりと符合するからである。コロンビア交響楽団も、第8に関しては、ワルターの統率の下、なかなかの好演を行っていると言えよう。これに対して第9であるが、ワルターの指揮だけに着目すると、名演と言っても差支えはないものと思われる。ただ問題は、コロンビア交響楽団の非力さが、この曲の場合、かなり露呈することになっており、終楽章のアンサンブルの乱れなども、これがスタジオ録音とは信じられないような情けなさだ。それと、終楽章のテノールのアルバート・ダ・コスタの独唱はいささか品を欠き、あまりの情感過多な表現ぶりに辟易とさせられた。しかしながら、これらを帳消しにしてしまうだけの名指揮をワルターは行っており、特に、第3楽章の豊かな抒情は、ワルターと言えども最晩年になって漸く表現し得た至高・至純の美しさと高く評価したい。現時点においても賛否両論が存在するDSDリマスタリングであるが、第8は大成功で、第9は、合唱入りというハンディもあるせいか、今一歩という気がした。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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ベートーヴェン(1770-1827)

1770年12月17日(16日?):父ヨハン、母マリアの次男としてドイツのボンに誕生。 1778年:7歳でケルンでの演奏会に出演。 1781(1782?)年:クリスティアン・ゴットロープ・ネーフェに師事。 1800年:交響曲第1番を宮廷劇場で指揮。 1804年:交響曲第3番『英雄』を発表。 1805年:交響曲第5番『運命』、交響曲

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