ベートーヴェン(1770-1827)

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CD 輸入盤

ピアノ協奏曲第4番、第5番『皇帝』、他 リヒター=ハーザー、ケーゲル

ベートーヴェン(1770-1827)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SSS0068
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
ライブ盤,輸入盤

商品説明

リヒター=ハーザー vs ケーゲル
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番、第5番『皇帝』

私たちが抱いているヘルベルト・ケーゲルのイメージとは、交響曲や管弦楽曲の名指揮者である。何かにつけ徹底的なやり方をするケーゲルであれば、ひとりですべてを仕切ることができる楽曲のほうが向いていると想像されるのも当然だろう。事実、協奏曲の録音は、ブラームスのピアノ協奏曲などごくわずかを除いて、今までほとんど発売されてこなかった。今回は珍しくも彼が伴奏指揮をした記録が発表されるわけだ。
 ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番は、実に柔らかい響きの第1楽章で始まる。このベートーヴェンとしては並はずれて抒情的な、夢見るようで、シューマンやメンデルスゾーンの世界に近い作品を、ケーゲルは、非常にやさしい手つきで扱っている。彼の演奏は、だいたいの場合、非常に線がはっきりした抽象絵画、あるいは熱い情念が吹きこぼれるような表現主義絵画のようなことが多いのだが、これは淡い色の水彩画のようである。旋律はとても大事に歌われ、平和で穏やかな美しさが満喫できる。しみ入るような幻想的な味わいは、ドイツの演奏者ならではだ。
 ピアノは、かつてドイツの実力派として知られていたハンス・リヒター=ハーザーで、ケーゲルが率いる管弦楽に比べると、対照的にがっしり感が強い。第1楽章よりも第2楽章がいい。内省的で、ちょっとベートーヴェンの最後期のソナタのような深い趣を持つ。これは非常に聴き応えがある。このピアノに、非常に注意深いオーケストラが付き添う。特に第3楽章へと移行する前の弱音部分はすばらしい。そして、フィナーレは両者とも一挙に疾走を始める。リヒター=ハーザーは死の2年前というのが関係するのか、ミスタッチが目立つが、やりたい音楽はよくわかる。
 ピアノ協奏曲第5番は、同じ演奏者どうしの共演だが、時期的に7年早いだけあって、ピアノはいっそう確実だ。もちろん颯爽とした管弦楽ともども、第4番よりいっそうストレートに音楽を進めていく。
 ところが、第2楽章ではとろけるようにロマンティックになるのだ。ピアノの上がり下がりやトリルはまるで愛撫するようで、第1楽章とのコントラストは強烈だ。第3楽章でも、力強さと官能性の両方を楽しめる。(許光俊)

・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調 Op.58
 ハンス・リヒター・ハーザー(P)
 ライプツィヒ放送交響楽団
 ヘルベルト・ケーゲル(指揮)
 1978年6月6日ステレオ録音(ライヴ)

・ベートーヴェン:ソナタ第25番『かっこう』〜第1楽章(アンコール)
 ハンス・リヒター・ハーザー(P)
 1978年6月6日ステレオ録音(ライヴ)

Bベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番『皇帝』変ホ長調 Op.73
 ハンス・リヒター・ハーザー(P)
 ライプツィヒ放送交響楽団
 ヘルベルト・ケーゲル(指揮)
 1971年5月11日ステレオ録音(ライヴ)

総合評価

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4番で、盛大に音を外す場面が見られるが、...

投稿日:2008/08/10 (日)

4番で、盛大に音を外す場面が見られるが、終わりよければ全てよし。6年以上前の5番は、より安定している。落ち着いたドイツの味とでも言おうか。ライヴ的な即興性も加わり、なかなか聞かせる演奏となっている。アンコールも気が利いている。両曲の間に録音上の差は見られず、何れも低域が安定した見事な音。冷戦後期の東ドイツの聴衆の微温的反応はいつもの通り。

七海耀 さん | さいたま市 | 不明

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ハンス・リヒター・ハーザーって初めて聞い...

投稿日:2007/06/22 (金)

ハンス・リヒター・ハーザーって初めて聞いたのですが、とっても純粋できれいな音だけど、線は太いピアノって感じがしました。だから時には重厚なドイツ的な音楽もしっかり聞こえます。ライブ的なミスはありますが、すばらしい演奏です。ケーゲルは伴奏に徹している感じです。オケもまだ充分実力を保っている時期で、指揮者にしっかり答えています。アンコールも収録されているのがうれしく、それがまたいい演奏です

フランツ さん | 宮崎県 | 不明

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総評として、ケーゲル色(寒々とした緊迫感...

投稿日:2007/05/09 (水)

総評として、ケーゲル色(寒々とした緊迫感というか…)がいつもより薄く、ピアノがより浮き出る形となっているのがいい。解説の人は「対決」と書いているが、ケーゲルの絶妙なサポートの上で自由に踊るリヒター=ハーザーといった感じで、「協調」と表現した方が相応しいように思う。初聴のリヒター=ハーザーは、決して質実剛健ドイツカラー一辺倒ではなく、しっとりとした抒情も充分に漂わせていて強く心惹かれた。カラヤンとのブラP協2の再発を切に願います。個人的には「かっこう」が一番よかった。ベトソナのCD化もぜひぜひお願いします。

桜子 さん | fukuoka | 不明

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ベートーヴェン(1770-1827)

1770年12月17日(16日?):父ヨハン、母マリアの次男としてドイツのボンに誕生。 1778年:7歳でケルンでの演奏会に出演。 1781(1782?)年:クリスティアン・ゴットロープ・ネーフェに師事。 1800年:交響曲第1番を宮廷劇場で指揮。 1804年:交響曲第3番『英雄』を発表。 1805年:交響曲第5番『運命』、交響曲

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