
多種多様なサウンドと曲想を楽しめるアルバム
ブラック・マウンテン
アレクセイ・ゲラシメツ、ハミルトン指揮NDR北ドイツ放送フィル
【概要】
◆水のさまざまな音から金属廃棄物の音、ベートーヴェンの田園まで登場するユニークなアルバム。最後はリルケの詩の一節「隼なのか、嵐なのか、それとも大いなる歌なのか」を曲のタイトルにしながらも前向きに終わる内容となっています。
◆打楽器奏者アレクセイ・ゲラシメツと、ゴードン・ハミルトン指揮NDR放送フィルによる録音。
【収録作品】
◆「ピアゾノーレ」はピアソラの「リベルタンゴ」が即興で変貌しすぎて別な曲になってしまったもの。
◆「ウォーター・サイクル(水循環)」は、個体→液体→気体という水元素の変容を実際の音で描いた面白い曲。
◆「風の中の花」は、蝶を捕まえるような繊細で壊れやすい感覚を保ちながら演奏される曲。
◆「ブラック・マウンテン」は、調性のある和音が衝突し、反発や緊張、惹きつけ合いを生み出す様子を描いています。
◆武満徹の「夜」は、マリンバとフルートが繊細に舞い、儚くも詩的な対話を繰り広げます。
◆「リヴァイアサン」はドラム缶などの廃棄物を打楽器として使用しながら環境に関する問題提起もおこなう曲ですが、最後は前向きです。
【演奏者】
◆ドイツ出身のアレクセイ・ゲラシメスの演奏は、単なる打撃音を超え、旋律楽器のような抒情性と、複雑なテクスチャを生み出します。
【録音】
◆録音は2025年5月にドイツ連邦共和国北部ハンブルクのNDRコンツェルトハウス大放送ホールで収録。打楽器の微細なアタック音から、オーケストラの全奏における咆哮までを歪みなく捉えるために、最高水準のデジタル録音技術が駆使されています。
【製品仕様】
◆デジパック仕様で、ブックレット (ドイツ語、英語・16ページ)には、作曲・演奏のゲラシメツによる解説などが掲載。EU製で、ディスクはメジャー・レーベルでもおなじみの独オプティマル・メディアが製造。
関連レーベル
Berlin Classics ・
Neue Meister ・
Brilliant Classics ・
Piano Classics
作品情報
トラックリスト
CD [61'30]
アレクセイ・ゲラシメツ(1987- )
◆「ピアゾノーレ」
当初はピアソラの有名曲「リベルタンゴ」をヴィブラフォンとピアノのためにアレンジするつもりだったものが、即興でどんどん変容拡大してしまい、全く別物になってしまったものをさらにソロ・ヴィブラフォンとオーケストラのための作品としてアレンジ。それでも「リベルタンゴ」の要素は感じられるので、タイトルは「ピアソラ」と「オノーレ(敬意や名誉を意味)」を合わせた造語「ピアゾノーレ」としています。
楽器編成は、ソロ・ヴィブラフォン、フルート2(ピッコロ持ち替え1)、オーボエ2(イングリッシュホルン持ち替え1)、クラリネット2(バスクラリネット持ち替え1)、 ファゴット2(コントラファゴット持ち替え1)、ホルン2、トランペット2、トロンボーン2、バストロンボーン、パーカッション2、ティンパニ、弦楽器。
1. [6'08]
アレクセイ・ゲラシメツ(1987- )、
ゴードン・ハミルトン(1982- )
◆「ウォーター・サイクル(水循環)」 [12'35]
オーケストラと「水にまつわる音」という珍しい組み合わせで音色の可能性を探る作品。水という元素の変容(氷→液体→蒸気)を音楽的に描写しています 。
調律された氷の塊、氷入りのシェイカー、水入りペットボトル、弓で弾くウォーターフォン、金属管、ゴング、水に浸すことで音程を変えるクロタルなどのほか、曲の終盤では、湯沸かし用の笛吹きケトルが発する「ピー」という音を、蒸気の存在を示すものとして使用しています。
2. 第1曲 凍った構造 [3'07]
3. 第2曲 断片化された間奏曲 [1'47]
4. 第3曲 流動的なテクスチャ [3'55]
5. 第4曲 膨張する粒子 [3'46]
◆「風の中の花」
ソロ・パーカッションとオーケストラのための作品。2つの交互に現れる浮遊感のある和音を土台に、蝶を捕まえるような繊細で壊れやすい感覚を保ちながら演奏されることが要求されます。
6. [5'02]
アレクセイ・ゲラシメツ(1987- )
◆「ブラック・マウンテン」 [8'07]
ソロ・パーカッションとオーケストラのための作品。調性のある和音が衝突し、反発や緊張、惹きつけ合いを生み出す様子を描いています。登山のように、ゼロ地点から可能な限り高く登ろうとする、未知への挑戦を象徴するもので、タイトルの「ブラック・マウンテン」は、作曲中に浮かんだ抽象的なイメージに基づくものです。
7. 第1曲 [3'26]
8. 第2曲 [2'24]
9. 第3曲 [2'17]
武満徹(1930-1996)
◆「海へ」 より
国際環境保護団体グリーンピースからの委嘱によりアルトフルートとギターのために作曲。ここではアルトフルートとマリンバにより演奏されています。
10. 第1曲 夜 [2'37]
ジョン・ササス (イオアニス・プサタス)(1966- )
◆「リヴァイアサン」 [26'50]
トーンハレ・デュッセルドルフ(コンサートホール)らの委嘱作。ドラム缶、ガソリン携行缶、オーブン用トレー、PC筐体などの廃棄物を打楽器として叩きます。
第1曲 地獄への爆走
11. 第1部 [2'53]
12. 第2部 [4'30]
ほぼ陽気で踊るような、非常に勢いのある曲です。人類が自らの滅亡に向かって止めどなく突き進んでいる、自己破壊的な疾走感を表現。
第2曲 最後の小川
13. 第1部 [4'10]
14. 第2部 [4'17]
ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」の響きを反映させた曲。 「ベートーヴェンが現代の世界を見たらどう思うか、今の自然にどのような音楽を捧げるか」という問いを投げかけています。
第3曲 やがて私たちは皆、水の上を歩く
15. 第1部 [1'13]
16. 第2部 [2'12]
1本の水ボトルを中心としたオーケストラ幻想曲。 捨てられたペットボトルが、創造的な再解釈によって音楽へと昇華される様子が描かれています。
第4曲 隼なのか、嵐なのか、それとも大いなる歌なのか
17. 第1部 [1'38 ]
18. 第2部 [2'38]
19. 第3部 [1'58]
20. 第4部 [1'21]
意味深なタイトルは、ライナー・マリア・リルケの1899年の詩「私は自分の人生を生きる」の最後の一節。原詩では前半で、最後の輪を完成させることはできないかもしれないが挑戦はしたいとしていますが、後半では、何千年経っても自分が何者なのかまだわからないとしており、輪の完成が困難なことを暗示しています。しかしここではもっと前向きに捉えており、曲調も決意と変化のヴィジョンを融合させた力強いものとなっています。
アレクセイ・ゲラシメツ(ソロ・パーカッション、マリンバ/海へ)
エミル・クユムジュヤン(パーカッション/リヴァイアサン)
ルーカス・ベーム(パーカッション/ウォーター・サイクル、リヴァイアサン)
セルゲイ・ミハイレンコ(パーカッション/ウォーター・サイクル、リヴァイアサン)
レオニー・ブミュラー(アルトフルート/海へ)
NDR北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団
ゴードン・ハミルトン(指揮)
録音:2025年5月
場所:ドイツ、ハンブルク、NDRコンツェルトハウス、大放送ホール
作曲者情報
ジョン・ササス (1966- )
武満徹(1930-1996)
演奏者情報
アレクセイ・ゲラシメツ

トラックリスト
CD [61'30]
アレクセイ・ゲラシメツ(1987- )
◆ピアゾノーレ
1. [6'08]
アレクセイ・ゲラシメツ(1987- )
ゴードン・ハミルトン(1982- )
◆ウォーター・サイクル(水循環)
2. 第1曲 凍った構造 [3'07]
3. 第2曲 断片化された間奏曲 [1'47]
4. 第3曲 流動的なテクスチャ [3'55]
5. 第4曲 膨張する粒子 [3'46]
◆風の中の花
6. [5'02]
アレクセイ・ゲラシメツ(1987- )
◆ブラック・マウンテン
7. 第1曲 [3'26]
8. 第2曲 [2'24]
9. 第3曲 [2'17]
武満徹(1930-1996)
◆海へ
10. 第1曲 夜 [2'37]
ジョン・ササス (イオアニス・プサタス)(1966- )
◆リヴァイアサン
第1曲 地獄への爆走
11. 第1部 [2'53]
12. 第2部 [4'30]
第2曲 最後の小川
13. 第1部 [4'10]
14. 第2部 [4'17]
第3曲 やがて私たちは皆、水の上を歩く
15. 第1部 [1'13]
16. 第2部 [2'12]
第4曲 隼なのか、嵐なのか、それとも大いなる歌なのか
17. 第1部 [1'38 ]
18. 第2部 [2'38]
19. 第3部 [1'58]
20. 第4部 [1'21]
アレクセイ・ゲラシメツ(ソロ・パーカッション、マリンバ/海へ)
エミル・クユムジュヤン(パーカッション/リヴァイアサン)
ルーカス・ベーム(パーカッション/ウォーター・サイクル、リヴァイアサン)
セルゲイ・ミハイレンコ(パーカッション/ウォーター・サイクル、リヴァイアサン)
レオニー・ブミュラー(アルトフルート/海へ)
NDR北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団
ゴードン・ハミルトン(指揮)
録音:2025年5月
場所:ドイツ、ハンブルク、NDRコンツェルトハウス、大放送ホール
Track list
Alexej Gerassimez
01. Piazonore 6'08
Alexej Gerassimez, Gordon Hamilton
Water Cycle
02. I. Frozen Structures 3'07
03. Ii. Fractured Interlude 1'47
04. Ii. Fluid Textures 3'55
05. Iii. Expansive Particles 3'46
06. Flower In The Wind 5'02
Black Mountain
07. I 3'26
08. Ii 2'24
09. Iii 2'17
Toru Takemitsu
Toward The Sea
10. I. The Night 2'37
John Psathas
Leviathan
11. I. Hightailin' To Hell Part 1 2'53
12. Part 2 4'30
13. Ii. The Final Brook Part 1 4'10
14. Part 2 4'17
15. Iii. Soon We'll All Walk On Water Part 1 1'13
16. Part 2 2'12
17. Iv. A Falcon, A Storm, Or A Great Song Part 1 1'38
18. Part 2 2'38
19. Part 3 1'58
20. Part 4 1'21
Alexej Gerassimez
Solo-Percussion
Emil Kuyumcuyan
Percussion (Leviathan)
Lukas Böhm
Percussion (Water Cycle, Leviathan)
Sergey Mikhaylenko
Percussion (Water Cycle, Leviathan)
Leonie Bumüller
Altflöte (Toward The Sea)
Alexej Gerassimez
Marimba (Toward The Sea)
Ndr Radiophilharmonie
Gordon Hamilton
Recorded May, 2025 at NDR Konzerthaus, Großer Sendesaal
