CD 輸入盤

『ルイーズ夫人のための音楽〜17世紀英国の音楽集』 ルシル・テシエ&アンサンブル・レヴィアタン

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
HMN916119
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


17世紀の女スパイゆかりの音楽集

フランスのマルチ楽器奏者、ルシル・テシエ率いるアンサンブル・レヴィアタン(リヴァイアサン、海中の聖獣のこと)による、17世紀英国の音楽集。17世紀の英国、といってもその切り口は実に興味深いもので、当時活躍した女スパイゆかりの音楽集となっています。
 ルイーズ・ド・ペナンコエ・ド・ケルアイユ(ルイーズ夫人)は、フランス国王ルイ14世に雇われたスパイで、チャールズ2世[1630-1685](王位1660〜1685)の愛人でした。最初はチャールズ2世の王妃キャサリン付きの女官としてロンドンの宮廷に入り込み、チャールズ2世の寵愛を受け、ポーツマス侯爵夫人という称号まで与えられます。彼女はルイ14世から、太陽王の影響がイギリスにも及ぶように命じられていました。チャールズ2世はたいへんなフランス趣味で、王位につくと、ルイ14世にならって弦楽合奏団(24のヴァイオリン)を結成、宮廷や礼拝堂では、フランス人や、フランスで学んだ音楽家を雇いました。また、英国の音楽家をフランスに派遣したりと、フランスの芸術を英国に取り入れようとしました。そんな中ルイーズも独自の音楽施設まで与えられ、そこでリュリのオペラからの楽曲を楽員に演奏させるなど様々な催しを開いていました。チャールズ2世はこれを喜びましたが、彼がますますフランス趣味になることはルイ14世の意図と合致。ルイーズは非常にうまく立ち回りながら、文化的・政治的な目的を遂行したのです。さらに音楽家たちも、チャールズ2世宮廷の動向をフランスに報告したりもしていたようです。しかしそんなルイーズのおかげもあって、英国でも豊かで華麗、かつ表現力豊かなレパートリーが生み出されることとなったのです。こうした視点からプログラムされた音楽を聴いていると、海峡で隔てられた国同士の音楽でも、器楽の編成や書法などに似た部分が感じられ、大変興味深いです。
 ルシル・テシエはパリ国立高等音楽院やバーゼル音楽院などで学んだ、様々な楽器を演奏でき、さらに歌も歌えるプレイヤー。コンセール・スピリチュエル、レザール・フロリサンなどでも活躍しています。さらに、2016年からソルボンヌ大学で「英国の舞台音楽の狂気」について研究もしています。2015年「アンサンブル・レヴィアタン」を設立。17世紀の英国の舞台音楽を中心としたレパートリーで活動をスタートさせますが、現在ではイタリア、ヘンデル、フランス音楽など主にバロック期の作品に多く取り組んでいます。(輸入元情報)

【収録情報】
ルイーズ夫人のための音楽

『田舎の音楽』

1. ジョン・フロウ[1649-1708]:羊飼いよ、みなおいで(ヴィーナスとアドニス』より)
2. ジャン=バティスト・リュリ[1632-1687]:漁師のためのエア(アルチェステ、またはアルシードの勝利 LWV.50より)
3. リュリ:歌え、踊れ(アティス LWV.53より)
4. リュリ:ブレー(ヴェイルサイユの王の大喜遊曲 LWV.38)
5. マシュー・ロック[c.1621-1677]:Lilk(テンペストより)
6. ヘンリー・パーセル [1659-1695]:それゆえ、あなたのつまらない神と(アテネのタイモン Z.632)
7. 作曲者不詳:おろかな英国(The Comical History of Don Quixote)
8. ブロウ:この甘い木立で(Venus and Adonis)

『ソフトな音楽』
9. リュリ:みな、眠れ(アティス LWV.53)
10. パーセル:エア(Bonduca, or the British Heroine, Z.574)
11. パーセル:ホーンパイプ(Bonduca, or The British Heroine, Z.574)
12. パーセル:準備せよ、祭りが始まる(テオドシウス、または愛の力 Z.606より)
13. パーセル:見よ、夜だってそこに(妖精の女王 Z.629より)
14. サムエル・エイクロイド(1684〜1706年頃に活躍):フランスから最近来たにやけた男が歌う新しい歌
15. ブロウ:フルートのための楽曲(ヴィーナスとアドニス)
16. ブロウ:ヴィーナス!アドニス!(ヴィーナスとアドニス)
17. ロック:ヴィーナス降臨のためのシンフォニー(プシケ)

『狂気の歌』
18. リュリ:この芝のなんという緑!(Roland LWV.65)
19. ロック:悪魔と怒りの歌(プシケより)
20. リュリ:黄泉の国の祭りのエア(Alceste ou le Triomphe d’Alcide, LWV.50)
21. 作曲者不詳:暗黒の牢獄から
22. ジョン・エックレス[1668-1735]:Oh! Take him gently from the pile(Cyrus the Great, or The Tragedy of Love)

『嘆きの歌』
23. リュリ:天よ! 私をつつむ空気(アティス LWV.53)
24. ブロウ:ほら! ヒバリやヒワの声が(ヘンリー・パーセル氏の死に捧げるオード)

 アンサンブル・レヴィアタン
 ルシル・テシエ(リコーダー、バロック・オーボエ、バロック・バスーン)

 録音時期:2021年9月
 録音場所:パリ、サル・コルトー
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

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