オッフェンバックのレアな歌劇を収録した
「オペラ・ララ」レーベルらしいアルバムがセット化
ジャック・オッフェンバックは、ドイツ・プロイセン王国のケルンに生まれフランスで活躍した作曲家。間違いなくフランスのオペレッタの最も重要な作曲家で、100近くのオペレッタを書き、現在のミュージカルに決定的な影響を及ぼしました。オッフェンバックは子供の時から父の手ほどきでチェロを学びパリ音楽院に入学。卒業後はオーケストラのチェロ奏者となり、上流社会のサロンでは「チェロのリスト」とよばれるくらいの名手で、現在ではほとんど演奏されることはありませんが、数多くのチェロ作品を作曲しています。1848年、二月革命を避けドイツに一時帰国しましたがまもなく戻り、その後は終生パリに住み作曲家として活躍。1850年にテアトル・フランセの指揮者、後の1855年には自らの劇場「ブフ・パリジャン座」を設立、オペレッタを上演して人気を博しました。特に『地獄のオルフェ(邦題:天国と地獄)』は1858年10月21日初演され、翌年6月までに連続228回公演と大ヒットした代表作。ロッシーニは「シャンゼリゼのモーツァルト」と評し、現代においても「オペレッタの父」とも呼ばれています。晩年の代表作『ホフマン物語』は未完のまま亡くなっていますが、幻想的なストーリーと充実した音楽、エンターテイメントと芸術性を見事に兼ね備えた傑作歌劇といえるでしょう。
「Opera Rara」は、19世紀から20世紀初頭の失われたオペラの遺産を再発見、復元、記録、実行するための財団として設立され、2020年にちょうど50年をむかえました。特にドニゼッティ、ロッシーニなど、それまで演奏されることのなかった歌劇を多数、再演奏を果たしてきています。このセットに収録された2つのオッフェンバックのオペレッタ『ロビンソン・クルーソー』『ヴェル=ヴェル』、そしてタイトルさえほとんど聞いたことのないオペレッタからのオペラ・アリア集を、今回セット化して限定再発売いたします。
ブックレットは、トラック表、あらすじのみとなりますが、歌詞(フランス語&英語のみ)は、オペラ・ララのホームページよりダウンロード可能となる予定です。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1-3
● オッフェンバック:喜歌劇『ロビンソン・クルーソー』全曲(英語歌唱版)
ジョン・ブレックノック(テノール)
イヴォンヌ・ケニー(ソプラノ)
ロデリック・ケネディ(バス)
イーニッド・ハートル(メゾ・ソプラノ)
マリリン・ヒル・スミス(ソプラノ)
アレクサンダー・オリヴァー(テノール)
サンドラ・ブラウン(メゾ・ソプラノ)
アラン・オピー(バリトン)
ウィンダム・パーフィット(バス)
ジェフリー・ミッチェル合唱団
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
アラン・フランシス(指揮)
録音時期:1980年8月
録音場所:ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール
録音方式:ステレオ(セッション)
Disc4-5
● オッフェンバック:喜歌劇『ヴェル=ヴェル』全曲
トラ・エイナルスドッティル(ソプラノ)
アン・テイラー(メゾ・ソプラノ)
ルーシー・クロウ(ソプラノ)
トビー・スペンス(テノール)
マーク・ル・ブロック(テノール)
マーク・ストーン(バリトン)
アン=マリー・オーウェンズ(メゾ・ソプラノ)
フランク・ルゲリネル(バリトン)
ロイク・フェリックス(ヴォーカル)
ジェニファー・ラーモア(メゾ・ソプラノ)
セバスティアン・ドロワ(テノール)
ニコル・ティベルス(ソプラノ)
ニコラス・ジェンキンス(テノール)、他
ジェフリー・ミッチェル合唱団
フィルハーモニア管弦楽団
デイヴィッド・パリー(指揮)
録音時期:2008年9月
録音場所:ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール
録音方式:ステレオ(セッション)
Disc6-7
● Entre Nous〜知られざるオッフェンバックの喜歌劇からのアリア集
*喜歌劇『月世界旅行』『ブラバントのジュヌヴィエーヴ』『美しい香水屋』『ため息橋』『密猟者』『10時間の外出』『ヴェル=ヴェル』『2人の漁師』『西インド諸島の女』『ドゥニ夫妻』『美しきリュレット』『ディーヴァ』『羊飼い』『サン=フルールの薔薇』『雪だるま』『チュリパタン島』『パン屋の女将はお金持ち』『白夜』『ファゴット氏』『ペロニラ先生』『魔法使いの兵士』『トトの城』『人参の王様』からのアリア
カサンドル・ベルトン(ソプラノ)
イヴォンヌ・ケニー(ソプラノ)
エリザベス・ヴィダル(ソプラノ)
ジェニファー・ラーモア(メゾ・ソプラノ)
アレクサンドラ・シェルマン(メゾ・ソプラノ)
マーク・ストーン(バリトン)
ローラ・クレイクム(ソプラノ)
コリン・リー(ソプラノ)
マーク・ワイルド(テノール)
ロイク・フェリックス(ヴォーカル)
マーク・ストーン(バリトン)
アンドレ・コニェ(バリトン)
ダイアナ・モンタギュー(メゾ・ソプラノ)
マーク・ル・ブロック(テノール)、他
ジェフリー・ミッチェル合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
デイヴィッド・パリー(指揮)
録音時期:2006年9月
録音場所:ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール
録音方式:ステレオ(セッション)