アストリグ・シラノシアン/『ディア・マドモアゼル』

2020年09月30日 (水) 11:30 - HMV&BOOKS online - クラシック


アストリグ・シラノシアン「ALPHA」に登場、バレンボイムも参加!

近代フランスを代表する偉大な音楽教育者の1人、ナディア・ブーランジェ[1887-1979]。彼女の教え子や、親交を待ち影響を受け合った音楽家たちは、国籍を超え、敬愛を込めて彼女を「マドモアゼル」と呼びました。深い尊敬で結ばれたイーゴリ・ストラヴィンスキー[1882-1971]のほか、教師としては、閉鎖的なタンゴの世界に限界を感じてその門を叩いたアストル・ピアソラ[1921-1992]、後に十二音技法で個性を発揮するエリオット・カーター[1908-2012]、ミニマルを経て抒情的作風を確立するフィリップ・グラス[1937-]、ジャズや映画音楽で活躍した稀代のメロディ・メーカー、ミシェル・ルグラン[1932-2019]、ジャズのみならずポピュラー・ミュージック全体に大きな足跡を残すクインシー・ジョーンズ[1933-]という、多種多様なアーティストたちに音楽の基礎を教え、種を蒔いたことで知られます。
 これらの作品を、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンでも共演しているアストリグ・シラノシアンとナタナエル・グーアンによる、多彩な作品の肝をよく捉えた歌心の溢れる、息の合った演奏でお楽しみいただけます。ラストのグラス、ルグラン、ジョーンズという流れは、現代まで続くナディア・ブーランジェの影響をよく伝えており大変興味深いものです。
 ナディア・ブーランジェ自身の『3つの小品』は、作曲家としてその才能を高く評価していた6歳年下の妹リリが亡くなり、ナディアもまた作曲の筆を折ってしまう3年前に書かれたもの。ここでのピアノには、自身ナディア・ブーランジェの教えを受けている巨匠ダニエル・バレンボイムが登場。フォルテピアノのコレクションと修復でも知られるクリス・マーネと共に開発した独自の平行弦ピアノの澄んだ音色と、優しく繊細なタッチでシラノシアンのチェロを支え、恩師の残した美しい作品に花を添えています。
 なお、アストリグ・シラノシアンは姉のシュシャヌ・シラノシアンによるメンデルスゾーン・アルバムに参加しているものの、ソロとしてはこちらが「ALPHA」レーベル第1弾。今後さらに数タイトルがリリース予定です。(輸入元情報)


【収録情報】
1. ピアソラ:ル・グラン・タンゴ
2. ストラヴィンスキー/ピアティゴルスキー編:イタリア組曲
3. N.ブーランジェ:チェロとピアノのための3つの小品
4. カーター:チェロとピアノのためのソナタ
5. グラス/シラノシアン&グーアン編:Tissue No.7
6. ルグラン/シラノシアン&グーアン編曲:メドレー(ロバと王女〜風のささやき〜シェルブールの雨傘)
7. ジョーンズ/シラノシアン&グーアン曲:ソウル・ボサノヴァ


 アストリグ・シラノシアン(チェロ/1676年製フランチェスコ・ルッジェーリ)
 ナタナエル・グーアン(ピアノ/1966年製スタインウェイ:1,2,4-7)
 ダニエル・バレンボイム(ピアノ/バレンボイム・マーネ:3)

 録音時期:2019年11月
 録音場所:スイス、ラ・ショー=ド=フォン、サル・ド・ミュジーク『ルール・ブリュ』、テアトル・ポピュレール・ロマン
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)


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