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【特集】フリー・ソウル/AOR隠れ名盤紙ジャケ

2008年6月30日 (月)

James Vincent


 
元アズテカのギタリスト、
ジェイムス・ヴィンセントが78年に発表した
奇跡のファンキー&メロウ・アルバムが世界初・正規CD化!

サンタナでの活躍や、シーラ・Eの叔父としても知られる、名パーカッショニスト、コーク・エスコヴェードが率いたラテン・ファンク・バンド=アズテカの初期メンバーとして活躍していたことでも最も知られるギタリスト、ジェイムス・ヴィンセント。ヴィンセントは、あのシカゴ結成のキーマンの一人で、かつてはピーター・セテラらとジ・エクセプションズというバンドで活動し、テリー・キャス、ダニエル・セラフィン、ロバート・ラム等とも親交が深かったシカゴ・サーキットの重要人物なのです。78年に発表した「スティーヴィーmeetsウェス・モンゴメリー」とも称される、奇跡のファンキー&メロウ・アルバム『Waiting For The Rain』が遂にナイス・ディスカヴァリー・リイシュー!世界初CD化!しかも紙ジャケですよ!

James Vincent

レコード・コレクターズ誌のAOR特集やAORガイド『AOR Light Mellow』にも掲載され、長らくそのスジのファンから幻の名盤と崇められていた3rdアルバム『Waiting For The Rain』。実は、今回の正規CD化以前に1度、自身のホームページのみでCD-R(恐らく!)が自主制作販売されたものの、それも今や日本での入手が困難になってしまったというほどの垂涎盤。この作品から、現在傾倒するコンテンポラリー・クリスチャン・ミュージックへの接近が始まったと言われているのです。

「メロウなフュージョン・テイストをバックにしたヴォーカル・ナンバー多数」という半ば常套句気味のキャプションさえあれば、ピンとくる人はピンピン!タイトなリズム隊に琴線触れまくりの哀愁・美メロが絡むソウルフルなオープニング・チューン「What Does It Profit A Man?」、スペーシー・フォーク・アンサンブルの妙「Etude#20/Daniel、Daniel」と、前半はフュージョン・テイスト溢れた楽曲がずらり。爽やか且つ、泣きドコロもおさえまくった、本盤の目玉トラックとなるメロウ・グルーヴァー「How Can I Thank You Enough」以降は、至極のメロウネスが溝という溝から大噴出。「The Seventh Day」は、西海岸よろしくな爽風をこれでもかと運んできてくれる、AORファンど真ん中の逸品。もちろんフリー・ソウル系リスナーにもどツボ!シーウィンド・ホーンセクションの参加も吉★   James Vincent

さらに嬉しいことに、ジェイムス・ヴィンセント紙ジャケ復刻は、これだけにとどまらず!マハヴィシュヌも裸足で逃げ出すインストゥルメンタル・サイケデリアの集大成とも謳われる、74年ソロ1st『Culmination』(録音は71年)、ハーヴィ・メイソン、ジャック・ニッチェ、同郷アース・ウィンド&ファイアのホワイト兄弟、さらには、盟友ピーター・セテラもヴォーカル参加した76年の2nd『Space Traveler』、AOR名盤と名高いコンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック系レーベル、スパロウに移籍しての80年4th『Enter In』の3作品もめでたく正規CD化決定!もちろん、こちらももれなく紙ジャケですよ!

求ム「ライト・メロウ」、求ム「アーバン・ソウル」、求ム「ファンキー・フュージョン」。このスジの3大欲求を同時に満たしてくれる全方位的な逸品はそうそうないですよ!ボズ・スキャッグス、エイドリアン・ガーヴィッツ、マシュー・ラーキン・カッセル、マイケル・フランクス好きの諸兄は、この機会にまとめ買いのご準備を。ちなみに、『Waiting For The Rain』のライナー・ノーツは、金沢寿和氏執筆によるものということです。お楽しみに!


 



Waiting For The Rain

 
4 『Waiting For The Rain』 « New«


ジェイムス・ヴィンセントが78年に発表したレア・グルーヴ名盤。アース、ウインド&ファイアとスティーヴィー・ワンダーの「いいとこどり」なファンキー&メロウ・チューン「How Can I Thank You Enough」は、昇天確実の極上メロウネス。ジェリー・ヘイ(tp)らシーウィンド・ホーンセクションがさすがともいえる援護射撃で、メロウ&ファンキー度をぐぐっと引き上げる。



 




Culmination
4 『Culmination』 « New«


シカゴ、マデュラを手がけるロック界屈指の名プロデューサー、ジェイムス・ウィリアム・ガルシオにより制作された、ジェイムス・ヴィンセントの記念すべきソロ・デビュー作。コーク・エスコヴェードが牽引したベイ・エリア最強のチカーノ・ロック・バンド、アズテカの初期メンバーとしても活躍したジェイムスが到達したインストゥルメンタル・サイケデリアの集大成。録音は1971年冬に行われていたが、74年になるまで陽の目をみることがなかった1枚。



 




Space Traveler

4 『Space Traveler』« New«


ウェス・モンゴメリーやジョージ・ベンソン直系の卓越したギター・テクニックとスティーヴィー・ワンダーのインフルエンスを感じる楽曲。そして、ボズ・スキャッグスを彷彿とさせるブルー・アイド・ソウル・ヴォイス。ジャジー&ファンキーなインスト・ナンバーも収録の76年セカンド・アルバム。







Enter In

4 『Enter In』« New«


ジェイムス・ウィリアム・ガルシオ主宰のレーベル、カリブからCCM(コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック)系レーベル、スパロウに移籍しての第1弾、通算4作目。金澤寿和氏著『AOR Light Mellow』で紹介された前作『Waiting for the Rain』と双璧ともいえるAOR名盤。







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Azteca
4 Azteca 『Azteca』

 コーク・エスコヴェード率いるアズテカの1st。ファンキー指数高めのラテン・ロック・アルバムで、全編を通してテンションの高い演奏が楽しめる。ジェイムス・ヴィンセントの参加もさることながら、このオールスター・キャストはまさに武者震い級!ベースに、ポール・ジャクソン、ドラムに、レニー・ホワイト、鍵盤に、フリップ・ヌネイス・・・など。ぞっくぞくするやろ!




Valley Of The Moon
4 H.P. Lovecraft(Lovecraft) 『Valley Of The Moon』

 アメリカのカルト(?)・サイケデリック・グループ、H.P.ラヴクラフトが、グループ名をラヴクラフトと短縮し放った通算3作目。70年代、ジェイムス・ヴィンセントの初期仕事としてアズテカと並び称される大穴盤!?




Seawind
4 Seawind 『Seawind(海鳥)』

 1970年代後半から80年にかけて、フュージョン界で一世を風靡した、ジェリー・ヘイ、ラリー・ウィリアムズらによる最強ホーン・セクションを擁するシーウィンド。その80年4作目。後にAOR系のホーンは、ほとんどが彼らによるものと言う逸話はあまりにも有名。ジョージ・デューク制作によるダンサブルな1枚。

  



Pieces
4 Matthew Larkin Cassell 『Pieces』

 米西海岸の伝説的シンガー・ソングライター、マシュー・ラーキン・カッセルが、77年に自主制作でひっそりと発表(300枚!)した知る人ぞ知る幻の名盤。ジャズ、モダン・ソウル、AORを絶妙に絡み合わせたような至極のメロウネス。Kon&Amirが、『キング・オブ・ディギン』の冒頭に取り上げたことで一気に知名度が上がったコレクターズ・モスト・ウォンテッド・アイテム!

 



Never Turnin Back
4 Bruce Hibbard 『Never Turnin Back』

 泣く子も黙る80年製ライト・メロウ金字塔!CCM系AORの頂点!クラブDJゾッコンのタイトル曲『Never Turnin’ Back』をはじめとした、メロウ・グルーヴと美メロの応酬。アンドレ・クラウチ〜コイニノア人脈のバックアップのもと、プロデュース&ギターは、ハドリー・ホッケンスミス、ゲスト・ヴォーカルとしてブライアン・ダンカン、ケリー・ウィラード等が参加。




Aim For The Heart
4 Paul Clark 『Aim For The Heart』

 70年代初頭から活躍し、あのブルース・ヒバードを発掘した張本人ポール・クラークは、CCM界の伝説的シンガー・ソングライターのひとり。ブルース・ヒバード 『Never Turnin' Back』同様、ハドレー・ホッケンスミス、ビル・マックスウェル、エイブ・ラボリエルといったコイノニア一派をバックに配して制作された、ファンキーかつグルーヴィー&メロウな秀作。




All Dressed Up...
4 David Roberts 『All Dressed Up...』

 ジェイ・グレイドン仕事及び、TOTOのセッションの中でも最重要、且つ、数あるAOR作品中頂点に君臨する名作中の名作!当時、弱冠23歳でL.A.の超一流セッションマンを驚嘆させたハイ・センスなポップ感覚を備えたボストン生まれのカナディアンSSW、デヴィッド・ロバーツ。TOTO、デヴィド・フォスター、ビル・チャンプリンらトップ・ミュージシャンのバックアップを得たワン&オンリーのマスターピース。






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