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-Calmさんの楽曲の中では、パーカッションという楽器が、非常に重要な役割を果たしています。
「意外と、「すき間」が嫌いなのかも知れないんですよね(笑)。なんか、埋めたくなると言うか・・・。ドラム・セットだけでビートを組むよりも、パーカッションとかを入れていったりする方が、音の響き的にも好きなんですよね。だから、ついつい、パーカッションとか、トライアングルとか、シェイカーとかを入れたがるっていう(笑)。そういうのを入れただけで、また違ったグルーヴ感が生まれるんですよね。例えば、ロックのビートを叩いていても、パーカッションをちょっと入れただけで、やっぱりグルーヴ感は変わったりするんで」 -パーカッション奏者でお好きなアーティストは?
「面白いのは、Guemっていう、昔からフランスのレーベルから出している、黒人のパーカショニストですね。所謂、ラテン系のパーカショニストに比べると、ものすごくミニマルというか、同じようなループで延々演っているっていう。それでいいのか!って言いたくなるぐらいの人なんですけど(笑)。普通、リーダー作だと、手数がやたら多かったりとかするじゃないですか。でもこの人は、自分の、大所帯のパーカッション・アンサンブルがいるのに、それでも同じような感じでずっと叩いていたりするから、逆にその(ループ性を出した)発想が面白いなっていう。中々いないですよね」
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Guem 『Compilation』
1stリーダー作『Percussions Africaines』(73年)、「千手観音」ジャケのレアグル ーヴ人気盤『Guem & Zaka Percussion』(78年)等で知られる、ナイジェリア出身 でフランスを拠点に活動するアフリカン・パーカッション奏者、Guem。「打楽器の魔術 師」と呼ぶに相応しい、中毒性たっぷりのパーカッション・プレイは、当然、クラブ・フィ ールドからも熱いラヴ・コールが絶えない。
Pharoah Sanders 『Love In Us All』
不朽の名曲「Love Is Everywhere」を収録した、74年発表のImpulse最終作。 「愛」とはこんなに美しいものなのか、と何度己に問いかけただろうか?と同時に、美し すぎるゆえの儚さにも胸を締めつけられた19分53秒。コルトレーンに捧げられた「To John」の集団即興のカオスにもまた、「愛」はたっぷりと染み込んでいるはずだ。
Pharoah Sanders 『Elevation』
古代エジプト、アフリカにテーマを求めた74年発表作。Pharoahのサックスは、哀愁 を帯びたトーンで前半部を折り返し、叫ぶにも似た激情的なブロウを繰り返す中盤を経 て、再び穏やかな表情で収束を迎える。Calm氏の言う「一貫して、自分の音楽性に ウソをつかずにやっている」という点でも、本作が最も、Pharoahの音楽家としての誠 実でピュアな面を映し出している。
John Coltrane 『Africa / Brass』
61年、ColtraneのImpulse最初の作品。『Ole Coltrane』にも吹き込まれた 「Africa」、「Greensleeves」、「Blues Minor」が、Eric Dolphyによるブラス・アレ ンジで全く新しいものに生まれ変わった。特に、モード演奏の見本のようなイギリス民謡「Greensleeves」の素晴らしさは、筆舌に尽くしがたい。
Egberto Gismonti 『Danca Das Cabecas』
1977年発表のEgberto Gismonti、ECMデビュー作。ピアノやギターのソロ演奏を 交えながら、Nana Vasconcelosとほのぼのとしたデュオを展開。プリミティヴな音響 が徐々に音楽の形を取り始め、7分ほど経過したあたりでGismontiのギターと、Vasconcelosのヴォイス&パーカッションが、渾然一体となって一気にクライマックス へとのぼり詰めていく。
Steve Coleman 『World Expansion』
変拍子ファンクの開祖=M-Baseの主唱者としても知られ、大の日本びいきでもあった 彼が、宮本武蔵「五輪書」の「地、水、火、風、空」から名付けた「ファイヴ・エレメンツ」 を率いての86年盤。Cassandra Wilsonが3曲で参加している。
Pat Metheny 『First Circle』
Pat Methenyグループにとって最後のECM録音となる84年盤。Lyle Mays(p,synth,org,tp)、Steve Rodby(b)の最強トリオに、Paul Wertico(ds)、 Pedro Aznar (voice,perc,g)が加わり、圧倒的な音の厚みを手に入れた。 Methenyグループとしての初期における頂点を極めた忘れじの1枚。
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