レジーヌ・クレスパンさん逝去
2007年7月9日 (月)
20世紀フランスを代表する名ソプラノ歌手、レジーヌ・クレスパンが5日、パリの病院でお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。フランスのサルコジ大統領は「フランスの偉大な歌声が失われた」と死を悼む声明を発表しています。享年80歳、EMIからアニバーサリー・アルバムがリリースされたばかりでした。レジーヌ・クレスパン(Regine Crespin)は1927年、フランス南部のマルセイユに生まれました。当初は薬剤師をめざしていましたが、のちに声楽に転向、1950年にスイス国境に近いミュルーズで、ワーグナーの『ローエングリン』のエルザ役で本格的にデビューしましました。
1958年にはバイロイト音楽祭に参加、この成功が、クレスパンのワグネリアン・ソプラノとしての評価を決定付けます。以降、フランス随一のドラマティック・ソプラノとして活躍、1971年には初来日しています。
1976-92年にはパリ国立高等音楽院で後進の指導に当たりました。1990年に引退を表明し、引退コンサートをテレビを通じておこないました。
クレスパンの代表的なレパートリーは、やはりワーグナーでしょう。「ジェット機の轟音にも負けなかった」というハリウッドボウル野外リサイタルでの伝説的エピソードはよく知られていますが、同時にドイツのドラマティック・ソプラノにはない柔軟さや美しさを讃えられた歌手でもありました。レコーディングでは、ショルティの『ワルキューレ』では定評のあったジークリンデ役を、カラヤンの『ワルキューレ』ではブリュンヒルデ役を歌っています。リヒャルト・シュトラウス『ばらの騎士』の元帥夫人役も得意レパートリーで、名歌手ロッテ・レーマンから直接教えられたというその歌唱は、本場ドイツの聴衆からも絶賛されたそうです。フランス・オペラでは『カルメン』がありますが、現在はハイライト盤のみ入手可能です。
また、リサイタル歌手としても定評があり、アンセルメとのベルリオーズ&ラヴェルは以前から有名なものですし、前述のアニバーサリー・アルバムでもその歌唱を楽しむことができます。
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