5・6月は、MUCC をクローズアップ。その他、レコメンド全9タイトルのレビューを公開。
HMV&BOOKS online-ジャパニーズポップス|2020年06月30日 (火) 12:00
2020年06月30日 (火) 12:00
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アルバム初回プレス盤の購入者特典として提供されるダウンロード版、全18曲を徹底レビュー。
全曲解説テキスト by ミヤ(Gt)
神様がウイルスを投下して人間を減らそうとしてるんじゃないか。そんな不穏な妄想が頭に浮かんでできた曲。
見えない形の惡に対して人間がどんな立ち振る舞いをするか、試されてるんじゃないかって気分になる。
形の見えないモノに踊らされる、不安、危機感を拭う為に何をすれば良いのか何が正解かもわかりづらい。そんな空気感今まで感じたことがない。
炙り出される人という有機物が生み出す惡がいちばん怖い。何が正義でなにが惡か。結果何とも言えない雰囲気の曲になった。
物事がひび割れて壊れ始める瞬間の感情。衝動的な怒り。情けなさ。まだ壊れることを受け止めきれない。
Gチューニングの不穏感がその表現に必要だった。
やり直すことのできない、修復することのできない過去。様々なダウナーが一気に押し寄せて不安定になるアルバムの中で一番感情の起伏が曲調に現れている。
時にそれは美しくもあり醜くもある。その闇を爆発させて消化できるのは紛れもなくライブの空間であることが長いツアーを通して再度、確信しました。それは結果ポジティブにつながる。
風が吹くならそれに反発するのか、背中に受けて進むのか、自分次第。時間が止めることはできないから何かするしかない。追い越したときになにが見えるかも自分次第。
浮かんでいた情景は茨城の海。変わらない景色と変わりゆく景色。進み続ける時の流れが美しいのか、永遠に変わらないものが美しいのか、
赤子が無垢であるというならば、生まれてきたこと自体が罪ではないのか。汚れた海に漂う海月はなにを思うのか。ただ、ただ、美しい。水の透明度が低いほどその光は輝きを増して見えた。
ロックンロール、ダンス、どんな人種であれ、人は踊り、舞うことで日々の不満や葛藤を消化し、日々の活力に変えてゆく生き物だと思う。
信じることは大事だが、ただすがるだけでは救われない。自分なりのダンスを踊ろう。それは必ず何かに変わっていく。普遍的なビートは正義なのだ。
誰もが間違いを犯していると知りながら、その背徳感を感じながら、生きている。正しいものだけが美しいとは限らない。
もしそうなら、世界に音楽は芸術はいらない。狭間の感情は言葉にできないことの方が多い。
ふとした瞬間、何気ない日常の出来事に狭間見える空気を切り取るとこういう曲になるのかな。このまま時計が止まれば、世界には僕等2人だけ。
解決策がない、どうしようにもどうにもならないこと。始まりの形がもし違ったなら、もっと美しい世界を見れたのかも。
そんな時に見た雪景色は否が応でも記憶に焼き付く。ただ、ただ、美しい。こんなにも綺麗なのに、なぜこんなにも悲しいのか。
もし並行世界が存在するならば、そっち側の世界自分はどんな生き方をしているんだろう。
入れ替わってもう1人の自分に姿を変えたならば、空間をねじ曲げてぐしゃぐしゃにしたい。
そもそも存在していないかも。だとしたら幸せだったかも。
メタリカのエンターサンドマンとはなにも関連はない、アニメのキャラクターでもしいたとしたら、SANDMANは悲しい悪役なんだろうと思う。
バスドラムの音を硬質で無機質な音にしたのはそのイメージがあったから。
砂になってサラサラ流れて消えてしまうってのもいいんじゃないか?
不満や怒りを音楽で表現する時、それに明らかな対象が現実にあるときは、コミカルな表現の方が良いと思う。
クラクラしてどうしようもないときは笑い飛ばすしかないんだよ。選挙にはいきましょう。
死、という誰しもに訪れる別れは、そこに感謝の気持ちが少しでもあればそれは前向きなのだ。
何かが終わるとき、何かが始まるから。そもそも、きちんと別れを言えるということが幸せなのだ。
選択肢があるという時点でもうすでにそれは前向きである。だって、選べるから。
選ばなくとも、どちらかになるということはすでに進むことが決まっているから。悩んでいる時点で、一歩前に進んでいるという考え方もある。生きる幸せ、死ねる幸せ。
クズである。でもその時の欲を抑えきれずに間違いを犯して自己嫌惡になる。言葉にしづらいので曲にした。
サイコパスは別だけど。
ある、特定の人間が持つ感情。その環境に立たされないと理解できないもの。それだけ愛しているからこそ悩む、苦しい。
そんな時に寄り添って声をかけてくれるだけで救われる。絶対に共感できない感情はある。ただ、すこし優しさを感じられればそれでいい。
完璧を求めているわけじゃないんです。寄り添ってくれるだけで十分なんです。
感じたまま踊ってくれればそれでいい。
無
がメッセージ。
別れを悲しんでいる時間も大切。尊いと思えるようになる。思い出を美しく感じるようにもなる。
ただ、その瞬間はそんなこと考えられない。
時間の魔法に身を委ねて解決することもあるんだと分かった。
輪廻転生。
GENRE:ROCK
時代性ともシンクロしながら“惡”のありようを描く、約1年半ぶりのアルバム
因果なものだ。不測の混乱が起き、世界が疲弊することで様々な悪意までが跋扈するようになってしまった今、MUCCがドロップする作品のタイトルが“惡”であるというのは、なんとも皮肉すぎる。ミヤ(Gt)が全編ミックスを手掛けている今作は「生と死と君」、「アメリア」、「My WORLD」の“惡 MIX”、会場限定デモ・テープとして世に出たものを新録した「自己嫌惡」、「COBALT」、メンバーそれぞれに作曲した録り下ろし曲も多数。期間限定メンバー、吉田トオル(Key)の作曲による「海月」や、lynch.の葉月(Vo)がコーラス参加している「目眩」が収録されている点も興味深い。そして、「アルファ」の“世界中の君たちへ/いつかこの霧は晴れるから”という一節がやたらと心に響く。
杉江 由紀 【ライター推薦】
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