「カナダはSSWの宝石箱や」バイヤー寺町 今月はマック・デマルコ、ロン・セクスミスを推薦

【第11回】カナダはシンガー・ソングライターの宝石箱や〜。

みなさん、こんにちは。わくわくPOPSランド第11回目は、マック・デマルコ『ディス・オールド・ドッグ』にムーブアイ。

マック・デマルコってちょいぽっちゃりしてて、すきっ歯でヘロヘロなルックスも相まって現代の Lo-Fi 王子的なイメージがありますが、プール・庭付きのエエ感じな LA の一軒家に住んでいるのを雑誌ポパイで見て、今やそこそこスターダムな位置にのし上がっているんだな、と。『2』『サラダ・デイズ』と掛け値なしの傑作が続いて、イケイケドンドンなタイミングでリリースとなるこの最新作は、看板だったリバーブ・ギターが鳴りを潜め、ほぼ全篇アコースティック・ギターをメインに据えてシンセとリズム・ボックスを背後に配置した新境地といえる内容。あのプカプカ浮遊感あふれるポップ・センスはますます冴えていて、サイコーに気持ちエエです。敬愛するシュギー・オーティスにインスパイアされたであろう、ある種つかみどころのないグルーヴ感も際立っていて、ほんのり官能的ですらあります。HMV限定先着特典で、サイコーなジャケットアート柄のオリジナル・キーホルダーが付きます。これは可愛いっすよ。

今月のもう1枚は、同じカナダ出身のロンセクこと、ロン・セクスミス『ザ・ラスト・ライダー』を。カナダは彦摩呂風に言うと偉大なシンガー・ソングライターの宝石箱。ジョニ・ミッチェル、ニール・ヤング、ブルース・コバーン…。その大先輩方に引けを取らない才能の持ち主ロンセクが、一時期のスランプを乗り越え再び輝きを取り戻しています。時々声がかすれて出なかったりしますが、そこがまたエモくて胸を鷲掴みにされます。トッド・ラングレンを筆頭とする70’sポップス黄金期のヴァイブスが甦ったような、いやホントにめちゃくちゃ良い曲がズラリ。長年ロンセクを聴いてきたファンでさえ、驚くであろうウルトラ大傑作。こちらはHMV限定先着特典として、未収録曲「Shining on the Road」収録CD-Rが付きますのでお買い上げはぜひ弊社で。

というわけで、今月はHMV限定特典アピール号でした。また、来月お会いしましょう。