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鹿の叫び〜アルヴォ・ペルト合唱作品集

2016年9月1日 (木)

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鹿の叫び〜ペルト合唱作品集
ヤーン=エイク・トゥルヴェ&ヴォクス・クラマンティス
透明度の高く澄み切ったペルトの合唱音楽


エストニアのヴォーカル・グループ「Vox Clamantis」が深い共感を込めて歌い上げる、同郷の偉大な作曲家ペルトの作品集。『タブラ・ラサ』がECM NEW SERIESの第一弾として1984年にリリースされて以来、4半世紀にわたり、同レーベルの最重要作曲家として位置づけられてきたペルト。2015年9月にはペルトが80歳の誕生日を迎える事を祝して、故国エストニアをはじめ世界各地で彼の作品が様々な公演で取り上げられました。2013年にグラミー賞を受賞したアルバム『アダムの嘆き』にもVox Clamantisによる『アレルヤ・トロープス』が収録されていましたが、今作にはアカペラ・ヴァージョンのものが収録されました。ペルトの偉大な表現力、静謐で透明度の高い澄み切った抒情が結晶した音楽が、聴き手の心をやさしく包みます。

【収録情報】
ペルト:
1. The Deer's Cry for mixed choir a cappella
2. Von Angesicht zu Angesicht for soprano, male choir, clarinet, viola and double bass
3. Alleluia-Tropus for mixed choir a cappella
4. Virgencita for mixed choir a cappella
5. Veni Creator for mixed choir and organ
6. Drei Hirtenkinder aus Fatima for mixed choir a cappella
7. And One of the Pharisees three part choir a cappella
8. Da pacem Domine for mixed choir a cappella
9. Most Holy Mother of God for choir a cappella
10. Sei gelobt, du Baum for male choir, violin, lute and double bass
11. Habitare fratres in unum for mixed choir a cappella
12. Summa for four voices a cappella
13. Gebet nach dem Kanon for mixed choir a cappella from: Kanon Pokajanen

 ヴォクス・クラマンティス
 Mari Poll, violin (10)
 Johanna Vahermagi, viola (2)
 Heikko Remmel, double bass (2)
 Taavo Remmel, double bass (10)
 Robert Staak, lute (10)
 Toomas Vavilov, clarinet (2)
 Susanne Doll, organ (5)
 ヤーン=エイク・トゥルヴェ(指揮)

 録音時期:2013年&2014年9月、2007年6月(5)
 録音場所:タリン、変容教会 ニグリステ教会(5)
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)


【アルヴォ・ペルト】
ペルトは1935年、人口百数十万人というバルトの小さな国エストニアに誕生。生まれた場所は13世紀にリヴォニア騎士団によって建設されたパイデという町です。当時のエストニアは独立宣言から17年を経たばかりの共和国でしたが、ペルトが5歳のときにはソ連軍の侵攻を受けて占領され、ソ連邦の一部に編入されてしまいます。
 ペルトはソ連支配下の社会体制の中でタリン音楽学校に学びますが、兵役によって中断、陸軍バンドでオーボエ演奏やサイドドラムを担当したのちに復学、1957年にはタリン音楽院に進んで作曲を勉強して頭角を現し、1961年、オラトリオ『世界の歩み』により、モスクワで開催された全ソ連青少年作曲コンクールで優勝しています。
 ペルトはまた、在学中からエストニア放送のレコーディング・エンジニアの仕事もおこない、1968年に作曲家として独立するまでその職務をこなしてもいました。彼の初期の作風は、ソ連作曲家のショスタコーヴィチやプロコフィエフだけでなく、バルトークからシェーンベルクの十二音技法まで消化した近現代的で前衛的な要素も加味されたもので、放送局勤務という海外情報の入りやすい条件もあったのか、在学中にすでにセリーなど西側の技法に基づく作品まで発表して物議を醸しています。
 しかし、1967年に初めて東方正教会の単旋聖歌を聴いて以来、ペルトはそうしたスタイルによる自身の活動に限界を感じるようになり、それらとは正反対の聖歌やグレゴリオ聖歌、中世、ルネサンス、バロックの宗教声楽曲などを研究すると同時に、宗教を探究し、ロシア正教会に深く関わるなどして、西洋音楽の原点回帰を目指し、独自の美を追求するようになります。
 作曲家として独立した1968年に発表された『クレド(信仰告白)』はペルトの新たな姿勢をコラージュ的に如実に示したものといえ、ネーメ・ヤルヴィによっておこなわれた初演は、表向き信仰を禁じていた当局の逆鱗に触れ、10年間の演奏禁止を宣告されてしまいます。
 そうしたこともあって、ペルトはソ連当局と芸術上の問題で対立しますが、1977年には先にソ連を出ていたクレーメルが、『タブラ・ラサ』をとりあげるなど国外でも注目を集めるようになり、1979年にはペルトも家族と共に国を出ることになります。
 ペルトはまずウィーンに移住して市民権を獲得、1982年からはベルリンを拠点に活動を展開すようになり、やがて、その音楽がECMレーベルを主催するマンフレート・アイヒャーの目にとまったことが、ペルトの名前が一躍有名になるきっかけとなりました。
 元ベルリン・フィルのコントラバス奏者で、その後ジャズのベーシストに転向、ほどなくECMレーベルを興したアイヒャーは、美しい音楽に関して凄い嗅覚の持ち主。
 ペルトの作品を気に入った彼は、1977年のクレーメルによる『タブラ・ラサ』のライヴ録音を中核とし、キース・ジャレット、デニス・ラッセル・デイヴィス、そしてベルリン・フィルの12人のチェリストたちによるレコーディングを集めて、アルバム「タブラ・ラサ」として1984年に発売、その独自の美しさを持った音楽はまたたく間に多くの人に知られることとなり、世界的なヒットを記録することとなります。
 その後もECMでは積極的なアルバム制作をおこない、以下のようなタイトルをリリースしています。
 1984「タブラ・ラサ」
 1987「アルボス」
 1988「ヨハネ受難曲」
 1991「ミゼレーレ」
 1993「テ・デウム」
 1996「リタニ」
 1997「アリーナ」
 1998「カノン・ポカヤネン」
 2002「オリエント&オクシデント」
 2005「ラメンターテ」
 2009「イン・プリンチピオ」
 2012「アダムの嘆き」
 2013「交響曲第4番」
ECMのアルバムがきっかけとなって知名度が高まったペルトは、他社からのリリースも相次ぐようになり、安定した人気を持つ稀有な現代作曲家として揺るぎない地位を確立しています。その音楽を彩った基本スタイルは、1970年代の後半に確立された「ティンティナブリ(鐘鳴らし)様式」という簡素な和声を用いた瞑想的で神秘的なもので、以来、ペルトの音楽の代名詞ともいうべき技法となっています。(HMV)

※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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『鹿の叫び〜ペルト合唱作品集』 ヤーン=エイク・トゥルヴェ&ヴォクス・クラマンティス

CD 輸入盤

『鹿の叫び〜ペルト合唱作品集』 ヤーン=エイク・トゥルヴェ&ヴォクス・クラマンティス

ペルト、アルヴォ(1935-)

価格(税込) : ¥2,970
会員価格(税込) : ¥2,584
まとめ買い価格(税込) : ¥2,227

発売日:2016年09月13日
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