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「ベルリン・フィル・ラウンジ」第62号:ラトル指揮《マタイ受難曲》のBD、DVDがリリース!

2012年6月1日 (金)

ドイツ銀行 ベルリン・フィル
ベルリン・フィル&HMV提携サイト
 ベルリン・フィル関係ニュース

《マタイ受難曲》のBD、DVDがリリース(日本語字幕付き)。HMVサイト上で購入できます!
 2010年4月10日、ベルリン・フィルでは、サー・サイモン・ラトルの指揮でバッハ《マタイ受難曲》を上演しました。これは、ピーター・セラーズによる「儀式化」(宗教的な舞台上演)を伴うものでしたが、今回、デジタル・コンサートホールで収録された映像が、ブルーレイおよびDVDでリリースされることになりました。HMVジャパンでは、両タイトル共、ベルリン・フィル提携の枠で特別にお求めいただけます。
 ベルリン・フィルが、DCHの映像をソフトとして発売するのは、これが初めて。《マタイ受難曲》が記念すべき第1弾に選ばれたのは、故なきことではありません。「この晩、ピーター・セラーズは作品の“儀式化”を行ったが、上演は今シーズンで最も胸をえぐる、素晴らしいものとなった。ラトルは、歴史的演奏解釈とそれ以降の自由なスタイルを往来するような、ハイブリッドな演奏を聴かせている。人々は音楽に深く引き込まれたが、それはこの上演が、歴史的な価値を、今日的な意味に置き換えることに成功していたからである(『ベルリナー・ツァイトゥング』紙)」 舞台では、福音史家が重要な役割を担いますが、これを歌うマーク・パドモアの演技は特に感動的。他にも、マグダレーナ・コジェナー、トーマス・クヴァストホフ、クリスティアン・ゲルハーヘル等の名歌手が、バッハの旋律を克明に歌い上げています。
 ブルーレイ(1枚組)、DVD(2枚組)は、共に日本語の字幕付き(本編)。また特典映像として、ピーター・セラーズとサイモン・ハルシー(合唱指揮)の対話が収められています。商品情報詳細・お求めは、以下のリンクより。

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ベルリン・フィルの2012/13年シーズンが発表
 5月15日、フィルハーモニーでの年間記者会見で、ベルリン・フィルの2012/13年シーズン予定が発表されました。プログラム構成で興味深いのは、作曲家に明確な重点を置かず、比較的自由な構成となっている点です。サー・サイモン・ラトルは、約15プログラムを演奏。そのなかでのハイライトは、《魔笛》(モーツァルト/バーデン・バーデン祝祭劇場との共同制作)、《ポギーとベス》(ガーシュウィン)のコンサート形式上演、《戦争レクイエム》(ブリテン/小澤征爾のキャンセルを受けてラトルが担当)、ブレット・ディーンとイェルク・ヴィトマンの新作初演となります。またジルベスター・コンサートでは、チェチーリア・バルトリとの共演が実現します。
 デビュー指揮者は、ルイ・ラングレ、アンドレア・マルコン、マンフレート・ホーネックの3人。客演指揮者には、クリスティアン・ティーレマン、アンドリス・ネルソンス、グスターボ・ドゥダメル、キリル・ペトレンコ、クラウディオ・アバド、マリス・ヤンソンス、ベルナルド・ハイティンク、リッカルド・シャイー等が勢揃いします。久々の登板となるのは、パーヴォ・ヤルヴィ、インゴ・メッツマッハー、チョン・ミュンフン等。ソリストの顔ぶれは、マウリツィオ・ポリーニ、ピエール=ロラン・エマール、クリスティアン・ツィンマーマン、イェフィム・ブロンフマン、マレイ・ペライア、ラン・ラン、アンネ・ゾフィー・ムター、リサ・バティアシヴィリ、フランク=ペーター・ツィンマーマン、ミクロシュ・ペレーニ、マティアス・ゲルネ、藤村美穂子(デビュー)と多彩です。
 また、先シーズンまでの「ピアニスト・イン・レジデンス」に代わり、今シーズンから「アーティスト・イン・レジデンス」がスタート。初年度は、レオニダス・カヴァコスがコンチェルトや室内楽で活躍する予定です。また今季好評だった、レイト・ナイト・シリーズも継続されます。
 これらの演奏会のほとんどは、デジタル・コンサートホールで中継される予定です。2012/13年シーズンも、ベルリン・フィルの演奏会をぜひお楽しみください。

ベルリン・フィル2012/13年シーズン予定

ベルリン・フィルのオープンDAY 2012
 5月28日、ベルリン・フィルハーモニーで、ベルリン・フィルのオープンDAYが行なわれました。オープンDAYとは、フィルハーモニー全体を聴衆に解放し、舞台裏やマネージメントのオフィス、室内楽演奏会(ベルリン・フィルの12人のチェリストたち、アルブレヒト・マイヤー&ベルリン・バロック・ゾリステン等)、リハーサル&レッスンの光景などを観ていただくという企画です(終日無料)。1日中、ホール内のあらゆる場所でイベントが行なわれ(総計約60)、ベルリン市民やツーリストがベルリン・フィルを「ふれあい感覚」で身近に体験しています。
 ハイライトはラトル指揮ベルリン・フィルによるシチェドリン「カルメン組曲」の演奏。ベルリンの人気ダンス・グループ、サシャ・ヴァルツ&ゲスツが、カルメンの音楽にのって踊っています。またアマチュア・オーケストラが、ラトルおよびスタンリー・ドッズの指揮で演奏。さらに、アルフレート・ブレンデルが長年使用したフィルハーモニー所蔵のスタインウェイ・グランドが、競売に掛けられました。収益は80,000ユーロ(約800万円)。これは、東アフリカの子供たちに募金されることになっています(ユニセフ協賛/競売はクリスティーズにより実施)。
 グランド・フィナーレ(コンサート)は、すでにライブ中継されていますが、オープンDAYを総括する映像が、6月中旬にDCHにアップされる予定です(無料映像)。

オープンDAYの映像を観る

 最新のDCHアーカイブ映像

アバドのシューマンとベルク。ソロはファウストとフォン・オッター
2012年5月11日

【演奏曲目】
シューマン:《ゲノフェーファ》序曲
ベルク:ヴァイオリン協奏曲
ベルク:《アルテンベルク歌曲集》
シューマン:交響曲第2番

ヴァイオリン:イザベル・ファウスト
メゾソプラノ:アンネ・ソフィー・フォン・オッター
指揮:クラウディオ・アバド


 クラウディオ・アバドとベルリン・フィルが過去に取り上げてきたシューマンの作品は、《ファウスト》からの情景、劇付随音楽《マンフレッド》等、秘曲と言えるものばかりでした。今回は、交響曲のなかでも最もマイナーとされる第2番が演奏されています。アバドがこの曲をベルリン・フィルで上演するのは、何と今回が初めてでした。
 一方ベルクは、彼が特に好んで定期的に演奏してきた作曲家です。ヴァイオリン協奏曲でソロを担当するのは、近年好んで共演しているイザベル・ファウスト。また《アルテンベルク歌曲集》では、彼のコンサートではおなじみのアンネ・ソフィー・フォン・オッターが歌っています。

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無料映像!第4回ファミリー・コンサート《世界一周旅行》
2012年5月12日

【演奏曲目】
バログ:《世界一周旅行》(初演)

司会:クラウス・ヴァレンドルフ
ベルリン・フィル・ブラスアンサンブル


 今回の教育プログラムのスペシャル・コンサートは、シャンドール・バログの《世界一周旅行》の初演です。バログはすでにファミリー・コンサートの枠で作品を提供。当演奏会では、オーストリアから日本、アルゼンチンを経てアメリカに至る「音楽による世界一周旅行」を聴かせています。司会は、ベルリン・フィルのホルン奏者クラウス・ヴァレンドルフ。青少年のための演奏会ですが、そのユーモラスな調子は、大人が観ても思わずニンマリの内容です(無料映像)。

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ラトルの《ワルキューレ》コンサート形式上演
2012年5月27日

【演奏曲目】
ワーグナー:《ワルキューレ》演奏会形式上演

フンディング:ミカイル・ペトレンコ
ジークムント:クリスティアン・エルスナー
ジークリンデ:エヴァ=マリア・ウェストブレーク
ヴォータン:テリエ・ステンスヴォルド
ブリュンヒルデ:エヴェリン・ヘルリツィウス
フリッカ:リッリ・パーシキヴィ
指揮:サー・サイモン・ラトル


 5月はシーズン終幕のハイライトが続きますが、この演奏会形式の《ワルキューレ》もそのひとつでしょう。ラトルとベルリン・フィルのパワフルでゴージャスなサウンドで聴くワーグナー。これ以上誘惑的なプログラムがあるでしょうか。エクサン・プロヴァンス、ザルツブルクでも上演された演目ですが、今回はキャストの大半が変わり、ヘルリツィウス、エルスナー、ステンスヴォルド等欧州で注目を集めている歌手が勢ぞろいしています。

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ブロムシュテットがミサ・ソレムニスを指揮!
(日本時間6月4日午前3時)

【演奏曲目】
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニスニ長調

ソプラノ:エルザ・ファン・デン・ヘーファー
アルト:ゲルヒルト・ロンベルガー
テノール:リチャード・クロフト
バス:ゲオルク・ツェッペンフェルト
バイエルン放送合唱団(合唱指揮:ペーター・ディークストラ)
指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット


 ベルリン・フィルに数多く客演しているブロムシュテットが、ベートーヴェンのミサ・ソレムニスを取り上げます。前回の客演ではブルックナーのミサ曲第3番を指揮した彼ですが、今回も大規模な声楽作品を上演。有名ながらあまり演奏されないこの大作を、どのように聴かせるのか興味が尽きません。

放送日時:2012年6月4日(月)日本時間午前3時

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真打ち!ヤンソンスの《新世界》
(日本時間6月11日午前3時)

【演奏曲目】
スメタナ:《売られた花嫁》序曲
マルティヌー:ヴァイオリン協奏曲第2番
ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調《新世界より》

ヴァイオリン:フランク・ペーター・ツィンマーマン
指揮:マリス・ヤンソンス


 ベルリン・フィルのフレンドと言えるマリス・ヤンソンスが、チェコ音楽のプログラムで客演します。演奏機会の稀なマルティヌーのヴァイオリン協奏曲を独奏するのは、ドイツ・ヴィイオリン界の雄フランク=ペーター・ツィンマーマン。そしてメインは、ドヴォルザークの《新世界より》です。ヤンソンスの円熟のタクトに期待が掛かります。

放送日時:2012年6月11日(月)日本時間午前3時

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 アーティスト・インタビュー

マグダレーナ・コジェナー&サー・サイモン・ラトル
マーラー「リュッケルト歌曲集」、シューベルト《未完成》を語る
2012年1月27日

【演奏曲目】
ラヴェル:《クープランの墓》
《シェラザード》
ドヴォルザーク:《聖書の歌》
マーラー:リュッケルト歌曲集
シューベルト:交響曲第7番ロ短調《未完成》
ベリオ:《夢の回帰》

メゾソプラノ:マグダレーナ・コジェナー
チェロ:オラフ・マニンガー
指揮:サー・サイモン・ラトル


 本号では、マグダレーナ・コジェナーとサー・サイモン・ラトルの作品についての談話をご紹介します。機会となったのは、今年1月の演奏会。コジェナーがマーラー、ドヴォルザーク、ラヴェルの歌曲集を歌ったプログラムですが、彼女はここでマーラー作品を解説しています。同じコンサートはEMIによりライブ収録され、CDとしても発売されています。
 一方ラトルは、プログラム後半のシューベルト《未完成交響曲》について解説しています。「シューベルトの音楽には、かならず物語がある」という卓見を示すもので、彼の同性愛的側面についても鋭く指摘しています。数字や引用に記憶違いが散見されますが、それでも作曲家への意外なコミットメントを感じさせ、大変興味深い内容です。

マグダレーナ・コジェナー:マーラー「リュッケルト歌曲集」について
「リュッケルト歌曲集は、総じて愛の歌と言えるでしょう。もちろんアルマ・マーラーへの愛の歌です。これは交響曲第4番、第5番を作曲していた頃のものですが、マーラーのなかで新しい力が湧き出てきたことを感じさせます。ドヴォルザークの《聖書の歌》と似て、とてもシンプルで親密な感じがします。例えば〈私は菩提樹の香りを胸に吸い込んだ〉などは、事実上2つの楽器のみで伴奏されています。〈真夜中に〉も、ほとんど木管楽器だけで伴奏されていて、ヴァイオリンがありません。非常に変わった、非常に興味深い色彩を持っています」

「私はいつも、できるだけシンプルに歌おうと思っています。〈私はこの世から忘れられ〉のような曲を歌っていると、もう泣き出したくなってしまいます。もちろん曲が素晴らしいから泣けてくるのであって、うまく歌えなかったからではないですが(笑)。私にとっては、お客さんが演奏を聴き、自分自身について思いをめぐらせてくれることが一番嬉しいです。例えば“あなたの歌を聴いて、私が幸せだったあの時のことを思い出しました”と言われると、演奏家になって本当に良かったと思います。聴き手が音楽に感動して、人生のひとコマを思い出す、というのは、素晴らしいことだと思いませんか?」

サー・サイモン・ラトル:シューベルト「交響曲第7番《未完成》」について
「シューベルトの場合、音楽には特定のストーリーがあります。あまり知られていないことですが、彼は他にも未完成の交響曲を書いています。最低5曲はあるでしょう。しかし《未完成交響曲》は、実は“未完成ではない”可能性があるのです。この曲は、“未完成”というタイトルを持ち、クラシックのレパートリーのなかでも最もよく知られたものですから、皮肉ですね。その有名度は、音楽における『モナリザ』とも言えるでしょう。
 シューベルトが1822年にこの曲を書いた時、彼は数ヵ月前に『私の夢』という小さな物語=詩を書いています。それは、《未完成交響曲》と驚くほど似た雰囲気と構成を持っているのです。場合によっては、シューベルトはこの詩を土台として交響曲を書いたと言えるかもしれません。当時の作曲家は、しばしばそのようなアプローチをしており、詩が音楽作品の土台となっているのです。
 シューベルトは、15歳の時に父親により家を追い出されました。その理由は、作曲をしてはならない、ということでした。父親の目には、彼は“作曲はできるかもしれないが、その他はからきしダメ”だと映っていたのです。しかし、本人が詩のなかで描いているのは、少々違った内容です。“私は兄弟のたくさんいる家に育ったが、私の父は、自分の自慢の庭に我々を連れて行った。そして庭を愛でるように言ったが、自分だけにはそれができなかった。すると父は私を殴って、家から追い出した” これはシューベルトのバイオグラフィーと一致していることですが、彼は母の葬儀の時まで、彼女にふたたび会うことはありませんでした。そしてその第1部の最後で、“私にできるのは、歌うことだけだった。しかし喜びについて歌おうとすると、それは悲しみになり、悲しみについて歌おうとすると、それは喜びになった”と記しています。この作品には、その両方の側面が表れているのです。
 一方、詩の第2部は、第2楽章を象徴しているらしく、父親との天国的な和解の物語と読めます。母親の墓のかたわらで、一種超自然的な光景が現われ、“すべてが美しい場所へ行きたい”という願いを強く感じさせます。そして最後は、“私は父親が生きていて、私を歓迎しているのを見た。彼は涙を流したが、私は彼よりももっと激しく泣いた”と終わります。
 シューベルトは、一般に分裂した性格を持っていると考えられます。それはセクシャルな意味においてもそうです。様々な資料が示唆するところでは、彼はウィーンの同性愛的サブカルチャーとつながりを持っていました。彼の友人たちは、シューベルトが天国的な愉悦にあるかと思えば、とたんに地獄の苦しみを味わったと語っています。詩のなかでは、父親のいる庭園のイメージは、父が代表する“普通の結婚生活”の世界を象徴していると、考えられるかもしれません。つまり彼は、そこに入ってゆくことができなかったのです。彼が死んだ時、多くの手紙が家族によって破棄されました。それゆえ、今では分からないことがたくさんあります。
 しかし、死後20年演奏されることがなかった《未完成交響曲》は、まぎれもない傑作です。そしてこの作品では、どの主題も囁かれるように提示されます。主題は、すべて母親と関係しているのかもしれません。そしてそれらは、耳を澄ましている間に、消えてしまうような性格を持っています。同時に音楽全体は、後年の《冬の旅》のように、長い旅のようなイメージを喚起します。彼が書いた音楽はどれも“歌”でしたが、それと同時にひとつの“物語”でもあるのです」

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 ドイツ発最新音楽ニュース

本コーナーでは、ドイツおよび欧米の音楽シーンから、最新の情報をお届けします。

フランス・クリダが死去
 仏ナント出身のピアニスト、フランス・クリダが亡くなった。享年79歳。クリダは、ラザール・レヴィ、エミール・ギレリスらに師事し、1956年のブタペスト・リスト国際コンクールで優勝。とりわけリスト弾きとして知られ、「マダム・リスト」の異名を取った。26枚にわたるリストの録音は、ハンガリー・レコード・アカデミー賞に輝いている。さらにサティのピアノ作品全集を録音したことでも知られる。

パヴァロッティのマネージャー、ハーバート・ブレスリンが死去
 パヴァロッティのマネージャーとして、彼のキャリアに大きな影響を与えたアメリカの音楽マネージャー、ハーバート・ブレスリンが死去した。享年87歳。ブレスリンは、音楽家PRエージェントとしてスタートし、シュヴァルツコップ、サザーランド、ホーン等の広報を担当。後にラローチャのマネージャーとして成功を収め、70年代に入ってパヴァロッティと契約した。パヴァロッティが単なるオペラ歌手ではなく、ジャンルを越えた大スターとなったのは、ブレスリンの功績とされる。2007年には、パヴァロッティと自身のキャリアを語った『王様と私』という自叙伝を発表している(邦訳も存在する)。

アンドリュー・デイヴィスがメルボルン交響楽団の首席指揮者に
 オーストラリアの雑誌『ライムライト』が発表したところによると、アンドリュー・デイヴィスがメルボルン交響楽団の首席指揮者に就任するという。同職は、オレグ・カエターニが楽団と決裂した後、3年間空席となっていた。
 これによりオーストラリアの3大交響楽団は、首席指揮者が総入れ替えとなる。シドニー響のではデイヴィッド・ロバートソン(アシュケナージの後任)、西オーストラリア響では、アッシャー・フィッシュが首席指揮者に就くことが決定している。

 デジタル・コンサートホール(DCH)について

 デジタル・コンサートホール(DCH)は、ベルリン・フィルの演奏会がインターネットでご覧いただける最新の配信サービスです。高画質カメラにより収録されたベルリン・フィルのほぼ全てのシンフォニー・コンサートが、ハイビジョン映像で中継されます。演奏会の生中継のほか、アーカイヴ映像がオンディマンドでいつでも再生可能。さらにベルリン・フィルに関係したドキュメンタリーなども鑑賞できます。
 ご利用いただくにあたって、特別なインターネットの回線は必要ありません。3種類の画像レベルがあり、2.5Mbps以上の回線をお持ちの方は、ハイビジョンの映像もお楽しみいただけます。音質もCDに迫る高音質を実現し、年間30回にわたる定期演奏会がリアルな音で体感できます。
 料金は「48時間券」(9.90ユーロ。約1,100円)、「30日券」(29ユーロ。約3,200円)、「12ヶ月券」(149ユーロ。約16,650円の3種類。以上のパスで、有効期間中すべての演奏会の映像(過去2シーズンのアーカイヴ映像を含む)が無制限にご覧いただけます。なお、26歳までの学生・生徒の方には、30%の学割が適用されます。 あなたもぜひ、www.digitalconcerthall.comで、ベルリン・フィルの「今」を体験してください。

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次号の「ベルリン・フィル・ラウンジ」は、2012年6月15日(水)発行を予定しています。

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