【HMVインタビュー】 MOROHA page4
Sunday, October 15th 2034
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- --- そういえばジャケットが今日UPされてましたよね。あれも二人でやったんですか?
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U:僕がやりました。色々な案があったんですけど、結局あそこに落ち着いたっていうのがあって。やっぱ、難しいです・・・(笑)
それこそ、自分で作ってて、完璧なものが出来たっていうものを見せた時の反応が薄かったりすると、何がいけないのかちょっとわからなかったりするんです。(笑)でも相手の言ってる事はわかるので、「何とかしなきゃな」って言ってうまくおさまったのがあのジャケです。 - --- 写っているのはマイクとギターだけ。モノクロでシンプルなものになっていますが、どのようなコンセプトで。
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U:個人的な考えですけど、CD自体アートワークを含めて一つの作品と思っていて、そこで何かをしたかったんですね。限られた時間とスキルの中で出来る事、出来ない事を考えた上で、じゃあシンプルに行こうと。もともと、単色でがちゃがちゃしない感じっていうのは決めていたんで。
- --- そのジャケットがこれからお店に並ぶ事になる訳です。1stアルバム『MOROHA』ROSE RECORDSからのリリースですね。どういう流れでリリースが決まったのでしょう?
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A:ずっと僕らは自主で出すつもりで、お互いに月2万円貯めて行こうっていう話が5回くらいあって、1回も実現しなかったんです。(笑) 本当に生活も渇々で、LIVEやったら出て行く方が多くて、「コレはヤバイね」って言ってる中、曲はどんどん出来てきて。
そんな中、たまたま、自分の仲良くしていたラッパーの友達が、曽我部恵一BANDのギターの上野さんの弟だったんです。その兄弟でイベントを一つやるっていう時に、僕らも出させてもらって。その時に上野さんが凄く僕らを気に入ってくれて。で、これ事務所に持ってくよって言ってくれて。その時の音源って、CD-Rでカラオケ店で録ったデモと言っちゃいけないようなものだったんですけど・・・
で、上野さんのイベントに、また出演させてもらった際に、曽我部さんが、たまたま観に来て下さっていて。僕らはそれまでで一番良いLIVEが出来て。その後に曽我部さんから声をかけて頂いて。「何か一緒にやりたい」って言ってくださった感じです。 - --- 凄くいい出会いでしたね。
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A:そうですね。
- --- そういう流れがあっての1stアルバム『MOROHA』10曲収録ですが、厳選しての10曲ですか?
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A:ないんです。僕らこれ以外に曲がなくて、ありったけを詰め込んだ感じです。
- --- これからアーティストとして戦う意気込みや初心表明のような印象が強い楽曲も多いような気がしますが。
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A:そうですね。現状の自分で、こうなりたいと思っているものであったり。少し背伸びしている事を自覚しているんだけれど、それを言い切ることによって、そこに絶対届くと思っている部分があったりするんで。
「イケタライクヲコエテイク」に関して言えば、本当に初期しんどかった時の事で、正直今そこは抜け出しているんです。でもこの曲を今も歌い続ける事が出来るのは、その頃の気持ちを絶対に忘れないで、お金を払ってくれた人に対して、全力で返していくって言う部分の根っこがそこにあるので。という意味でずっと歌っていけますね。 - --- そういうアティテュード的な事だと「俺のがヤバイ」もまさにそうですよね。あの曲で言ってるのは「俺が一番」っていう単純な事ではなくて、他人のヤバイ部分もわかっているからこそ、こういう事を歌うんでしょうね。逆説的でもあるし・・・
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A:そうですね。そこを汲み取ってもらえたのは嬉しいです。
- --- 1stアルバムに詰め込まれたコレが今のMOROHAだとすると、今後も非常に楽しみなんですけれど、考えている事はありますか?
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U:逆に、今後やらないだろう事はいくつかあります。その中の一つが、「何かを入れない」という部分。つまりギターとラップだけで勝負する事です。それは本当に自分たちが納得して、「これは自分たちのスタイルだ」って根付くまで、このやり方でやる事。
あとは個人的にですけど、アルバムのタイトルがあって、そのコンセプトで曲を創るとか、そういう回りくどい事はしないです。
詰め込めるものを詰め込む。常にベストアルバムのように。
何かに合わすのではなくて、自分たちから出てくる物が100%と言うような感じにこれからもなっていくんじゃないかな。今回出す1stがそういうものなので、これからもそれは変わらないと思います。 - --- 例えばそういう意味ではフィーチャリングって言うのも同じ事でしょうか?
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A:あるタイミングで、俺が好きだったラッパーが、有名なラッパーをフィーチャリングしていた事があって。それってすごくかっこ悪いなって俺は思うんですよ。売れてるラッパーをフィーチャリングして注目を集める、っていうのが俺はみっともないと思ってしまって。そういう意味でフィーチャリングもしないでやって行こうと。
あと、ここに一人増えると言うのは想像出来ない。どんな状況においても。
そして、MOROHA以降って言われるようになりたい。
HIP HOPっていう枠に対して窮屈さだったり敷居を感じている人達もいるはずなんです。
「クラブってヒップホップ好きな人しか行っちゃいけないんじゃないか」とか、
ラップは難しいとか韻を踏まなきゃいけないとか。
「好きな音楽なんですか?」っていう質問に対し「ドラゴンアッシュ」って答えて笑われて以来恥ずかしくてクラブに行けない。とか・・・
「でもMOROHAっているなぁ」「あれもアリなんだ」とか、そういう風に思ってその人の好きな事を出来たらいいなと。
あと、これからの事に関しては、この次のライブをガチっとかますって事ですかね。本当にそれしか僕らに出来る事はないので。 - --- なるほど。素晴らしいと思います。本当に自分たちのスタイル、そこから出るものを伝える為に戦っている二人だなと感じました。最後にHMV ONLINEをご覧の皆様に、メッセージをお願いします。
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A:LIVEを観て貰いたいですね。僕はLIVEに重きを置いていて。これは僕らのスタイルだからかもしれないんですが、LIVEよりもCDが良いっていうのは中々無いと思うんです。CDは、そばに置いておきたいもの、例えばふと落ち込んだときに「MOROHAの曲を聴こう」とか。そういう為に僕らは創って出してる部分が強いんです。だからCDを聴いて、ちょっとでも良いと思ってくれるなら、LIVEはもっと良いから来て欲しいと思います。
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U:伝えたいっていうコチラからの発信と言うよりも、僕らがやっている事を観ていて下さいっていう思いのほうが強いので・・・観ていて下さい。
- --- 今日は色々とお話させて頂いて有り難うございました。
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A/U:ありがとうございました。
- 新譜MOROHA / MOROHA
- 「MOROHA の登場は事件だと思っている」―曽我部恵一をして、そう言わしめた若干23歳の ユニットがROSE RECORDSからデビューを果たします!!情景を鮮やかに映し出す透明に研ぎすまされたアコースティックギターの調べ。夢や挫折、愛や絆、そんな誰もが抱える大切なものについて、ありったけの情熱でフロウするラップ。アコースティックギターとラップのみで音楽の新たな希望を照らす話題のユニット、MOROHA1stアルバム!!
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- MOROHA
MOROHA - 2010年10月21日発売

2008年に結成されたMCのアフロとGtのUKからなる二人組。結成当初は、渋谷Familyや池袋bedなどでクラブイベントをメインにライブを行うが、ビートの無い編成ゆえに出演者やオーディエンスから冷ややかな視線を浴びることも多々あった。こうした現場を通して屈強な精神力を培う。言葉から汗が滲み出る程に熱量を持ったラップ、そして、ギター1本だからこそ際立つUKの繊細かつ獰猛なリフ。個々の持ち味を最大限に生かす為、このMC+Gtという最小編成にこだわる。抽象的な表現を一切使わず、思いの丈を臆面も無く言い切るそのスタイルとリリックは賛否両論を巻き起こしている。鬼気迫るLIVEはあなたにとって毒か薬か!?雪国信州信濃から冷えた拳骨振り回す。
ROSE RECORDS 作品情報
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- ファンクがファンクであったときから
Lantern Parade - 2009年04月03日発売
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- Melodies & Memories
Lantern Parade - 2009年04月03日発売
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- 2009 spring / summer
ホテルニュートーキョー - 2009年03月05日発売
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- ほし
曽我部恵一BAND - 2009年02月06日発売
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- Perfect!
-Tokyo Independent Music - 2008年12月20日発売
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- 映画
冬の踊り子 - 2008年11月11日発売
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- よあけ
タカハシヨウヘイ - 2008年10月29日発売
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- トキメキlive!
曽我部恵一BAND - 2008年08月08日発売
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- ちぐはぐ
Cheekbone - 2008年07月21日発売
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- TOKYO EYE AND EAR CONTROL
Lantern Parade - 2008年07月07日発売
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- キラキラ!
曽我部恵一BAND - 2008年04月15日発売
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- 関連特集(HMVサイト内)

