【インタビュー】Spangle call Lilli line pt.4

2010年4月15日 (木)

interview

幸せな人生だよね





-- で、今ライブのお話が出ましたが、6月5日にLIQUIDROOMでワンマンライブを予定していますが、その後しばらくはライブ活動を休止するということを発表されてましたけれども、この理由というのは?

藤枝  純粋にオン/オフをはっきりさせたい、っていうのがあって。半年とか1年とかっていうお休み期間であればいいんですが、ライブに関してはもうちょっと長く休みたいので。ライブ以外にバンドとしてやれることは全然やりたいんですけども。まぁ、ライブのお誘いなんかも頻度に頂くので、やらないモードの時は(「しばらくライブをやらない」っていうのを)きっちりアナウンスしたいっていうのがあります。

大坪  ちょっとリセットして、また第3期スパングルみたいな。

藤枝  第2期短いな(笑)!


-- (笑)。でもその2期の間にはソロというか別ユニットもありましたし、密度はすごいですよね。

藤枝  そうですね、10周年イヤーの折り返し地点を『ISOLATION』にするんであれば、そこまでの10年とそこからの2年でディスコグラフィーの枚数が一緒なんですよ。

一同  えぇ〜っ!

大坪  それは、生き急いでるね(笑)。


-- 段々リリースタームが短くなってきてるんですね。

藤枝  同じっていうか、実はソロも入れたら多いんですよね。

笹原  均すと年に1枚のペースで出せてるね。…良い人生です。

藤枝  良い人生だよね(笑)。ちゃんと支持してくれる人達がいて、バンドとして長く活動が出来て。

笹原  結成当初はLIQUIDROOMのステージに立てるなんて夢にも思ってなかったですからね。活動もマイペースだし、ずっと好き勝手にやってきてるので。

藤枝  そもそも音楽が本業じゃないしね(笑)。

一同  (笑)。

藤枝  でも本業じゃないってのが大事かなとも思って。それは全然その、音楽だけで食べてる人達がダメってことでは全然なくて。そうじゃないから出来ることも絶対あると思うんで、そうじゃないから出来ること代表として。そっちの方が自分達は楽しいよね、っていう気持ちもあるし。音楽との接し方はいろいろあると思うんで。

笹原  普段の生活で本業の苦しみをちゃんと味わってるんで(笑)、こっちでは楽しませてもらってます、っていう。


-- (笑)。ものすごく健全だと思います。

藤枝  そうそうそう。それが音楽をやっている人達から見て「羨ましいな」って思ってもらえるのならばそれはそれでいいし。自分達の活動内容とそれを支持してくれてる人達とのバランス的にも、自分達がすごいやりやすい環境で。そういう意味では、幸せな人生だよね。

大坪  ふふふ(笑)。




-- アルバムの発売前に訊くのもなんですが、次のアルバムのイメージっていうのはこう、おぼろげながらでもあったりします?

藤枝  まぁ、その時になってみないと判んないですね。でも最近は常に曲は作りたいっていう感じで。

笹原  やりたいことは個人的にはいろいろあるんですけどね。


-- それはスパングルとしてですか?

笹原  そう、スパングルとしてやりたいこと。仮にソロだとしても大坪さんに歌って欲しいかも(笑)。


-- 2/3スパングルですね(笑)。

笹原  (笑)。まぁでも、やりたいことがあるってことは、出来る可能性がある、ってことで。バンドってそうやって 解散したりするじゃないですか、「やりきった」みたいな。(スパングルは)まだまだあるぞ!と。

藤枝  やれることはまだまだあるよね。特に今回の3枚リリースはそれを再確認した。

笹原  人生で1回だけ、音楽だけしかやらない1年とかやってみたいですね。

藤枝  絶対に途中で写真録りたくなるよ(笑)。

笹原  そうかな〜? あと毎回、僕は頑なに合宿レコーディングを提案してるんですけども。


-- じゃあ今まで合宿はされたことはないんですか?

笹原  ないですね。最初の頃は、レコーディングで嫌なモードになると家に帰れないとツラいというのがあったので。

藤枝  そう、だから今までは「ナシ」と思ってたんですけど、年々レコーディングが楽しくなってきてるんで、次あた りはやっても良いかなとは思ってきてるんですけども。

大坪  えー、場所によるかな。

笹原  山中湖とか?

大坪  いや、もうちょい楽しそうな。

笹原  ハワイとか?

大坪  うん、ハワイとか(笑)。


-- ハワイで録ったらだいぶ雰囲気変わりそうですね(笑)。

大坪  全然バンドのイメージと違うもの出来そう。

藤枝  でもホント、今、バンドとかレコーディングがすごい楽しくて。3人ともそういうモードなんですよ。12年かけてちょっとずつやってるんで、やっぱりリリース枚数は多くなっても、基本マイペースだし、これ以上は悪くなりようがない感じがするんですよね。







新譜 Spangle call Lilli line 『 dreamer 』
交錯する、スパンコールの光りと影・・・とか、オルタナティブのリリライン(わずかに)。

12年目のスパングル・コール・リリ・ライン、7年ぶり! の2ndシングルで幕開け!! スパングル7年ぶりのニュー・シングルは永井聖一(相対性理論、etc)によるプロデュースの クールなポップチューン(作詞とギターでも参加)!! カップリングはタイトル曲のガレージファンクver.を吉田仁(サロンミュージック)ミックスで収録。 さらにスパングルの1stシングル「nano」を、川辺ヒロシ(TOKYONo.1SOULSET)によるリミックスver.と、 ピアニストの小山いずみ(元・空気公団)によるピアノver.を収録した4曲入りのシングル!! スパングルファンは勿論、全ての音楽ファンに捧げる切なさとキラメキに溢れた1枚。
※このシングル曲はアルバムには収録されません


新譜 Spangle call Lilli line 『 VIEW 』
交錯する、スパンコールの光りと影・・・とか、原点回帰のリリライン(わずかに)。

12年目のスパングル・コール・リリ・ライン、 1年半ぶり! の8thアルバムで更なる高みへ見晴らし良好!! スパングル8枚目のニュー・アルバム「VIEW」は、シングル「dreamer」のポップモードを受け継いだバラエティ豊かなフルアルバム!! 2ndアルバム「Nanae」以来、8年ぶりとなる益子樹(ROVO,etc)との共同プロデュースで、抜けのいいドリーミーなバンドサウンドに回帰。バンド結成10周年イヤーを経て、新たなディケイドへの幕開けを感じさせる優雅でアップテンポなオープニングトラック「eye」をはじめ、軽快でフレッシュなアレンジで生まれ変わったM2「riotheother」など、全曲シングルカット可能なキラーチューン満載の1枚。


新譜 Spangle call Lilli line 『 forest at the head of a river 』
交錯する、スパンコールの光りと影・・・とか、インタープレイのリリライン(わずかに)。

2年目のスパングル・コール・リリ・ライン、2ヶ月ぶり! の9thアルバムは自然体のアンサンブル!! スパングル9枚目のニュー・アルバムは人気インストバンド・toeの美濃隆章との共同プロデュースの長編物語のようなアルバム!! ドラマチックで、国籍もジャンルも不明な不思議な印象の曲ばかりを集めた6曲入り(なのに50分!?)!! バンドでのセッション&一発録りを中心に、次々と移り変わる景色のように、刻々と過ぎる時間のように、少しずつ変化しながら進んでいく曲達。バンド全体で目配せしながらの展開や即興などを主体とした、深い森のような、静かな夜のような、そんなサイレントでドラマチックな一枚。


profile



Spangle call Lilli line

大坪加奈 (Vo.)
藤枝憲 (G.)
笹原清明 (G.)

1998年結成。メンバーは大坪加奈、藤枝憲、笹原清明の3人。今までに7枚のオリジナルアルバムとミニアルバム、2枚のライブアルバム、ベスト盤1枚をリリース。数々のコンピレーションアルバムなどにも参加。2008年9月に3年ぶり6枚目となるオリジナルアルバム「ISOLATION」、11月に7枚目の「PURPLE」を連続リリース。2009 年1月には、大坪による「NINI TOUNUMA」名義ソロ作品や、藤枝&笹原による「点と線」名義でのリリース、国内外のアーティストの作品への参加など、サイドプロジェクト等も精力的に活動。2010年3月には、永井聖一(相対性理論、etc)プロデュースによる7年ぶりの2ndシングル「dreamer」をリリース。4月には「VIEW」、6月には「forest at the head of ariver」と、2枚のアルバムをリリース。