【インタビュー】Spangle call Lilli line pt.3

2010年4月15日 (木)

interview

アルバム全体が1つの物語のように進んでいく





-- では3枚目の『forest at the head of a river』なんですけれども、今までのアルバムと比べるとタイトルが長いですよね。これはもうアレですか、意識的に長いタイトルで。

藤枝  そうですね、やはりこう“真逆”がやりたいという。


-- ああ、なるほど。

大坪  辞書をパッて開いて「コレ良いんじゃん?」みたいな(笑)。


-- そんな感じなんですか(笑)?

笹原  わりとそんな感じ(笑)。逆に悩んだら駄目。もうずっと決まらない。


-- へぇ〜!ちょっと調べてみたんですけども「水源林」という意味だそうで。ではそういうのに準えて、というわけでもなく?

藤枝  いや、でも“森”とか“林”とかそういうアルバムイメージの話はしてて。で、「forest」とか言葉を調べると熟語みたいなのが出てくるじゃないですか。その例文をそのまま使ったという。


-- じゃあちょうど良いのがあったってことですね。

笹原  ちょうど良いのが(笑)。

藤枝  水も林も入ってるからね(笑)。“奥深い”っぽいし。

大坪  長いし(笑)。

藤枝  偶然というか、コンセプチュアルに見えて、実はもっとラフなやり方というか。『VIEW』っていうのは言葉的にもはっきりパッキリしてるんで、もうちょっとあやふやなモノというか、自然ぽいモノにしようと。そのくらいのニュアンスです。




-- で、共同プロデューサーはtoeの美濃隆章さんが参加していますけども、美濃さんとは初ですか?

藤枝  そうですね。美濃さんとは前から何かやりたいなとは思っていて。イメージ的にも『forest〜』の方は“全体感”というか、アルバム全体が1つの物語のように進んでいくと良いなと。特に『dreamer』『VIEW』と出した後なので、最後はしっとりとした感じにしたいなと思って。曲がちょっとずつ場面展開していったり温度感が上がっていったりっていうような曲なんで、そういうのに長けてる人じゃないとまとまりづらいかなと。


-- なるほど。この『forest〜』は、1発録りやセッションで成り立っている曲が収録されているということなんですけれども、具体的にどのような感じで進んでいく作業なんですか?

笹原  ベーシックなデモは作るんですけど。それこそループのドラム打ち込んでギター弾いてピアノ、っていうそのぐらいのシンプルな。それがまずあって、バンドのリハを繰り返す中で「ここはテンポアップしよう」とか「ここ変拍子にしよう」っていうのをスタジオでいろいろ試行錯誤して、足したり引いたりする、と。かなりデモから変わっています、同じ曲とは思えない程に。


-- 後で編集したりっていうのもアリで?

藤枝  いや、わりと編集してないよね、今回は。

大坪  特に、構成というか尺はしてないね。

藤枝  今回、全員目配せ出来るような1つの部屋の中で録っているので、みんなのテンションが判りやすいというか。だから録音のテイク自体もそんなに録り直してないよね?ほぼ2〜3テイクぐらいかな。


-- ライブに近い感じですか?

藤枝  そうですね。ライブで再現したくないですけど(笑)。


-- (笑)。

藤枝  でも1曲目の「zola」って曲はすごく長いんですけど、それは今回のライブではやろうかなって。しかもライブ1曲目に。

大坪  ライブ1曲目から10分弱の曲って、結構チャレンジャーだよね(笑)。

藤枝  それでコケたら、そのあとライブすごいヘコみそうだよね(笑)。

笹原  そしたらもう1回最初からやる(笑)。

藤枝  1曲目なのにもう1回(笑)!気合を感じるな(笑)。


-- 一旦幕を下ろして(笑)。

藤枝  もう1回出てくるところから(笑)。でも『forest〜』はそういうライブ感みたいなモノをパッケージング出来ているので、聴いていて気持ちが良いですね。


-- ライブで聴いたらまた違う印象になりそうですね。

藤枝  それはホントそう思いますね。アレンジをバンドでやっている最中にレコーディングのテイクと全然違う「あっ良いかも」っていうリハもあって。気分によって全然グルーヴが違うっていう、そういう風に演奏出来る曲が多いですね。







profile



Spangle call Lilli line

大坪加奈 (Vo.)
藤枝憲 (G.)
笹原清明 (G.)

1998年結成。メンバーは大坪加奈、藤枝憲、笹原清明の3人。今までに7枚のオリジナルアルバムとミニアルバム、2枚のライブアルバム、ベスト盤1枚をリリース。数々のコンピレーションアルバムなどにも参加。2008年9月に3年ぶり6枚目となるオリジナルアルバム「ISOLATION」、11月に7枚目の「PURPLE」を連続リリース。2009 年1月には、大坪による「NINI TOUNUMA」名義ソロ作品や、藤枝&笹原による「点と線」名義でのリリース、国内外のアーティストの作品への参加など、サイドプロジェクト等も精力的に活動。2010年3月には、永井聖一(相対性理論、etc)プロデュースによる7年ぶりの2ndシングル「dreamer」をリリース。4月には「VIEW」、6月には「forest at the head of ariver」と、2枚のアルバムをリリース。