【HMV インタビュー】B.I.G. JOE /page.3
Tuesday, February 23rd 2010
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- --- 曲の方に話を戻しますが、この10曲目「Pressure」11曲目「Trouble Maker」はすごくライブ感のあるハードな楽曲だと思うんで、是非ライブで見たいですね。
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本当にツアーの事まで考えて制作してたりするんで。自分が感情を込めて歌えるもの。そういった意味で解りやすく、ストーリー的に伝えていく。最後に落ちがあって。「Trouble Maker」なんかはほんとにね。女性を軽視してはないですよ(笑)。この世に男性と女性が居るということに対して多大なリスペクトを持った上で言わせてもらう、女性の感覚。全ての女性ではないですけどね。僕らを無駄にコントロールしようとする女性へのね。男を束縛しても、僕らは不満があるわけで、それは逆もしかり。アンサーソングがあるんだったらお待ちしてます。
- --- それ面白いですね!
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だからはっきりさせましょう。どっちがトラブルメイカーか。
- --- 12曲目「Till the Day I Die」は、また聴かせる楽曲で、リリックにのめり込んでしまうんですけれど、これはJOEさんの誕生から成長、JOEさんのこれまでの人生を綴った楽曲ですよね。
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僕と同じような幼少期を過ごしてきた人はあまり居ないと思うんですけど、共感できる人は絶対にいるはず。僕と同じような人は涙すると思う。基本的なメッセージとしては、例えば片親かどうかに関わらず、死ぬときまで、あきらめるなよと。どういう過程を踏んでいたとしても、それはその人の人生なんだから。せっかくここに生まれたのだから、人生を全うして、終わりが来るその日まで、頑張って生きようやというね。
- --- アルバム全体を通してJOEさんの人生が反映されていると思うのですが、この曲はその中でも象徴的というか。両親にたいする思いっていうのは年齢によって変わってきたりするじゃないですか?
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この曲を聴いてもらえれば解る通り、僕は母親はずっと居たんですけど、父親が僕の小さいころに、刑務所に入ってしまったんですよ。自分も同じようになってしまって、これは何かのカルマだとしか言いようがないんですけど。そういう中で、僕らを見捨てなかった母親に感謝したい。大変だった時期を経て今でも生きててくれて。また僕が大変だった時期に、出来ることを影ながらサポートしてくれて。そういう母親に対する感謝の気持ちはありますね。
- --- 本当にそれが伝わってくる楽曲だと思います。例えこの楽曲と同じような境遇ではなくても、親に対する感謝の気持ちは普遍的なものだと思うんで。
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そうだと思います。
- --- 13曲目「Quantum of Solace」INIさんと歌ってますが。
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なんだろうな。これはね、ちょっと変わった曲だと思いますね。
- --- 例えばINIさんのリリック。主人公は殺し屋というストーリーですが、どこかJOEさんを重ねているようにも感じますが。
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そうですね。ほんとにそういうハードボイルドな世界って言うのは、王座につきたければ王を殺すしかないっていうところで。殺してはいけないけれど、それに通じるものはある。そんな映画のワンシーンのような曲を作りたかったんですよ。だから「007」そのまんまのタイトルを使ってます。あんな世界はありえないじゃないですか。でもそういうことを表現したかった。
- --- 続く14曲目「War is Over」はMICHITAさんのトラックで、ピアノが印象的な流麗な楽曲ですよね。
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実はこれは既に発売されているトラックなんですよ。MICHITA君のアルバム『ONE』の最後に「foot step」っていう曲が入っているんですけど、その曲のトラックそのまんまなんです。しかも『TWO』というアルバムでは日本人のラッパーが歌ってます。僕はそれを知らずに、MICHITA君から送られてきたファイルと、どうやらミックスしてしまったみたいで。この曲と僕がギターで書いた曲とがぴったりとハマってしまったてね。で、出来たって言ってMICHITA君に聴かせたら「それもう出てます・・・」って。一旦はお蔵入りって話にもなったんですが、LibyusにMICHITA君が聞いてくれて。要はレゲエでもONE WAYっていうノリがあるじゃないですか。同じトラックで色んな人が歌うっていう。それと同じような手法で、トラックを掘り起こさせてもらった感じなんですけど。僕はそういうのありだと思うんで。それが伝わって実現したんです。
- --- この楽曲は唯一、英語のリリックですよね。
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言っていることは、「War is over. We already fought enough, haven’t we?」と疑問を投げかけているんですけど、「戦争は終わった。俺たち十分戦ったでしょ?」と。もう十分な程、血は流されているし、戦争の被害は十分すぎるほど俺たちは知ってるはずだ。なのにずっと続けている、いまだに。戦争のシーンを見れば悲しくなりますから、そういう意味で僕なりにシンプルに表現しています。英語での難しい表現もないし、ラップもビズ・マーキーっぽく意識して、「Just a Friend」じゃないけど、それくらいユルいラップで歌ってます。結構これはいい曲になったと思いますね。
- --- 15曲目「Music is Love」16曲目「Here I om / Where You at」はポジティブな楽曲で、JOEさんが帰還して今ここにいるって言うことを、改めて印象付ける2曲で終わる、というよりもまた始まっていくって言うのを感じさせる流れだと思います。
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そうですね。僕はどこにも属さないのが好きなので、音楽全般を愛している人たちにメッセージを伝えたい。普遍的なものを僕は提示していきたいと思っていますから。そういう曲で楽しんでもらえたらなと思います。
- --- 「Music is Love」はJOEさんのHIP HOPだけではなく音楽に対する愛を感じますしね。原点回帰したようなメッセージも伝わってきますよね。
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Seiji君のトラックもね。すごくHIP HOPらしい綺麗な音が出てると思いますしね。
- --- 音楽自体はHIP HOP以外色んなジャンルのものを普段から聴かれますか?
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そうですね。やっぱり気分的に変えますね。朝起きてすぐはクラシックとかも聴きますしね。トレーニングするときはちょっとBPM早め。CHILLするときはレゲエも聴くし、クラブに行って、DUB、DRUM’N’BASS、HOUSEとか聴いたりするの好きだし。ドライブしてるときはエレクトロ、テクノとかも聴くし。MIC JACKのメンバーもいろんなの聴きますね。教えられることも多いですね。
- --- そういうところがill danceのああいうサウンドに繋がってるんでしょうね。
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ですね。そういうのからオリジナルなものが生まれるといいと思いますよ。そのものをやるんじゃなくてね。それを解釈して自分のオリジナルなものを作るっていう。
- --- ここまで16曲に関して伺ってきましたが、本当にその曲順にストーリーがあると感じています。やはりその構成には時間をかけましたか?
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今回、いろんな種類の曲があるから、質感が曲によって全く違って、いきなり質感が変わるって言うことがあり得るとは予想してました。いざ並べてみてそこは苦労したポイントではあります。なんどもやり直して、これが今、自分の中ではベストな曲順で並んでます。でもそれはLIVEでは変わっていくだろうし。
- --- アルバム自体、まず構想があって、トラックの作成を依頼したような感じですか?
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そうなんですよ。もともと青写真が日本に帰る前からあって、戻ったらこれで勝負しようと思ってました。
- --- 同時にDVDも出ますが、やはりLIVEには思い入れがありますか?
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今、こんな時代だから、無数のアーティストがあらゆる方法で存在している。そこでどうやって生きてくかっていったら、やっぱりLIVEで評価を得ていく。LIVEっていうのはホントに生身なもので、本人が居て、お客さんを目の前にして、曲をやる。それってダウンロード出来ないものだと思うし、それをUSTREAMを使って中継とかも今オレはやらない。これは僕らが生きる糧でやっていることだから。みなさんのサポートがない限りは、それ以上楽曲を作れないですから。みなさんが俺らを生かしてくれる。だからこそ、LIVEは本気でクオリティーのあるものをやりたいと思いますね。
- --- 僕はBAKUさんの「THE 12JAPS」リリースパーティーで初めてLIVEを見たんですけど、ファンも待ち望んでいたし、JOEさんの登場したときの空気の変わり方は尋常ではなかったと思うのですが、そういうお客さんの空気は何度も感じられたんじゃないですか?
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すっごい感じましたね。でも、これからだと思います。アルバムが3月3日に出ますが、それを皮切りに、全国いたるところに行きたいなと思ってます。僕らの周りにパンク/ハードコアのバンドとかもいて、彼らはバンで全国まわってLIVEをがんがん詰めていくスタイルでやっていたりするので、僕らも見習っていきたいと思いますね。主要都市だけを回って終わりではなく、20人のハコでも呼んでくれれば喜んで行くし。少年院とか刑務所で慰問という形で実現可能なのであれば、行ってメッセージを伝えたいですね。
- --- アルバムリリース後のLIVEも本当に楽しみにしてます。最後にお客さんに対するメッセージをカメラに向かってお願いしてもよろしいですか?
- --- 今日は本当に有難う御座いました。
アンサーソングがあるんだったらお待ちしてます。
終わりが来るその日まで、頑張って生きようや。
War is over. We already fought enough, haven’t we?
朝起きてすぐはクラシックとかも聴きますしね。
青写真が日本に帰る前からあって、戻ったらこれで勝負しようと思ってました。
- 新譜『Rize Again』 / B.I.G. JOE
- 忌まわしき6年間の時を乗り越え、再び日本に降り立った北の不死鳥: B.I.G. JOEによるサードアルバムが遂に完成。夜は明けた、陽はまたここから昇る。待望の帰国を果たし、LIVEやDJ BAKUの"THE 12JAPS"、RUMIの"Hell Me NATION"への参加や"THE LOST DOPE"の再発、盟友DJ KENによるMIX、シングルの発表等精力的な活動を続けるB.I.G. JOEから遂に、ニューアルバムが到着。客演にはSD JUNKSTA相模の看板:NORIKIYO, リヴィング・レジェンド:TWIGY, 盟友INI & TSUGUMI(SOULHEAD), 今後活躍が期待される若手MAD KOHが参加。プロデュースには御大dj honda, 前作に引き続き盟友BUN, SEEDAや般若の作品にも参加するSKY BEATZ, DJ SEIJI,MICHITA等強者揃い。サードにして初の今作、不死鳥B.I.G. JOEの第3章の幕が開ける、耳を貸せ Once Again !
- 新譜『COME CLEAN TOUR』 / B.I.G. JOE
- B.I.G. JOE帰国後に日本全国で行われた"COME CLEAN TOUR"のLIVE映像を中心にしたDVDが発売決定。帰国を待ちわびたファンの前で躍動的にプレイするB.I.G. JOE、現地のアーティスト(やばいメンバー多数!)のシャウト、B-BOY PARKのレポート?等々見所満載の内容。B.I.G. JOE IS HERE !
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- 『Rize Again』B.I.G. JOE
- 忌まわしき6年間の時を乗り越え、再び日本に降り立った北の不死鳥: B.I.G. JOEによるサードアルバムが遂に完成。
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- 『Come Clean Tour』B.I.G. JOE
- B.I.G. JOE帰国後に日本全国で行われた"COME CLEAN TOUR"のLIVE映像を中心にしたDVDが発売決定。帰国を待ちわびたファンの前で躍動的にプレイするB.I.G. JOE、現地のアーティスト(やばいメンバー多数!)のシャウト、B-BOY PARKのレポート?等々見所満載の内容。B.I.G. JOE IS HERE !
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- 『Lost Dope』B.I.G. JOE
- B.I.G. JOEが獄中から放った傑作1stアルバムにボーナストラック3曲を追加収録したCD、さらにレコーディング風景、インタビュー映像を収録したDVDの2枚組み仕様となって再発。これまで廃盤状態となっていたアイテムにしてクラシック盤です!
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- 『Come Clean』B.I.G. JOE
- 『LOST DOPE』から3年後、2nd album『COME CLEAN』。刑務所内にあるスタジオでデジタル録音された今作は前作にも増して深化したリリック、ライムデリヴァリーが心を揺らし日本中から集合した気鋭のプロデューサー陣が奏でる珠玉のビートが脳を揺らす傑作。
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- 『THE 12JAPS』DJ BAKU
- DJ BAKUが「KAIKOO / 邂逅」してきた、12人のヤバいラッパーをフィーチャーしたRAP ALBUMだ。そのラッパーのラインナップを見ただけで卒倒必至!このアルバムはDJ BAKUでなければ、このタイミングでなければ成立しなかった事は明らか!
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- 『Hell Me NATION』RUMI
- B.I.G. JOE、漢、SHINGO★西成、MACSSY、CHIYORI、THE HEAVY MANNERS、e-mura、SKYFISH、TUCKER、EVIS BEATS……多彩なゲストとの共演に心と身体が踊り出す。今、これを聴かずして、何を聴く?!
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- 『Exit』NORIKIYO
- B.I.G. JOE『Rize Again』のタイトル曲にて競演したNORIKIYOの1stアルバム。札幌/川崎と場所は違えど、そこのまとめ役同士。共通項も多いようだ。
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- 『Psychedelic Toy Box』
INI / Common Cycle - 札幌を代表するサイケデリックMC: INI。B.I.G. JOEの盟友と言える。2010年来るべきソロアルバムに先駆け、INI自身が見出した新鋭プロデューサー:COMMON CYCLEとコラボレーションアルバム第一弾を完成!
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- 『Rhythm Of Genesis The Album』VARIOUS
- B.I.G. JOE『Rize Again』の中で、イルトロニックなビートを作り出し、重要な役割を果たしているのがBUN。そんなBUNの音源収録のコンピ。これは見逃せない。
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- 『One』Michita
- B.I.G. JOE『Rize Again』のM-14「War is Over...」ピアノが印象的な流麗なトラックが、このCDにも収録!

北の都は札幌出身のラッパー / プロデューサーにしてMIC JACK PRODUCTIONのリーダー: B.I.G.(Believe-In-God)JOE。“STRIVER'S RAW”、“RAPPAZ ROCK”という北海道HIP HOPシーンにとって重要なグループの中心人物として精力的かつ圧倒的なライヴ攻勢でその名を知らしめてゆく。'99年からは自主制作によるシングルカット、同時期より、超自然音楽中毒集団:MIC JACK PRODUCTIONを結成。以後もそのリーダーとして、自ら制作・運営するレーベル:ILL DANCE MUSIC.を母体とし、フルアルバム『SPIRITUAL BULLET』を発表。しかし、その直後に起きた事件によって6年という長い単身渡豪を服役の為に余儀なくされる…が、'05年には刑務所からの電話を使用して録音された問題作、1stソロアルバム『THE LOST DOPE』でシーンに復帰。続く翌年の'06年には、MIC JACK PRODUCTION名義の2ndアルバム『UNIVERSAL TRUTH』を発表。HIP HOPを地でゆく、メッセージ性のあるウィットに富んだ詩と、カリスマ性のあるライムデリバリーは官能的で、時に危うすぎるその歌声は、聴く者の心の芯をとらえ、キャリアスタート時から現在も尚、熱心な信者・フォロアーが後を絶たない。'07年、海を離れた遠い流刑の地で運命的な邂逅を果たした、N.Yブロンクス出身のラッパーEL-SADIQとのコンビネーションEP 『2WAY STREET』をリリース。そして'08年…多くの謎のベールに包まれているB.I.G. JOE事件の核心に迫る、セカンドソロアルバム『COME CLEAN』を、全て刑務所内にあるスタジオでデジタル録音、日本を代表する気鋭プロデューサー達の強力なバックアップを受けて発表。そして2009年、6年振りに遂に帰国。帰国直後に自身のプライヴェート・レーベル:TRIUMPHを立ち上げ廃盤状態だった傑作ファーストアルバム『THE LOST DOPE』を再録曲、DVDを加えて再リリース。また、自身の音源を盟友DJ KENが紡いだMIX CD"NO ORDINARY JOE"、INIとDJ KEIとの共作MIX"PASS THE BACKWOODS"、サードアルバムの先行シングルとして"ALMOST DAWN/ONE LOVE PT.2"を発表。客演としてはDJ BAKUが日本中から選りすぐりのMCを招いて制作された衝撃作『THE 12JAPS』、またRUMIのサードアルバム"Hell Me NATION" や同郷札幌のムーヴメントCHOCOLATE FACTORYに参加するなど帰国後も精力的に動き邂逅を続けている。そして来るべき2010年3月3日、鎖を解いた本物のMCが遂にサードアルバム"RIZE AGAIN"、そして帰国後の活動をまとめたDVD"COME CLEAN TOUR"を発表する。聴覚は勿論、視覚もこの男に捧がれるのだ。
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